ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書 399)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334035020

感想・レビュー・書評

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  • 正論w

    ネットというメディア論でもあり、ネットを通しての人間論でもある

    踊るアホウに見るアホウ…っていうけど、人間性が問われるよね~
    くわばらくわばらw
    正直がいちばん

  • Webは魔法で、秘められた力がまだまだ隠されていて、前衛的で洗練された世界。
    っていうのは、もはやすごい勘違い。

    WEBの世界は、居酒屋と同じ。暇人がどうでもいいことをやたら大げさに、ダラダラと、美化したり茶化したり毒を吐く世界と同じ。
    双方向?インタラクティブ?対等?
    全然そんなことない。

    最近話題のSNS疲れってやつも、この本を読むと納得できる。
    いいね!に疲れるのは、行きたくもない飲み会に行って、聞きたくもないどうでもいいことに、頷くのと同じ。
    対等なコミュニケーションだと思ったら大間違い。大して面白くもない写真見せられて、たいして可愛くもない子供を自慢されて。気持ちいいとか、共感してもらえてるとか、思ってるのは、御本人様だけ。フェイスブックとか見てると、ほんとヒマだなコイツっていうやつ、絶対いるもんなー。

    広告も、基本的には、暇人とバカを意識して打ったほうがいいんだろうなー。

  • タイトルの通り。
    このことを勘違いしてる人は多い。
    中の人が書いているので説得力がある。「ソーシャルな」とか「更新できなくてごめんね」とかいう言葉をネットで使ってしまう人はちょっと読むといいかもしれない。
    この本に書いてある言葉を借りると、、
    情報収集や情報伝達の効率的な道具としてインターネットは素晴らしい。ただ、それだけ。

  • こんなタイトルにしておきながら著者はWebメディアの編集をしているということで、なんだかなぁというところはあるんですが、まぁたしかにバカと暇人のものだろうなぁという指摘は的を得ている部分もあります。クレーマー的に突っかかってくる人だったり普段はおとなしいのにネット上だけでは元気、みたいな人だったり。そんな人達との争いに疲れてしまったんだろうなぁということも、一部に多様な経験をした身分からすると理解できるわけで。
    とはいえもう少し冷静な目線で通すか、もしくはもっと本音で通すか、どっちかにして欲しかったですね。折角本にまとめるなら。

  • ネットも洗剤もどこまで進化するんだろう。

  • ウェブを使っていてときどき感じる違和感を言い当ててくれた本。
    ネットに発信するときは世間の合意を得られるかひと呼吸置いて考えることにする。

  • 2009年の本ですが2012年の今も読む価値があります。自分が被害を受けたわけではないのに他者の間違いをネット上で攻撃する人が多いことなど共感できる内容が多くありました。また多くのネットユーザーはB級のネタに反応するという指摘も、私自身も実際そうなのでなるほど、と思いました。ハイクオリティなものより面白いもの、変わったものなど、みんなが話題にしたくなるものを広めるうえでネットが長けているという筆者の指摘もまさにその通りです。全体を読んで筆者の中川さんはとても性格の良い方なんだろうなあ、今の時代には貴重なまともな感覚を持ってる方なんだろうなあと感じられる一冊でした。

  •  内容をこれほど過不足無く表したタイトルは他にないかも(笑)

     内田樹が、ネットは身体性によるブレーキがない分攻撃性に歯止めが効かない、と指摘していましたが、自分を棚に上げたバカの暴走が炎上の原因なんだなぁ…と読後に痛感しました。

  •  @unkotaberunoという非常に下世話なアカウントでTwitterに書きこみをしている人物がいる。この人物が今年の9月18日に書きこんだ内容がとても印象に残っている。下記のようなものだ。

    <ツイッター上でホメられたいヤツは以下のこと書いとけ→「大企業は終わった」「TV新聞が信じられない」「これからはソーシャルメディアを通じ志の同じ個と個が繋がる時代」「もはや個が輝く時代だから『会社』の役割は終わった」「硬直化した日本の立て直しには年功序列排除し若者の才能を重用せよ」>

     さて、これとは別の話。8月にお台場のフジテレビ本社前でデモ行進が行われた。主にネット上で呼びかけられたもので、主催者側の主張は、「フジテレビの番組編成は韓国ものに偏重している」というもの。「テレビ局による偏向報道に抗議する」というのが主な理由であったが、それは明らかにいわゆる「韓国嫌い」の人々が韓流ブームに反抗の意思を表示したものだった。
     これに対しネットニュース編集者の中川淳一郎は8月23日にTwitter上で、

    <フジのデモについて記事を書けば、単に事実を書いただけなのに「あの一文の意図は何なのだ」とクレームが来る。書かなかったら書かなかったで「お前らは黙殺した」と言われる。「書かなかった媒体は反日」扱いされるのがウザかったので書いたのにそれなのにクレームが来る。なんとウザいトピックだ >

