空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む (集英社文庫)
- 集英社 (2012年9月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087468823
感想・レビュー・書評
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(2015.6.5)
(320P)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
チベット奥地の伝説の谷、ツアンポー峡谷。
その中の前人未到の空白の5マイルに挑んだ著者の単独行記。
若さ、憧れ、命、極限状態。
人はみんな人生を冒険してる。
探検家はそれを、実地で感じる人なのかな。
ツアンポー峡谷、行ってみたい、とは思わないけど見てみたい、とすごく思いました。 -
ツァンポー峡谷の探検史と自身の探検が交錯して面白い。
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「結局のところ、この本は自分の体験や思いを書きたいという情念に突き動かされた結果に過ぎなかった。(中略)私は自分自身の個人的な物語に、読者の襟首をつかみ強引に引きずり込もうとしたのだ」
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地球最後と言われた未開の地に挑んだ人が
何人かでてきて、
今となっては決してできそうもない冒険を
一緒にしているような楽しさと恐怖を感じられた。
技術が進歩して、行ったことのない場所や
行けそうもない場所の
地形も景色も見られるようになって
疑似体験できるようになり、
豊かになったのも事実だけど、
冒険家や地図を作る人たちはきっと
面白みややることがなくなったんだろうなー
なんておもった。 -
チベットのツアンポー峡谷。世界最大の峡谷であり長い間謎の川としてあらゆる探検家を魅了してきた。遭難したカヌーイスト武井さんの章は涙なくして読めず。それでも人は冒険をやめないのだ。
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チベットにある未踏の地域への冒険ルポ。「空白の5マイル」と呼ばれる未踏の区間ヘ挑んだ話です。風景が浮かんでくる文章と、冒険家と呼ぶ人たちの自然に対する畏怖、しかしそこに挑むという矛盾も抉り出されてます
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ツアンポー峡谷というチベットにある人類未開の地に一人で挑んだ冒険家、角幡唯介さんの冒険記。
実際にツアンポーを探検するところは面白いけど、どちらかというとついていけない部分もあった。っていうのも、読んでいて想像できない。
文章を読んで想像できるのは、あくまでも自分も同じ体験をしているか、それともそれがどんなものかを知っているかに大きく依存するのだと実感。
何よりもこの本で1番面白かったのは、なぜツアンポーに行ったのかが明確に答えられないという事実。
結局、本当にやりたいことに理由なんていらないんだってことを強く実感。
あれこれ理由をつけることなんていらない。なぜ寝たいのか、なぜ食べたいのかという理由と同じ。そこに理由はない。