智恵子抄 (新潮文庫)

著者 : 高村光太郎

• 新潮社

感想・レビュー・書評

[rumiさんの感想 · 2012年5月8日]

妻が病んでも、亡くなってからも愛し続ける…。理想の夫婦です。福島県出身の智恵子は「本当の空」で今幸せでしょうか。

[sunnyponenさんの感想 · 2012年5月6日]

実はまだ完全に読み終わってないけど
ふと目に留まった時にぱらぱらっとめくって一編読むみたいなことを続けてます。お世辞でもなく私の周りには非常に愛妻家が多いのですが
なんだかその人たちの姿が浮かんできます。

[ころさんの感想 · 2012年4月9日]

言葉の美しさを知りたい、という思いから、
詩集を買ってみよう思い、手に取った一冊。

出会って、飛んで、還る

[Makkyさんの感想 · 2012年3月10日]

高村 光太郎の智恵子に対する気持ちがよく伝わってきた。
晩年は辛かったと思うが、その辛さも文面によく出ていて、感慨深かった。

[Sumireさんの感想 · 2012年3月6日]

読み終わったときには必ず、涙が頬を一筋伝う。高村光太郎は智恵子についてしか書いていない。でもそこには人類すべてを包括する愛の姿が潜んでいる。ひとりを愛せば、すべてがわかる。

[otaku-23さんの感想 · 2012年3月4日]

これも独身時代から持ってます。
原発で汚された福島出身の千恵子さん。
今、空で悲しんでいると思います。
貴方の本当の空を薄汚い一部の大人達が汚してしまいました。
今読むと、更に胸が痛くなります。
でも、だからこそ今、読むべきだと思います。

[ろくさんの感想 · 2012年2月29日]

高村光太郎の妻への愛に胸がいっぱいになる。本当に、本当に好きだったんだな。有名だが「レモン哀歌」が一番好き。

[讃歌さんの感想 · 2012年2月25日]

智恵子という存在が透明で純粋なように浮かび上がる。
有名な「レモン哀歌」へ経過を想いながら辿り着くと、初めて読んだときと違う感情が積もって一層哀しい。
「元素智恵子」で思わず涙が流れました。

[ﾍﾟｺﾌﾟ-さんの感想 · 2012年1月25日]

二本松を舞台とした何編かの詩が
特に好きです。
智恵子の愛した美しいふるさとに
思いを馳せながら読みました。

[chapさんの感想 · 2011年11月12日]

ずっと読みたかったけどクローゼットの奥から見つかってやっと読めました。怖いほど。失恋した時に読みたい。

[psychowildさんの感想 · 2011年10月24日]

高村光太郎の智恵子への愛を感じる。レモン哀歌で彼を知ったが、どの詩も好きだ。

[糸宏さんの感想 · 2011年10月18日]

一人の男の、一人の女への愛の詩集。

読み終えて、純粋な愛は存在するのかもしれないなぁ、と呆然と思った。
己の芸術の絶対の理解者であり愛する人、智恵子が崩壊してゆくのを、見つめ続ける光太郎。
あまりに切々としていて、胸が苦しくなった。

[迷羊さんの感想 · 2011年10月10日]

高村光太郎の妻智恵子の一生、それから死後のことまで綴られた愛の詩集だ。
高村光太郎は、智恵子のことを本当に愛していたんだなということが読んだだけでわかる。智恵子が彼の生きる糧であり、彼の芸術の一番の理解者だったのだろう。
次第に智恵子が狂っていく様も、繊細な筆致で静かな悲壮感が漂っており、とても辛く心が痛んだ。

[ぺんこさんの感想 · 2011年10月3日]

愛しか見えない。

[yoshino822さんの感想 · 2011年10月2日]

僕はあなたをおもふたびに
一ばんぢかに永遠を感じる――僕等

とても有名な文学作品。これは本当にすばらしいと思います。タイトルの通り、光太郎の奥さん、智恵子のことを書いてある詩集です。若く溌剌とした頃の智恵子、言い方あんま良くないけど、発狂してからの智恵子、智恵子が死んでからのこと・・・全部智恵子への想いがたくさん描かれています。確かに綺麗なことだけではなくて、疲れとか、絶望とかも垣間見えるのだけど、一冊の本になるほどの量の言葉を捧げた光太郎には、きっと愛情が溢れていた。智恵子は絶対幸せだったはず。

今年で光太郎の著作権が切れます。つまり、死後50年経ちました。半世紀経ってもまだ、変わらない想い、言葉は私たちの心にすとんと響く。誰かを愛することは素敵。だけど同時に哀しいことでもある。それをこの本は教えてくれます。　

あなたはまだゐる其処にゐる
あなたは万物となつて私に満ちる
私はあなたの愛に値しないと思ふけれど
あなたの愛は一切を無視して私をつつむ――亡き人に

智恵子の死から11年後、彼はこう記しました。

智恵子の裸形をこの世にのこして
わたくしはやがて天然の素中（そちゅう）に帰らう。――裸形

究極の愛、なのかもしれない。

[tukattyanさんの感想 · 2011年9月17日]

統合失調症者に詩を詠めばきっと良くなるよ。

[hatananさんの感想 · 2011年8月23日]

