- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062758468
感想・レビュー・書評
-
一気読み。
清丸はむかつくけど、最後にはそれだけでなく哀れを感じる。
銘苅SPの気持ち、葛藤が痛々しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
銘刈の妻エピソードや白岩の脳天気さに人間味を感じて導入もスムーズで読みやすかった。
他人を省みない残虐性と都合よく人にすり寄る弱気な甘えを合わせ持った清丸のアンバランスな悪設定が巧み。その匙加減が、護衛5人それぞれの正義のせめぎ合いをより際立たせている。
結局は皆サライヤの掌で踊らされていた気がして、読後は一気読みの疲れがドッと出たw -
追い詰められた人間たちの心の葛藤がリアルに描かれている。後味は悪い。
-
自分にとって、大切な人が殺されたとき、平静ではいられないと思う。
犯人が憎くて憎くて、たまらない・・・。
でも、そのときに、立ち止まって、考えなきゃいけないのかなとも思う。
自分のしようとしていることが、大切な人を悲しませてるんじゃないか。苦しませてるんじゃないか。大切な人が大切にしてくれた自分ではいられなくなるかもしれないということを。
そして、加害者と被害者の関係の中には、誰も入れないし、入ってはいけないんだとも思いました。
他の人が入って、決着をつけても、心の穴は埋まらず、一段と空虚になってしまうと思う。
自分自身で、傷と正面から向かい合うことで、見いだせる答えもあるんじゃないか、納得ができる決着がつけられるんじゃないかと思った小説でした。 -
身内を殺された大金持ちが犯人の首に十億円の懸賞金をかける。その犯人を護送することになった警察官の葛藤と奮闘を描いた小説。
もちろん復讐することは許されないし、たとえ相手が極悪人であったとしてもお金のために殺すなんてあり得ない。でも、もし自分が当事者だったら?はっきりと割り切れるだろうか。
そして、人間のくずだと思うような犯人を命をかけて守らなければならない警察官の職務についても考えさせられる。
はっきりとした答えのない問題を扱っているだけあって、読み応えがある。ただ、読み終わったあと楽しい気持ちにはなれないので、疲れているときには読まない方がいいかもしれない。 -
スピード感があって楽しめる。
-
何が正しいとか正しくないとか、そんなことは関係なく、これが人間なんだろうなと思った。こんなこと現実にはあり得ないだろうと思いつつ、すごくリアル。
-
本文抜粋
「、、、十億にはちょっとそそられますけど、人を殺して十億手に入れても幸せになれなそーだし、、、まともな嫁は来てくれそーにないし、、、」
「、、、十億持ってりゃ女なんかいくらでも寄ってくるだろ、、」
「、、、金持ってりゃ人殺しでもいいっつー女を愛せますか?、、、」 -
木内一裕のデビュー作にして映画化原作読了。
富豪により懸賞金が懸けられた凶悪殺人犯を護送する警察官たちの一日を強烈なスリルと猛烈なスピード感で描いています。
いや、これはおもしろい!この映画化って、相当期待できると思いますよ。
細かい事は言いません。とにかくエンターテイメントを楽しみたい!って感じで読む事をオススメします!!
ちなみに・・・木内一裕=きうちかずひろ
漫画「BE-BOP-HIGHSCHOOL」を描いた方と同一人物なのは、今回初めて知りました(^_^;) -
理不尽ながらも、気持ちは分かる。