RUN!RUN!RUN!

著者 :
  • 文藝春秋
3.36
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感想 : 113
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163254500

感想・レビュー・書評

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  • 「風が強く吹いている」(三浦しをん)、「一瞬の風になれ」(佐藤多佳子)と同じ頃? 06年末に出てた本です。他2冊とは、かなり毛色が違います。ヒールで可愛げない主人公なのに、ついつい引き込まれる作品です。著者はちょっと前映画にもなった「県庁の星」の原作者でもあります。

    • YAJさん
      箱根駅伝が出てくるのは「風が~」っぽい、優秀な兄と二人兄弟ってのは「一瞬の~」を思わせる設定。でも、遺伝子操作を臭わせる伏線が東野圭吾っぽく...
      箱根駅伝が出てくるのは「風が~」っぽい、優秀な兄と二人兄弟ってのは「一瞬の~」を思わせる設定。でも、遺伝子操作を臭わせる伏線が東野圭吾っぽくもあり昔々読んだ『素直な戦士たち』(城山三郎)を彷彿させるような・・・
      2010/06/03
  • 天才長距離ランナーが大学の陸上部に入り、せっかく選ばれた箱根駅伝出場を辞退。その苦悩の源は自身の出生にあった――

    クールで傲慢な天才アスリートが仲間との関係の中で人間的精神的成長を遂げる……っていうのはよくあるパターンだけど、体がかゆくなるような気恥ずかしさはあまりない。
    「一瞬の風になれ」よりも好きかも。

  • 走ることに全てを捧げる大学生の青春小説かと思いきや、遺伝子操作やなんやと結構ヘビーな内容も含んでいてびっくりした。遺伝子操作はよくニュースでも耳にするようになったので、そういった現代にそして未来に警鐘を鳴らす作品でもあるのかな。
    まさか主人公が駅伝にこういう関わり方をするとは予想だにしなかったので、期待を裏切るおもしろい進め方だった。そしてラストの潔さには驚いた。でも色んな呪縛から解き放たれた主人公にホッとした。

  • 主人公が周囲の人々と思惑は違えどもとけ込んでいき、最後には心の底から協力しあうという一見ありがちな青春ストーリーだけど、なぜか目が離せない。ランナーはより面白いと思う。

  • いやこれ面白い。2008年に出てなぜいままで映画化されてないかフシギ。うーん、でも、難しいのかなあ、優の内面を映像的に表現するのとか。今年の箱根はまさにタイムアップでたすきが渡せなかったチームがあったのをたまたま見てたから、なおさらラストあたりはもうどきどきして、胃がひっくりかえりそうで、いろんな思いを詰め込んで泣けた。優がだんだん人間らしく変わっていくのがいいね。仲間がいたから、ほんとうの自分に出会うこともできた。岩本、いいキャラだなあ、友達になりたい。島根県民超好印象。これなあ、学生推薦図書にするとか、アニメ化しちゃうとか、なんか、ひろく世に知ってほしい。県庁の星よかずっとあたしこっちがすきだし染みたなー。愛情と身勝手の境がない親とか、死を選ぶ兄の苦悩、孤立、葛藤、すごく現代社会をとらえた背景がリアル。お正月に箱根を見た感動の余韻がまだ残ってるこの冬のあいだに読んでほしいこれ。絶賛!

  • 目標はオリンピックの金メダル。箱根駅伝は通過点。仲間なんか必要ないはずだった…。アスリートとして最高の資質を持つ主人公が知った事実は遺伝子操作で生まれた事実だった。遺伝子鑑定でそれを確かめた優は走ることを止め。コルトクラブという陸上チームを作る。

  • 最近、陸上の小説をいくつか読みましたが・・・

    まず、主人公にイライラ。
    その主人公を優しく受け入れる友達にもイライラ。
    そして、「隠されてた秘密」に、ボーゼン。

    人間、そんなすぐにかわれるものかしら?

  • <内容>目標はオリンピックの金メダル。箱根駅伝は通過点、仲間なんか必要ないはずだった…。
    天才ランナーを揺さぶる血の秘密。
    アスリートとして最高の資質を持つ主人公が知った事実とは?
    箱根駅伝に懸ける仲間と走るうちに、閉じかけていた世界が開いていく。

  • 遺伝子操作と箱根駅伝。ええと、お医者とか親とか、裁かれなくていいんすか。

  • おもしろかった。オススメ度3.0だけど、4は行くんじゃないの?

