赤毛のアン 赤毛のアン・シリーズ 1 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (529ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102113417

感想・レビュー・書評

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  • 以前に一度読んだことがあったはずだが、
    あらすじ以外の細かい部分を思い出せなかったので再読。
    アンってこんなに泣ける話だったかしらん。

    前回読んだときの記憶は無いが、
    おそらくそのときと今回とで決定的に違ったのは私の視点だろう。
    私が涙したのは、アンに感情移入したからではない。
    アンの言動を見守る私は、あの小さな女の子の保護者だった。

    素直で正直で夢見がちなアンが徐々に成長していく様や
    彼女が周囲や自分に対して見せる愛情や思いやりに、涙がそそられるのだ。
    それは、娘の成長を見守る母親のような体験であった。

    こんなに素直な良い子がどれほど現実に存在するかは疑問だが、
    (というか、完全にフィクションの中と公家にしか存在しないと思う)
    自分の娘にはこういう風に育ってほしいと思う。
    夢見がちな話を聞くのは好きな方だし、ドジな子ほど可愛くも思える。
    何より、感謝する気持ちを知っている点が、彼女を娘として魅力的にする。


    ただ、こうなる背景には「孤児」という
    彼女の不幸な背景が欠かせないだろう。
    人間、一度は失ってみなければ今ある暮らしの大切さが分からないものだ。

    自分のことを必要としてくれている人がいること。
    帰るべき場所があること。
    自分に向けられた無償の愛に気付くことも、
    一つの才能なのかもしれない。

    16歳になった彼女の進んだ道は、
    子どもの頃に彼女が描いていたような
    輝かしいものではなかったかもしれない。
    しかし、輝かしいばかりが幸福な未来だとは限らないことも、
    彼女は知っている。

    穏やかな幸せに包まれているであろう
    世界中に愛された彼女の先に待つ未来を、
    私はまだ知らない。

  • 泣きふけった赤毛のアン。
    そして言いたい!!
    アッサリとマシューおじさんの最期を書くなよー!!!
    もぉ至極アッサリと亡くなったマシューおじさんのシーンで1時間以上も、マシューおじさんを思い出しながらバカみたいに泣き続けましたww

  • 永遠の名作。映画も観たよ

  • 村岡花子さんの訳です。

  • 原書の後なので、こんなにも文字が読めて本書の背景が広がった。読めない単語が多く細かい描写はよくわかってなかったので…。アンのおしゃべりと想像力、感受性にはどんどんと魅了されてしまいますね。愉しいものです。クスバード兄妹以下登場人物みんないい人たちです。ちょっと気になったのはアンとダイアナがお互いに“あんた”と呼び合う所でしょうか。

  • 子供の頃から何度読んだかわからない、「赤毛のアン」。
    久々に読んだけれど、全く色褪せないどころか、感情や情景描写の小さな部分まで読み取れ、更に輝きを増すようだった。
    アンと同年代の頃は、アンにすっかり入り込んで一喜一憂していたのだが、マシュウほどわかりやすくないマリラの愛情は、アンと同様、愛しているとはわかっていてもどれほどの深さかわかっていなかったように思う。
    けれど今は、二人の思いに胸が詰まって、危うく電車で涙を零すところだった。
    それでも愛情の受け手としての感動だったのだが、目線がアンから完全にマリラとマシュウになって読むようになったら、声を上げて泣いてしまう気がする。
    書き込まれた心情描写の見事さに、改めてこの作品の素晴らしさを再確認した。

    ところで、この作品は子供時代に溺愛していたが、続編には全く手をつけていない。
    続きがあるのは知っていたが、読む気になれなかった。
    アンが大人になり、自分から離れてしまうのが寂しくて許せなかった。
    「ゲド戦記」も同じ理由で、一巻だけを繰り返し読んでたなぁ…。
    今なら続きを読めるようにも思うが、今度は逆に、自分はもう戻れない子供時代に、アンには永遠にいて欲しくて手に取れない気もする。
    わがままな読者でごめんなさい。

  • 昔読んだはずシリーズは『足長おじさん』に続き乙女路線。
    様々に視点が移って、これだけ喋って、突然自分の想像の世界に
    浸ってしまう。家族に居たら煩わしいと思うかもしれないが、
    周りの友人、知人がアンの魅力に魅了されていくさまは、
    読者がアンに対して抱く想いと重なのだろう。

    現実的、保守的でアンを自分の価値観に近づけようとしつつ、
    元々持っている性質を大いに評価しているマリラの
    表に出にくい(出さない)愛情《矯正》と
    穏やかで包み込むような温かさを感じるマシューの
    ストレートで見守る愛情《肯定》と
    友人であり、家族であり、親である深い愛情が物語中にあふれて、
    温かく優しい気持ちになれる。
    「トモダチみたいな親子関係」という言葉を世間で耳にすることも
    あるが、相手の人間、性質を認め、受け入れ、導こうとする
    マシュー、マリラのような接し方をしていないのであれば
    単純にだらしない人間関係なのではないかと考えさせられた。

  • 感想*10巻最後まで読みたいと思って再読!中学生で読んだときよりもプリント・エドワード島の季節の色鮮やかな描写や少女特有の感受性がスッと入ってきたので、少女文学や青春小説って社会人なってからの見方も悪くないと思った。一巻はマシュウの死の前日アンに言ったことばと、ギルバートを許すシーンがすき!

  • 小さな頃からだいすきな本で、アンみたいに生きていきたいと、いつも思う。

    中学の時に、アメリカに住んでたことがあるけど、アメリカとはまた違うカナダの空気に、いつも憧れる。
    この時代のこの空気と、それをいとおしむ著者の愛情のバランス?みたいなものがすごく好きです。

  • わたしがずっと追いかけ続けていくであろう物語。

    少女の想像力、感受性、自負、意志を最も顕著に具現化すればアンになる。

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著者プロフィール

1874年、カナダ、プリンス・エドワード島に生まれる。幼い時に母と死別、祖父母に育てられ教師になる。『赤毛のアン』シリーズのほか、小説、短篇集を残し、世界中で多くの読者の心を捉えた。

「2022年 『赤毛のアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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