空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468823

感想・レビュー・書評

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  • (2015.6.5)
    (320P)

  • チベット奥地の伝説の谷、ツアンポー峡谷。
    その中の前人未到の空白の5マイルに挑んだ著者の単独行記。
    若さ、憧れ、命、極限状態。
    人はみんな人生を冒険してる。
    探検家はそれを、実地で感じる人なのかな。
    ツアンポー峡谷、行ってみたい、とは思わないけど見てみたい、とすごく思いました。

  • ツァンポー峡谷の探検史と自身の探検が交錯して面白い。

  • 「結局のところ、この本は自分の体験や思いを書きたいという情念に突き動かされた結果に過ぎなかった。(中略)私は自分自身の個人的な物語に、読者の襟首をつかみ強引に引きずり込もうとしたのだ」

  • .61

  • 地球最後と言われた未開の地に挑んだ人が
    何人かでてきて、
    今となっては決してできそうもない冒険を
    一緒にしているような楽しさと恐怖を感じられた。

    技術が進歩して、行ったことのない場所や
    行けそうもない場所の
    地形も景色も見られるようになって
    疑似体験できるようになり、
    豊かになったのも事実だけど、
    冒険家や地図を作る人たちはきっと
    面白みややることがなくなったんだろうなー
    なんておもった。

  • 2014.9.28 〜 10.1読了
    これぞ秘境と思われるツァンポー峡谷、しかしなぜ21世紀まで人跡未踏部分が残っていたか疑問だったが中国共産党政府が入域を制限していた、ということで納得。踏破ルポの部分は非常なる難行であったことがよくわかる。著者に強靭な体力と人並以上の登山技術、そして進化した装備が無ければ生還はできなかっただろう。それゆえ何の装備も無い19世紀に初めて奥地に近づいたキントゥプは驚異的だし神秘的、チベットに生きる民だから為し得たのだろうか。

  • チベットのツアンポー峡谷。世界最大の峡谷であり長い間謎の川としてあらゆる探検家を魅了してきた。遭難したカヌーイスト武井さんの章は涙なくして読めず。それでも人は冒険をやめないのだ。

  • チベットにある未踏の地域への冒険ルポ。「空白の5マイル」と呼ばれる未踏の区間ヘ挑んだ話です。風景が浮かんでくる文章と、冒険家と呼ぶ人たちの自然に対する畏怖、しかしそこに挑むという矛盾も抉り出されてます

  • ツアンポー峡谷というチベットにある人類未開の地に一人で挑んだ冒険家、角幡唯介さんの冒険記。
    実際にツアンポーを探検するところは面白いけど、どちらかというとついていけない部分もあった。っていうのも、読んでいて想像できない。
    文章を読んで想像できるのは、あくまでも自分も同じ体験をしているか、それともそれがどんなものかを知っているかに大きく依存するのだと実感。

    何よりもこの本で1番面白かったのは、なぜツアンポーに行ったのかが明確に答えられないという事実。
    結局、本当にやりたいことに理由なんていらないんだってことを強く実感。
    あれこれ理由をつけることなんていらない。なぜ寝たいのか、なぜ食べたいのかという理由と同じ。そこに理由はない。

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著者プロフィール

角幡唯介(かくはた・ゆうすけ)
 1976(昭和51)年北海道生まれ。早稲田大学卒業。同大探検部OB。新聞記者を経て探検家・作家に。
 チベット奥地にあるツアンポー峡谷を探検した記録『空白の五マイル』で開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞などを受賞。その後、北極で全滅した英国フランクリン探検隊の足跡を追った『アグルーカの行方』や、行方不明になった沖縄のマグロ漁船を追った『漂流』など、自身の冒険旅行と取材調査を融合した作品を発表する。2018年には、太陽が昇らない北極の極夜を探検した『極夜行』でYahoo!ニュース | 本屋大賞 ノンフィクション本大賞、大佛次郎賞を受賞し話題となった。翌年、『極夜行』の準備活動をつづった『極夜行前』を刊行。2019年1月からグリーンランド最北の村シオラパルクで犬橇を開始し、毎年二カ月近くの長期旅行を継続している。

「2021年 『狩りの思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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