智恵子が自分を失っていく作品が有名だけど、わたしは二人が出会ったときの描写が好き。
誰かを好きになることはきれいというより、衝撃、打撃に近いのかも。

[花鳥風月さんの感想 · 2011年8月22日]

「智恵子は東京に空が無いといふ」

私の本棚に並んでいるこの本を見て、母親からこの言葉が出てきたことがある。どんな読書歴をたどってきたのかはいまいち知る由もないし、そんな話にもならないのだが、この本は読んでいたんだなとふうんと思った。

確か江角マキコさんがこの本が好きで好きでいつもボロボロになるまで読んで何度も買い直している、というようなことを聞いたことがあるような気がする。

自分にとっては、自分以外の人のこの本との接し方で印象付けられている本である。
東京に仕事で行った時、空を見る余裕はなかったな…

[ぺいじさんの感想 · 2011年8月10日]

どうして、昔の作家というものはぎりぎりの人が多いのか、基地外の一歩手前というか一歩奥というか、昔はそういう人に対して世間が寛容だったのだろうか、、今は出る杭は打たれ、無個性を尊重するような世の中に感じてならない。震災以後多くの人が生きることと死んでしまう事という人間の命題と向きあっていく中でこの本はそれと向き合う高村氏の情景がおもい浮かんでくる。最愛の理解者をなくした人がどれほどいたのだろう。少しでも自分たちのできることをしようと思う。

[k7nozomiさんの感想 · 2011年6月24日]

私がこの本を知ったのは
中学校の教科書かしら？
『あどけない話』
だったと思う
東京には空が無い
という衝撃的な言葉

その後高校の教科書で
『樹下の二人』
を読んで手に入れたい衝動に駆られて
古書店を回って手に入れた

強い言葉で綴られる
気持だけにはうそは無いと思えると思う

[フラビオさんの感想 · 2011年6月5日]

6月4日。彫刻家・画家の高村光太郎が、精神を病んだ晩年の妻に宛ててつづった詩集。「分裂病」「気違い」という表記に時折ギョッとするが、今とは時代が違うか、当時精神の病は忌むべきもの・世間に顔向けできるようなものではなかったのかもしれない、そんな状態の妻に向けて一途に愛を語り、今をともに過ごせることの喜びと大切にしてこなかった過去への韜晦をつづる詩には文章のうつくしさもあり、胸を打たれるものがある・・・。「東京に空が無いといふ」という有名なフレーズは「あどけない話」詩集に初出のものか。著者による詳細な後書きがあるのは詩の背景を理解するのに大いに役立つが、この後書きの存在により詩の行間を類推せざるを得ず、詩自体のうつくしさに正面から向き合えないのは残念な気もするが・・・「では詩自体のうつくしさって何だ」と聞かれると答えられないのだが。

[無夜さんの感想 · 2011年5月29日]

４００プラス税
　図書館から借りました

　詩集。
　時代は明治の終わり頃から。
　妻を称える詩を選別してある。

　東京には本当の空がない～、という詩は、国語で習ったかと思う。
　出会いから、恋愛、同棲、結婚、妻の発狂、そして死。

　でもなんだか、独りよがりだなぁと思った。
　詩ってそういうものかもしれないが。
　発表した当時はおしゃれな感じだったのだろうけれど。
　詩にカタカナが入っていると、無夜はなんか嫌なのです。
　好みの問題だろうけれど。

　あまり、これっという詩が残らなかった。

[ps014088さんの感想 · 2011年5月27日]

あの空は、今。

[quatorzeさんの感想 · 2011年5月21日]

昔読んだマンガ伝記結構そのままだった。

[sut1sut1さんの感想 · 2011年5月6日]

当時泣きました。

どの作品も繊細で淡く、静かに心に染み入るような詩集。

[yuzuringo102さんの感想 · 2011年4月27日]

詩に論理を持ち込まれるのは、

どうもしっくりこない、

高村光太郎が、智恵子と出会い救済を得た、

その実直で歪みのない愛には感服するものの。

共依存とまでは言わないものの、

読後はやりきれなさというか、悲哀が残った。素直に憧憬は出来ない。

[dknbooklogさんの感想 · 2011年2月25日]

「亡き人に」の詩が特に良い。

[nyaosuke8206さんの感想 · 2011年2月15日]

マイ・ソウル・詩集。
定番の「レモン哀歌」「梅酒」もオススメですが、「あなたはだんだんきれいになる」「人生遠視」が今の気分。

[k8213008さんの感想 · 2011年1月21日]

智恵子のみずみずしい感性と夫高村幸太郎の愛がよく伝わってくる小説。こんなきれいな愛もあるんですね。

[yaziemさんの感想 · 2010年11月30日]

難解な言葉は無い。
言葉を尽くした愛が伝わる。

著者プロフィール

詩：詩人・彫刻家。高村光雲の長男。東京美術学校卒業後、欧米に留学してロダンに傾倒。帰国後、「スバル」同人。耽美的な詩風から理想主義的・人道主義的な詩風へと転じる。代表作：「道程」「智恵子抄」「典型」「ロダンの言葉」等。


「2013年 『女声合唱とピアノのための　組曲 智恵子抄』 で使われていた紹介文から引用しています。」