     と書きこみ、また朝日新聞の取材に対し、

    <韓流のソフトは安く、視聴率もそれなりに取れる。テレビ局は経済合理性で動いているだけだろう。 「偏向」と批判する前に、ネット上の都合のいい情報しか信じない自分たちの方が偏向してないか、自問してほしい。義憤に駆られているのだろうが、結局、暇で韓国が嫌いな人たちに見えてしまう。>(9月1日付朝日新聞)

     と答えている。
     前置きが長くなったが、これらの発言はこの本を紹介するうえで重要だ。そう、とっくに気づいていると思うが、中川淳一郎氏こそ@unkotaberuno氏その人だ。
     インターネットは素晴らしい道具である。恐らく人類が発明してきたものの中では一、二を争う素晴らしい発明だろう。しかしその実、中身はクソみたいなものだと中川淳一郎は言い切る。

     本書は、タイトルがもうすべてを表しているのだけど、つまりネットの世界なんてロクなもんではないと語っている訳だ。そりゃもちろんAppleやGoogleで働いているようなコンピュータ・サイエンス分野のトップクラスの人々にとっては才能を開花させるまたとない場所なのだろうが、そうでない僕のような人にとっては、誤解を恐れずに言えばまあ吐き溜めのような所だ。
     そもそもフジテレビの番組中でやたら韓流を推している事に対してデモまでするのは確かに暇だなという気はする。大体、民間企業が自社の利益のために持てる手段を活用するのは当然だと思うのだけど、ネットの人たちは金もうけの話がとても嫌いだ。またブームのごり押しなんて言うけど、流行は大体誰かが意図的に仕掛けているものだと思う。

     しかし、前述の朝日新聞の記事でこのフジテレビデモを諌めた中川淳一郎氏に対してはさらにネット上で<なんだ鮮人かw><こういう奴等が必死こいて火消し工作してるのを見てるとほんとににウジテレビが腐ってるのがわかるなw><こういう馬鹿が必死に火消し工作始めてるってことはデモの影響がかなり効いてるってことじゃねぇか実際スポンサーも付いてないみたいだし、ざまぁねぇな>なんてコメントが飛び交っている。

     もう本の紹介でも何でもなくなっているけど、本書ではつまりこんなネットに対して過度に幻想を持つな、と中川氏は言っているのだ。気に食わない主張を見れば「大体○○なんだよ馬鹿」などと吐き捨てるネットの人たちである。
     そんでもって彼自身、そんなネットだと悟りながらネットの世界で食っている。なんだか割り切っているようだ。彼は「ネットでウケるネタ」として9つほど挙げているが、「芸能人関係のもの」「エロ」「美人」「時事性があるもの」などが挙げられており、なんとなくわかるような気がする。

     中川氏はネットの世界を「居酒屋のような場所」と例えており、それは日々の仕事の中で得た実感だろう。建前や綺麗事は容赦なく叩かれ、本音や下ネタや過激な主張が好まれる。
     それを別に中川氏は批判している訳ではなく、ただそういう場所なのだと語る。

     まあ何か中川氏の言っていることは極端すぎるなあという気もするが、僕自身、ネットの世界で情報収集する事が多いので肝に銘じる必要はあるな、とは思う。そんな場所なのだと頭に置いた上でネットの世界を覗いてみれば、過度に「ネット上の意見」を気にすることもないのだなと非常に気楽に見ることができる。それでいいのかも知れない。

  • 「ソーシャルメディアは震災で効果を発揮しました!」論者に言いたいこと
    というエントリーでソーシャル万歳!となっている人々に対して警鐘を鳴らす記事を書いていたのが本著の著者。鋭い指摘だったため、著作も読んでみることにした。本著に書かれている内容は、私も含めソーシャルメディアに傾倒しがちな人間は読んでおいて損はない内容である。人間は自分が良いと思ったもののポジティブな側面を積極的に肯定しようとする。あえてその正反対な意見を受け入れ、理解することで「それではどうあるべきか」を考えることで偏りをなくしたいものだ。

    タイトル通り以下にネットに存在している人間が暇でバカかということをこれでもかと事例をひっぱり出してきて徹底的にこき下ろす内容になっているため、不快な思いをする人もいるかもしれない。

    ■学んだこと
    ・確かにバカしかおらんかもな・・・

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著者プロフィール

編集者、PRプランナー、ライター
1973年生まれ。東京都立川市出身。大学卒業後、博報堂CC局で企業のPR業務を担当。2001年に退社し、しばらく無職となったあとフリーライターとなり、その後『テレビブロス』のフリー編集者に。企業のPR活動、ライター、雑誌編集などを経て『NEWSポストセブン』など様々なネットニュースサイトの編集者となる。主な著書に、当時主流だったネット礼賛主義を真っ向から否定しベストセラーとなった『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『ネットのバカ』(新潮新書)、『夢、死ね!』『内定童貞』(星海社新書)など。無遠慮だが本質を突いた鋭い物言いに定評がある。

「2020年 『意識の低い自炊のすすめ 巣ごもり時代の命と家計を守るために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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