ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房
3.84
  • (92)
  • (150)
  • (121)
  • (12)
  • (2)
本棚登録 : 1273
感想 : 122
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300820

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 物語りの中では、本筋の事件と関係のない事柄が展開される。そのため、推理小説なのに、なかなか事件が起こらない。しかし、一度事件が公になると、関係ないと思われていた事柄が、事件という一点に収束していく。事件こそすべてが集約されるゼロ時間である。
    読み終えて、物語の展開の仕方に、改めてクリスティーのすごさを知った。

  •  スポーツマンでハンサムなネヴィルはある時、控えめで優しい妻オードリーを捨て、美しく若い女ケイと再婚する。何年か後、ネヴィルは親交の深い老婦人宅でケイとオードリーを引き会わせるのだが、その矢先に老婦人が殺される。数々の証拠に殺人を疑われ、追いつめられたオードリーは自殺を図ろうとするのだが。
     殺人の起きた瞬間をゼロ時間とするなら、ゼロ時間へ向かって物語はその遥か以前から始まっているというのが、タイトルの由来。1ページ目からクリスティの周到な仕掛けは始まっており、どんなに些細なエピソードにも気をそらしてはならないと警告を受けても、この結末を予測することは難しいだろう。

  • バトル警視が出てくるシリーズ。
    計画的犯行で、本当に殺したい人間を絞首刑で殺すための犯行を重ねる、最後まで犯人が想像のつかないストーリーだった。
    やっぱりアガサ・クリスティは読み応えあります。

  • 試みは良いが、謎解きに若干の偶然性が含まれるのは推理小説としていかがなものか。また、読者が推理するには記述が不十分か。話としては面白いものの、クリスティという期待があるゆえに厳しめの評価となった。

  • 通常のミステリなら、まず殺人事件が発生して
    犯人は誰だ?ってな感じになるのが定番。
    前半部で老弁護士が語っている。
    殺人は結果なのだ。物語はそのはるか以前から
    はじまっている・・・と。
    まさに殺人の起こる瞬間のゼロ時間に向かって
    物語が進んでいくのですよ。
    淡々と進んでいくのにワクワク感が止まらない。
    そして殺人が起こり、犯人は予想外の人物だった。
    全くもって完全に騙されました。
    そしてゼロ時間の意味を改めて思い知らされ鳥肌が立ちました。

  • 最後までわからなかったー。
    学校の事件の真犯人がきになる…

  • 恋愛ものとして読んだ。

  • 終盤の展開は確かに面白い。特に犯人とその狙いが。
    解決がポッと出の証言者(一応序盤に登場してるが...)によりもたらされた点だけはイマイチかなー

  • 読み終わって思わず拍手してしまった。最も好きなクリスティ作品は更新することにする。素晴らしいの一言。

  • マープル物に珍しく「怖かった」という印象が残ってる。

全122件中 61 - 70件を表示

アガサ・クリスティーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×