- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120049101
感想・レビュー・書評
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2023年24冊目。
いつの頃か食べ物がテーマの本を好む様になった。人と食は切っても切り離せない。
今まで読んだどのお話も心が温まり、人の心情を沢山知る事が出来た。そしてまた、大好物な本に出会ってしまった!
「本当に強いのは、自分の中の弱さと、ちゃんと向き合ってる主人公」の言葉は自分は弱いと言っている息子に伝えてあげたい。
親子は1番近くにいる他人、親の心子知らず、子の心親知らず。手のかかる時間はあっという間に過ぎ、親の自分に出来る事はごはんを作り、見守る事だと改めて実感。
「皆、寂しくて、一生懸命」この言葉で人の見えない所を想像する。
そんな想像力を自分も身につけたいと思えた一冊。
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マカン・カランシリーズ2作目です。
ドラクィーンのシャールさんが本当に魅力的な人で、傷ついたり、疲れ切った人を
温かいお料理と言葉で癒してくれる。
周りの人達もみんな個性的だけど温かくて…
一作目からシャールさんのファンで
私も、シャールさんとお話しがしたいなぁと
何度も思い、ところどころでシャールさんの言葉や温かさに涙ぐみながら心も体も
ぽかぽかしてくるようなそんな素敵なお話でした。
自分が大変な時に人に優しく寄り添えるそんな
シャールさんがいつまでも元気でいてくれますように…
シリーズ3も読むのが楽しみです。
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一話一話の背景描写が丁寧で引き込まれます。
身体と心を大切にしたくなる本 -
一人の人間として、親になった身として、自分の親について、それぞれの角度で悩みながら、すれ違うことも結構多いことを思いながら読みました。
みんなそれなりに何か抱えて普通に生きていることも改めて感じる機会になりました! -
マカン・マランを訪れる人が、
食事やお店で過ごす時間によって癒やされていくように
読んでいるうちに自分も体の中からじんわり温まって、読むことで癒されている。
今回のテーマは親と子。
そして生い立ち。
それぞれが不器用ながらに、自分の心と向き合う姿が清々しい。
何が正解でもなく、受け入れられない、理解できないとしても見守る優しさ。
自然と、自分自身の悩みも見つめてしまう。
ただただこのお店で流れる時間が美しく愛おしい。
今回は音楽の描写も具体的だった(ように感じた)ので、ついついBGMに流してしまいました。 -
夜食カフェの心地よい空間が好きです。
集う人たちはそれぞれ悩んだり、空回りしたり、どうして良いかわからなくなっていて。
夜食カフェで、それぞれの大事なことに「気づき」
この後も続く毎日を生きていく。
自分らしく生きようとする一方で、
離れられないしがらみ、理解してほしい人と分かり合えないことに苦しんだりする。
すべてが自分の思い通りになるわけない。
何が一番大事かを、自分の中で決めること。
押し通したいものがあるなら
誰に何を言われても通せば良い。
世間の常識とか、普通とか標準がなんであるか、他人のことを気にしても自分の機嫌が良くなるわけではない。
自分の機嫌が良くなることを優先すれば良いのだ、とあらためて確信した。 -
物寂しい1人の冬夜に染みる本。
人は孤独をどこか抱えている、でも、ひとりじゃないから生きられる。 -
本を読んでいる間、マカンマランに通っているような疑似体験。それだけでも、ちょっと楽な気分になってる。
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前から気になっていた本。ようやく読めました!(シリーズ4作中、本書は2作目)
マカン・マランとはインドネシア語で夜食の意味(マカン=食事、マラン=夜)。オーナーが生地の買い付けで訪れたバリ島でその土地のホスピタリティーと夜食の美味しさに感動してつけた店名とのこと。昼間はダンス衣装専門店で夜は夜食カフェ(マカン・マラン)となる。
年齢も境遇もばらばらな人たちが登場する。それぞれが決して軽くはない悩みを抱えており、一人悶々と考え生活する中で偶然が重なり夜食カフェに行きつく。
店主のシャールさんは器が大きくて愛情深く素敵な人。優しさがさりげなく、それでいてしっかり相手に伝わっていて心に沁みる。シャールさん自身が大きな痛みを知っている人だからこそできることなのだろう。そう考えると、やはり順風満帆な人よりは失敗や挫折を経験している人の方が人として深みがあるのだろうなぁ。
色々な登場人物を通じて思ったのは、人はどんな境遇であれ、結局は孤独であること。美味しい食べ物は落ち込んだり辛い心を癒す力があること。シャールさんのように話を聞いてくれる人がいるだけで人は一気に救われること。話を聞く方の人も同時に救われていること。どんな悩みでも思い詰める必要はないこと。
心に余裕がない時はどんどん自分を追い込みがちだが、一旦美味しいものを食べて気分転換したり、常に自分を大切に視野は広く持っていたいものだと思った。