空白の叫び 上 (文春文庫 ぬ 1-4)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167682040

感想・レビュー・書評

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  • 評価は5。

    内容(BOOKデーターベース)
    退屈な日常の中で飼いならしえぬ瘴気を溜め続ける久藤。恵まれた頭脳と容姿を持ちながら、生きる現実感が乏しい葛城。複雑な家庭環境ゆえ、孤独な日々を送る神原。世間への違和感を抱える三人の少年たちは、どこへ向かうのか。少年犯罪をテーマに中学生たちの心の軌跡を描き切った衝撃のミステリー長編。

    ミステリーと分類されているようだが、個人的には3人の少年の人生に焦点を当てたストーリ展開だと思う。
    様々な家庭環境や状況の中で日々成長する身体と心のバランスが崩れて落ちていく3人の中学生。流石にココまで冷静な15歳はいないだろう~と思う部分も有るが・・・かなり超大作だと思う。

  • 全く違う人生を歩んでいる3人の男子中学生。
    3人の日常と心情が交互に語られる。
    私たちが中学生の頃はこんなに大人びた感じだっただろうか?
    でも、大人が思っているよりは大人だったかもしれない。
    3人の行く末が気になる終わり方だった。

    2017.8.20

  • 3人の少年のそれぞれの生い立ち、環境、考え方。なにか悪い方向に行きそうで読んでいて辛くなる。

  • あらすじ
    孤立し、瘴気をため、臨時教師を憎む久藤。恵まれた環境・頭脳・見た目を持ちながら、周りに興味がない葛城。母親に捨てられ、祖母と叔母と暮らす神原。3人とも世間への違和感や嫌悪感にどうにもならなくなり、それぞれ殺人を犯す。

    三者の境遇・周りの人間の様子が細かくて、犯行までの経緯に説得力がある。怒りの沸点までのイライラがよく伝わってきた。しかも中学生だもんなー。中学生にしては考えが複雑だとも思うけど、なんにしろ面白い。

  • 読んでいて重たい気持ちになりながらも引き込まれてしまう。
    ただ教師に関しては父親の言うように警察呼んでおけよ、とか何でそういう展開になっちゃうんだよ、とか思ってしまった。

  • 上巻読み終わりました。さぁ 気合い入れ直して、心整えて中巻へ。

  • あらすじを読んでいたので3人の少年が殺人を犯すことは知っていたのですが、上巻の中盤以降までこの3人が殺人を犯すようには見えず、特に神原に至っては誰を殺すのか最後の最後まで見当もつきませんでした。上巻は殺人を犯すまでの序章に過ぎませんが、神原、特に葛城の殺人の動機には感情移入できましたが、久藤の殺人の動機は理解しがたく感情移入できませんでした。中巻でやっと3人が出会うわけですが、今後どうなっていくのか楽しみでもあり、不安でもあり、まるでパンドラの箱を開けるような感覚です。

  • 読了。中巻へ。

  • 少年達の内側の気持ち
    これをわかるのは難しい

  • 3人の少年の話を平行して進んでいる。

    中学時代に苛めに合い、高校に入ると苛める側になり非行に走る久野、容姿端麗で裕福な家庭で育つ葛城、恵まれない家庭で叔母・祖母と支え合って生きるぼくの三人、彼らが突発的な理由で犯行に至るまでの過程をそれぞれ書いている。彼らはいつ交わるのかと読み進めていたが、繋がらずに終わり、現在中巻の少年院の話を読んでいる。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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