藁の楯 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2191
感想 : 310
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062758468

感想・レビュー・書評

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  • なぜ自分は彼を守るのか。
    誰にも気を許せない。
    警官も一般市民も関係ない。
    次から次へと命を狙ってくる。

    実際のところ、こういう広告が出されたとしても、こんなにも多くの人がこんなにも簡単に行動に出たりはしないと思いたい。

    テンポの良さとむなしさが合わさったように感じた。
    イッキにさっと読めるんじゃないかな。

  • 幼女暴行殺人犯に対し被害者遺族の富豪により殺せば10億円という賞金がかけられ、そいつを護送することになったSPの主人公は、そんな人間の屑のために自分の命を投げ出すことが正義なのか煩悶する。映画がテレビでやる前に読めた。

  • とても面白い設定ですね、ありえないだろうけど、警察機構や銃器のリアルな描写に現実を感じます。
    先が気になって一気に読める。
    最後は少々あっけないけど、あえてその後どうなるのかは読者に委ねる余韻の作り方もありか、と。
    読了後の解説でBEBOPHighSchoolの作者と知ってびっくり。

  • 友人が「映画が良かったと」と言うので、手に取ってみる。

    少女を殺した犯人に遺族の祖父が「犯人を殺したら十億円」と懸賞をかけ、守る警察と、懸賞金目当ての警察官、自衛隊官を含む一般人、ヤクザ、その他との攻防。誰が敵に回るか分からず、誰も信じられない中での、犯人輸送。

    シュチエーションとしては良くできており、粗筋聞くだけでも興味をそそる。前半、登場人物に深みが足りない感があり、割りとあっさり話が進んでしまったのは少しの残念さ、よい原石を見つけたのに、研磨失敗感があったが、後半守人物が少なくなってきてからは、二転三転し、結末が読めないところが良い。ラストも予想していなかった展開が出てきて面白かったな。

  • 56
    1人の少女が無残にも暴行され殺害された。
    その少女の祖父は、犯人を殺した人間に10億もの懸賞をかけた。

    犯人を守り無事警視庁まで護衛するため、SPである銘苅たち4名が警護にあたることになった。

    犯人清丸の命を奪うために襲いかかる一般人はもとより、警察官、さらにはチーム内の裏切り、疑心。
    人間の屑である清丸を守るために仲間を疑い、仲間を失う。
    何が正しくて、何が正しくないか、正義とは何か、人間の尊厳とは何かを問われ、読むものにも突きつけられる一作。

  • 白岩さん...

  • きつい話・・・救いがないっていうのか・・・
    もういいや

  • 雑だが、視覚的で場面場面に魅力があり、終盤もよく考えられている。

  • 主人公は喪失感に包まれ、追求すべき“幸福”を見出し難いという状態に陥っているような人物である。その彼が「任務」として巻き込まれた、文字どおりに身体を張った、命懸けの活動の中で何を考えるのか?或いは、こういう辺りが“映画”以上に「迫って来る」ような気がするのがこの“小説”という媒体の佳さであるようにも思う。
    「悪」、「正義」、「怒り」、「哀しみ」、「幸福」、「生きているということ」、「死ぬということ」、「愛すること」、「愛されること」、「暴力」、「対話」、「任務」、「本音と建前」…こうした幾つものキーワードが思い浮かぶ。
    アクション溢れる展開なのだが、何処か「重いモノ」をさり気なく提示しているような感もする。なかなかの秀作であると思った。頁を繰る手が停まらなくなってしまう…

  • 犯人がとことんクズなのがやるせないですね。

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著者プロフィール

1960年、福岡生まれ。2004年、『藁の楯』(2013年映画化)でデビュー。同書はハリウッドでのリメイクも発表されている。他著に『水の中の犬』『アウト&アウト』『キッド』『デッドボール』『神様の贈り物』『喧嘩猿』『バードドッグ』『不愉快犯』『嘘ですけど、なにか?』『ドッグレース』『飛べないカラス』『小麦の法廷』がある。

「2022年 『バッド・コップ・スクワッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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