    わたしがこーいう箱根駅伝系陸上ものが好きだからかな〜?
    三浦しをん「風は強く吹いている」の影響か。
    主人公が箱根駅伝を走らないっていうのが、いいと思うんだけど。
    しかも遺伝子操作で生まれてるってのが。他にない。
    スポ根出身としては好きです。

    結構感動した。
    この作家さん初めて読んだけど、「県庁の星」の人かー。
    「県庁の星」を読んでみよう。

  • 天才ランナーの名を当然のように享受していた主人公が大学陸上部で駅伝と出会い、
    それまでの唯我独尊から変化していく・・って話かと思って読んでいたら
    ある事件が起きるあたりから予想外の展開へ。

    面白かったけど題材に対して量が少なすぎでちょっとダイジェストっぽかった。
    もっと長編で一人一人のキャラを掘り下げればもっと読み応えがあるだろに。

    【図書館・初読・6/1読了】

  • 駅伝ものだと思って読んだら、残酷な遺伝子のお話でした。いや、駅伝のところは良い話ではあったのだけどね!しかしそれを全部打ち崩してしまうくらい救われない。救済の見えるラストになっていても私的には何だかやりきれない気持ちになってしまった。

  • 主人公がひねくれすぎてて嫌い(笑)
    もっとさわやかな小説だと思ったから
    良い意味でも悪い意味でも裏切られた。
    最初は読むのが憂鬱だったけど
    最後は良い終わり方でほっとした。

    岩ちゃんが良い奴すぎる!!

    09'05'07

  • おもわず購入した動機は、その日が初フルマラソン挑戦の3日前だったから。

    『目標はオリンピックの金メダル 箱根駅伝は通過点 仲間なんか必要ないはずだった…… 天才ランナーを揺さぶる血の秘密 行け!走れ!誰がなんと言おうと走り抜け!』

    ストーリーはありきたりという人が出そうだけど、それも納得のうえでいい作品! きっと、キャラクターが鮮明に描写されているから、物語中に入っていけるし、自分なりの映像を浮かべることができるし、展開よく進んでいくからおもしろく、スラスラ読めるよ!

    いきおいで買ったけど当たりだった★表紙もかっこいい★

  • 箱根駅伝の話と思って読んだら、なんとSFジュブナイルであったという(苦笑)まあいいけどさ、遺伝子操作の突拍子のなささえクリアできれば、展開はごくふつうで、後半はむしろ感動的(あくまで「的」)でさえある。主人公の心理的掘り下げが通り一遍過ぎ、エピソードもありきたりでテーマを扱いきれてない。友人が遺伝子学者&小金持ちというだけで「頭と顔のイイコが欲しい」という永遠の母の夢が叶えられるという部分が、最後まで納得できないのが最大のネック(笑)

  • 立て続けに本格ものミステリーが続いたので
    意識して暖っかみのありそうなモノを選んでみました。
    確か「県庁の星」の作者...ですよね。

    もう少し泣かせてもらえると思ったが...(笑)。
    最後がああいった結末で良かったとは思います。
    読んでる途中で、その遺伝子云々の部分が
    主人公の葛藤だけで終始して描かれていることに
    疑問を持ちながら読んでいたので...安心しました。

    ただ気分的には無条件で泣かせて欲しい気分だったので
    今回は残念ということで。

  • 「一瞬の風になれ」みたいなお話かと思いきや、意外な展開でちょっとびっくり☆
    引き込まれました。

    遺伝子操作なんてそんなに簡単にできちゃうのかねー。

    「才能で勝てるのは小学校までだな。あとは努力しかない。 つまらない基礎練習を毎日して、積み重ねるんだ。努力はね、 裏切らない神様だ。努力した分、必ずご利益がある神様だ。 だけどこの神様はのんびり屋で、ちょっと気まぐれだから、 いつご利益があるかわからない。でもちゃんと見てる。知ってる。 岩ちゃんの努力もちゃんと見てるよ」
    この文がとても印象的でした。

    なにげに見ていたお正月の駅伝に、こんなドラマがあったのかもって
    思うとちょっと不思議な感じです。

  • サラブレッド天才ランナー優と、駅伝と、遺伝子と、仲間と、先生と、父さんと、お母さんと、お兄ちゃんと。

  • どんな結末になるのかどきどきしながら読めた。

  • 陸上部・駅伝・スポーツ青春!

    でも、今まで読んだスポーツ物とは切り方が違う感じ。なにより主人公が、こんな終盤まで捻くれたまんまやしね(笑)
    さらさらっと読みやすいし、文章もわかりやすい。捻くれたまんまでも、ちょっとずつ心の変化があるとことかも良かったし。

    最後の自転車で追っかけるとこは鳥肌でっす。

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著者プロフィール

一九六五年東京都生まれ。大妻女子大学卒業後、会社員、フリーライターを経て、二〇〇三年『死日記』で「作家への道!」優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『県庁の星』『嫌な女』『ハタラクオトメ』『頼むから、ほっといてくれ』『残された人が編む物語』『息をつめて』など。

「2023年 『じゃない方の渡辺』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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