ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書 399)

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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334035020

感想・レビュー・書評

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  • バカと暇人がウェブにうようよいるんではなくて、日本人の殆どはバカと暇人なのだ。

    日本じゃなくて世界は……かもしれないけど。

    ウェブだと誰の声の大きさも同じになれるから、それが目立つだけ。

    以下、気になった箇所を"reblog"。

    <blockquote style="background-color:silver; padding:0.5em;">本当は実力があるのに既得権益の壁によって認められない人々を、ネットというフェアな装置は浮かび上がらせるのだ</blockquote>


    <blockquote style="background-color:silver; padding:0.5em;">ネットはプロの物書きや企業にとって、もっとも発言に自由度がない場所である
    ネットが自由な発言の場だと考えられる人は、失うものがない人だけである</blockquote>

    読後厭世的気分になってくる。

  • これはネットの世界の現実を描いているのであろうか?
    現実の全てではないかもしれないが、「ウェブ進化論」がそうであったように、これもまた現実のひとつの側面なのであろう。
    こちらの世界の方が一般的であるように思われるが。

    ネットに過度の幻想を期待せず、あくまでもリアルでの生活を充実させようということだろう。

    良書だと思う。

    [more]
    第1章 ネットのヘビーユーザーは、やっぱり「暇」
    (品行方正で怒りっぽいネット住民
    ネット界のセレブ「オナホ王子」 ほか)
    第2章 現場で学んだ「ネットユーザーとのつきあい」
    (もしもナンシー関がブログをやっていたら…
    「堂本剛にお詫びしてください」 ほか)
    第3章 ネットで流行るのは結局「テレビネタ」
    (テレビの時代は本当に終わったのか?
    ブログでもテレビネタは大人気 ほか)
    第4章 企業はネットに期待しすぎるな
    (企業がネットでうまくやるための5箇条
    ブロガーイベントに参加する人はロイヤルカスタマーか? ほか)
    第5章 ネットはあなたの人生をなにも変えない

  • 加谷さんオススメ

  • 進化の早いウェブにおける論評として8年前に書かれたとは思えないほど先見の明に満ちた本。ただしミクシィを知らない世代は読んでもよく分からないと思う。中年向け。

  • この本が出された2009年4月と現在2016年12月のちがいに興味をもって読んでみた。著者は酔っぱらいキャラだが内容は信頼できる人でもあるので。

    ここに書かれたことと現状は7年後の今も、ほとんど基本的なところは変わっていない。
    「インターネットが普及した95,6年以降、インターネット技術は基本的に変わっていない。速度が上がったりきれいになっただけで……。なぜならインターネットの基礎的な技術はすでに開発が終わってしまっている」というひろゆきの言。これに限らずひろゆきの引用は流石の慧眼がずらり。

    当時から大きく変わった唯一はPCからモバイルへ、ということだろう。
    対して現場ではなく評論家のファッションキャッチ的な取り上げ方(例えばウエブ2.0)などは本質をついていないというのも納得。こういった「評論」はウエブほど向いてない(というか当たらない)ものはない。凄まじい数が産まれては消える「バブル経済」なんて使い方よりも本来の意味の無数の泡であり、そん中からボトムアップで流れが決まるのがネットの本質だからだ。後追いで結果論を評論している方が(まだ)良い。
    著者が語る、ネットでブランド構築は厳しい、というのは納得。ヴィトンが雑誌などでブランド構築し、ネットではしれっとしたウエブサイトで壁を作ることで差別化をしている例はなるほど、と思った。

    唯一2009年と大きく変わったのは「ネットで流行るのは結局テレビネタ」の章。
    テレビ(特に民法)の情報、特にニュースはネットに完全に負けている。今はネットのものをテレビが追いかけている感じ。テレビの情報の質、コメンテーターのレベルの低さが隠しきれなくなっている。
    ただし、ネットの信頼できるメディア組織はごく少数。ネットと言う全体の良質な部分なので取捨選択できる目が必要だと思う。

    タイトルの「バカと暇人のもの」というウエブだが「バカ」をウエブ大企業が大々的にやった酷い例がパクリ盗作記事の量産で大メディアになろうとしたDeNAのメディア事業事件。盗むことが個人の行為として見過ごされていただけの違法行為を大企業が自覚にも乏しく大々的にやっちまった、という。つまり「メディア」の意味も知らない「ウエブバカ」の弾薬庫の大爆発であった、

    他にオーマイニュースのずっこけ閉鎖までの経緯は、その後都知事選で再評価される鳥越俊太郎編集長のアホっぷりの片鱗も伺えて笑った。

  • 非常に読みやすかった。webが万能なのではなく、リアルの世界で受けることがwebでも受けるだけ、ということがよくわかった。

  • インターネットの普及に伴い、当たり前のように利用している昨今、その使い方は千差万別。それこそ、ネットという便利なものは、使い方一つで如何様にもなる結果は避けて通れない。そして、本書のように、ネット環境はどのような効果をもたらしているのか。利用する立場としてのモラルとスキルはついて回る問題。個人から企業まで、使わない人は居ない現状、そのセンスが問われる事に。インターネットとの付き合いを考える一冊。

  • この本では、インターネットが普及したことで、その便利さだけではなく、かつてなかった炎上などの問題が次々起こっている問題に警鐘を鳴らしています。

    最近ではツイッターが「バカッター」とも呼ばれ、ネットユーザーがアルバイト中に店内の冷凍庫に入った写真をアップしてアルバイトをクビになったり、就活生が荒れた日常生活を投稿することで内定を取り消されたりと、数々の炎上騒ぎが起きています。
    このようにネットは誰でも気軽に使えるからこそ、自分の手が届かない範囲にまで多大な影響を及ぼしています。

    私もネトゲやはてな界隈にはびこる重度のネットユーザーですが、炎上しないようにネットでの身の振り方を気をつけ、現実世界と同じように人の目を気にして生活していかなきゃなと思いました。

  • 先日ネットのバカを読んだ後、ぽちして積ん読になっておりました。やっと読了。
    なんか前回の本よりさらにフランクな言葉遣いでちょっと驚いた…けど、確かにネットはテレビの影響もろに受けてるな…私もヤフートピックスすごいみるし…笑
    色んな情報に踊らされないで、自分の目で価値をきちんとみていくべきですね。

  • レビュー省略

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著者プロフィール

編集者、PRプランナー、ライター
1973年生まれ。東京都立川市出身。大学卒業後、博報堂CC局で企業のPR業務を担当。2001年に退社し、しばらく無職となったあとフリーライターとなり、その後『テレビブロス』のフリー編集者に。企業のPR活動、ライター、雑誌編集などを経て『NEWSポストセブン』など様々なネットニュースサイトの編集者となる。主な著書に、当時主流だったネット礼賛主義を真っ向から否定しベストセラーとなった『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『ネットのバカ』(新潮新書)、『夢、死ね!』『内定童貞』(星海社新書)など。無遠慮だが本質を突いた鋭い物言いに定評がある。

「2020年 『意識の低い自炊のすすめ 巣ごもり時代の命と家計を守るために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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