窓ぎわのトットちゃん (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061832527

感想・レビュー・書評

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  • 画一的な教育をせず、これほどまでに個性を尊重する学校だからこそあの黒柳徹子さんが生まれたんだなと思いました。こんなすごい学校が戦火で消えてしまったことが残念でなりません。

  • 戦後最大のベストセラーということで読んだ。
    校長先生の慧眼がすごい。
    黒柳徹子始め素質を伸ばす教育や本当の自由、平等を教えた偉大な教育者であったと思う。教育本でも道徳本でも読むことが出来、内容も面白い。

    現実をかみ砕き、喜んでそこから学べるように知識伝えられる人になりたいと思った。

  • 素敵でした

  • (初等教育4年生ペンネーム:しっちゃんより)

    トットちゃんを通して、「子どもっておもしろいな」って心から感じられる本です。また、その面白さはトットちゃんの周りの人たち、お母さん、校長先生、お友だちに支えられています。是非トットちゃんの成長を読み手から感じてみてください

  • 大ベストセラーのこの超名作を初めて読みました。本当に読んでよかった!
    小林先生やトットちゃんのご両親のような大人でありたい。
    今は多様な子どもたちが昔よりは認められる時代になってきてるとは思うけれど、普通の学校はやっぱり色んなことががんじからめで、先生たちも苦悩されてると思う。だからこそ小林先生のような方がトップに立つ教育現場が必要だと思う。小中学校の教育ってその子がどんな人間になるかが決まる大事な大事な時間だもの。
    トモエ学園のような学校だらけだったら、今の日本はもっともっと変わっていたんだろうな。

    本当に名作だ。トットちゃんシリーズ他も読もう!

  • 先日のたちかわ創造舎でのトークイベントで北条晶さんが選んでいた一冊。読んだことがなかったので興味を持って読んでみました。黒柳さん、テレビをあまり見ない自分にはどんな人かイメージなかったですが、この本に出てくるトモエ学園は読みながら一度見てみたかったなと思いました。小学1年生って記憶に残りますよね、自分もとある新設小学校の初めての一年生だったのでとても記憶に残っていた…はずなのに、それをすっかり忘れていたことを思い出させてくれた一冊でした。中村先生元気かな。

  • (*01)
    文体として、読点の濫発に著者の世界の分析が表出しているように感じた。また、クエスチョンマーク、エクスクラメーションマーク、ダブルエクスクラメーションマークといった記号、文中に二か所に現れた楽譜や絵描き歌の挿入もこの読点の延長として読める。いわさきちひろのこのために描かれた訳でもない挿画の発する魔力も含め、魔圏を形成している。
    全体としては連載された数十章からなり、編年体により一章にほぼ一つのエピソードが紹介されているが、トット目線、著者の思い出目線、そして各章の最終段落と採取の文の達観した目線で構成されており、思い出(*02)には著者の当時の情況の解釈が混じる。ファンタジックに読まれるのは、この話者の解釈や叙景をのぞむ目線が小人の世界をのぞく大人のまなざしとして介入されているためであろう。
    驚くべきことは、このような記号的な文体と意識操作的な方法を著者自身は無意識的に、オートマティック(*03)に記していることではないだろうか。

    (*02)
    社会の中にこの物語を置いたときに、ふと気になるのは戦前の貧しさである。あとがきからも知られるようにトモエにアジールされた子どもたちは、当時の社会情勢から見て相対的に富裕であったと思われるが、彼女ら彼らの中に、周囲を満たしていた絶対的な貧困はどのように現れていたのだろうか。本書は、著者が表白するように教育論として書かれたものではないし、教育論として読むことでこの物語の現代性の大半は損なわれてしまうが、このような教育が社会の中の貧困の側になぜ起こらなかったかは、十分に考えられてよいだろう。もちろん著者の後半生をしめた慈善活動の系譜とともに考えてみたい問題である。

    (*03)
    このオートマティックな運動を、リトミックと呼んでもよいだろうが、仮に機械性とあだ名したい。というのも著者が黒柳徹子氏としてテレビで日々運動されている様子は、日本を計る時計のようでもあり、彼女の口調は、音声時代の放送の名残をとどめるものの、現代において普及したロボットナレーションを先行したような機械性を有しているからでもある。
    本書は、トットにすでに機械性が自在に現れていたことを知ることのできる記録でもある。彼女はいつも、都市のランドスケープを、学校という施設を、先生や児童という人間(じんかん)をなぞるように現れており、鳴っている。彼女の機械性を、単に幼稚の現れやファンタジックな創作として読んではならない。つまり、多動な機械が近代の形式をもって現れたその震源としてよむべきなのであろう。

  • 不朽の名作ですよね。
    トットちゃんがいじらしい。
    校長先生は魅力的な人です。

  • 大らかな両親と、寛大で自由な校風の学校のもと、のびのびと成長するトットちゃん。トモエ学園で過ごした日々を綴った黒柳徹子さんの自伝的小説。

    大人のルールに当てはめず、まず子供の意見も聞き尊重する。子どもの成長には、優しく見守る目と、時に諭す厳しさと、純粋な肯定が必要であるということが分かる。いつか子どもを育てる立場になった時、改めて読み返したい。

  • 有名なうえ黒柳さんを知りたいという意味でも読んでみたかった。とても読みやすく、戦時の生活や教育が見えてくる作品。話を聞いたり個人を認めることの効果とかリトミック教育という言葉などをこの本から知ることができた。

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著者プロフィール

女優・ユニセフ親善大使。東京都生まれ。自伝的著書『窓ぎわのトットちゃん』でも描かれたトモエ学園から香蘭女学校を経て東京音楽大学声楽科を卒業、NHK放送劇団に入団。NHK専属のテレビ女優第1号として、現在にいたるまで大活躍している。『窓ぎわのトットちゃん』(1981年)は、800万部というベストセラーの日本記録を達成し、全世界で2500万部を売り上げている。アジア初のユニセフ(国連児童基金)親善大使として、長年にわたりアフリカ、アジアなどを各国を訪問、めぐまれない子どもたちのことを知ってもらうための活動に力を入れている。

「2023年 『トットちゃんの 15つぶの だいず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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