触身仏 蓮丈那智フィールドファイルⅡ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.68
  • (66)
  • (135)
  • (167)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 873
感想 : 111
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101207223

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 再読。民俗学者・蓮丈那智・第2弾。「秘供養」「大黒闇」「死満瓊」「触身仏」「御蔭講」今回は蓮丈先生はケガしたり誘拐されたり。相変わらず民俗史の合間を読む話は面白い!新登場人物もいるよ

  • 蓮丈那智フィールドファイルシリーズの第二弾。
    (シリーズとしての感想は「凶笑面」に記載。)

    [秘供養] 事件はそれほど難しい謎ではないような気がするけど、民俗学的な解答の方が「おお」という感じ。
    [大黒闇] 人間の心理の方が怖い。謎解きは知らなきゃわからんだろうというものだったけど、それ以上に宗教の怖さの方が…。
    [死満瓊] 狐目の男が積極的に絡んできてシリーズとしての動きを感じます。
    [触身仏] トラウマとしてのリアルな記述がちょっと怖いんだよね。煽られる感じで。
    [御蔭講] 民俗学的な話の方がちょっと面白くて興味を惹かれました。

    収録作品 [秘供養] [大黒闇] [死満瓊] [触身仏] [御蔭講]

  • 図書館より。

    民俗学者探偵ものは、アカデミックな知識もあり、面白い。
    ただ、どうしてもおどろおどろしい趣向や血なまぐさい真相にたどり着きがちなのは、作品の傾向上いたし方ないのかもしれないが少々チープに感じる一面も。

    しかし蓮丈+内藤コンビはときどきどきどきする場面もあり進展が楽しみ(”鉄の女”ゆえ、希望はなさそうだが。)
    特にキスシーンはよかった!萌えた(sputnikboyは基本、探偵×助手好き)

    口調で性別が判別しづらく、最初は蓮丈(男性)+内藤(女性)かと思い、次に蓮丈・内藤ともに女性説に傾き、内藤の一人称(ぼく)を目にするに至って初めて性別を確定しえたというハイパーユニセックス小説。

  • 若干難しかったけど、民族文学で面白かった!
    視点はすごいよかったけど、やっぱ大人すぎる文章だったかな?

  • 20101210読了
    収録
    秘供養
    大黒闇
    死満珠(珠は字が違う)
    触身仏
    御蔭講

  • ・秘供養
    ・大黒闇
    ・死満
    ・触身仏
    ・御蔭講

  • 蓮丈那智シリーズ第二弾。
    表題作の他に「秘供養」「大黒闇」「死満瓊」「御蔭講」を収録。

    本格民俗学ミステリ!
    まさにその名にふさわしい内容になっておりました。
    あちこちで小耳に挟んだ言葉達が出るわ出るわ
    しかも、その解釈の素晴らしいこと!
    伝説というものを御伽噺と捉えていたけれど
    表面ばっかり舐めてちゃ、面白味がないってことねぇ~
    民俗学の薀蓄に事件が絡んで来るから楽しかった♪

  • 段々とミクニ君が役に立つように…(笑)

  • 蓮丈那智シリーズ第二弾。即身仏の調査先で失踪事件に巻き込まれる表題作ほか五篇を収録。
    ★感想★民俗学というのはその土地に深く根ざしている分、掘り起こそうとすれば人間の醜さや過去の悲惨な出来事なども露呈してしまうものなんですね。現実の事件の展開がやや強引なものもありますが、伝説に関する解釈や仮説は一読の価値アリ。キャラクター面では、「狐目」氏の素性が少し明らかになってきました。意外といい人?ミクニはヘタレ度倍増。

  • 蓮丈那智シリーズ

    『秘供養』
    フィールドワーク中に骨折し入院した那智。東北の五百羅漢の謎。レポート提出の課題の質問をした東城弥生の焼死。容疑者になった内藤三國。多情と言われた弥生の秘密。

    『大黒闇』
    〈アースライフ〉という大学のサークルに没頭する兄を救い出して欲しいとの頼み。その兄である杉崎秀一の死。杉崎が犯したとされる古物商の殺害。アースライフ代表・桂木の証言の秘密。古物商の帳簿に残されたエビス・ダイコクの秘密。アースライフの変貌。

    『死満瓊』
    那智からの謎のメールの意味を調べる三國と狐目。意識不明のまま死体と車の中から発見された那智。共同研究していた4人の学者の中の対立。

    『触身仏』
    木食斎上人の即身仏と言われる即身仏の調査。バブル崩壊で開発の中止された土地。即身仏の発見者・三田村の失踪。

    『御蔭講』
    那智の研究室に移籍してきた佐江由美子。前に所属していた研究室の助手・目良光一からの佐江をかえせとの依頼。三神教授と目良の関係。蓮杖研究室への嫌がらせ。襲撃された那智。

全111件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1961年山口県生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒業。’95 年『狂乱廿四孝』で第6回鮎川 哲也賞を受賞しデビュー。’99 年『花の下にて春死なむ』(本書)で第 52 回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門を受賞した。他の著書に、本書と『花の下にて春死なむ』『桜宵』『螢坂』の〈香菜里屋〉シリーズ、骨董を舞台にした〈旗師・冬狐堂〉シリーズ 、民俗学をテーマとした〈蓮丈那智フィールドファイル〉シリーズなど多数。2010 年 1月逝去。

「2021年 『香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北森鴻の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×