- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478068687
感想・レビュー・書評
-
地理って面白いと思える本。
自分たちにはどんな資源があるのか、目的のためにその資源をどう活かすか、資源が十分にない場合はどう調達するのか。
この繰り返しが人間の歴史。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現代史を学んでいく中で、長い間人は国取り合戦をしていることに気づく。なぜ国取りをするのかは資源であり、資源は地理からだなと思い手に取った一冊。その国が何を『土台』にしているかを解き明かしてくれる。インドのシリコンバレー発達の理由がカリフォルニアから12時間だからと言うのはなるほどと思った。パイプラインがジョージアを経由する理由には歴史と政治が絡むし、地理と人が今の形を作っていることが見える。
-
どうしても「暗記科目」というイメージがつきまとう「地理」という教科に対する印象が、大きく変わる1冊になると思います。
現代の社会で起こっている様々な現象や事象には、歴史的な背景と同時に、その文化や風土を涵養してきた地理的な条件が多大な影響を与えてきたことを、様々な国の事例から紹介している本です。
資本主義社会のなかで私たちが関わっている(関わらざるを得ない)「経済活動」を、「土地と資源の奪い合い」であると考え、それを立地,資源,貿易,人口,文化の5つの視点から見つめ直すという流れになっています。
全体を通して感じたことは、やはり「地理は暗記科目ではない」ということです。○○という国の主要な産業は××で…、ということを一つひとつ別個のものとして暗記するのではなく、他の国と共通する部分(地理的な条件が類似している別の地域との共通部分)と関連させながら思考することで、自然地理や人文地理の知識と歴史の知識が融合し、現代の国々の在り方をより深く理解することができるということを、改めて実感することができました。
(p.253)
自然環境がわかれば、それを背景に展開される人間生活が見えてきます。人が集まり地域が形成され、そこに経済が生まれます。そして地域は結合して国家となります。つまり地理がわかれば、1つの国の社会・経済状況が理解できます。▼地理とは「現代世界そのものを学ぶ科目」なのです。▼地理を学ぶことで現代世界が見えてきます。見えることで、「なぜ、そうなった?」という疑問がわき、そこで初めて歴史をひもときます。深い解釈が加わるのです。……これからの教育は「正解を教える」だけではなく、「正解を見つけられる」ようにするための存在でなければなりません。▼そのためには、「考える力」を身につけるための知識の集積が大事です。知識があるから、思考することができます。学ぶからこそ、次に学びたいことが見えてきます。」
地理や歴史が苦手・好きではない、という人にもぜひ手に取ってもらいたい本だと思います。 -
中学高校で疎かにしていた地理も今になって勉強するとすごく面白かった。
特に資源(石油、鉱山、水、土地、食料)で国を概観してみると外交のベースとなっている利害関係が見えてきた。 -
地政学を志す身としては、大変わかりやすく見通しの良い内容だった。
時事ネタの疑問を解決してくれる。これを読んだ上で新聞読むと面白い。
著者は塾講師だというのが納得。 -
各国の経済状況について、丁寧な説明がされていて、非常に分かりやすかったです。立地、資源、貿易、人口、文化と、しっかりカテゴリー分けがされているのが分かりやすさに繋がっている気がします。
-
面白い…。
更に未来には資源の埋蔵量が減ったり、技術革新も起きたりで内容も変わるんだろうな…。
国内版もあれば読みたいなぁ。 -
空間経済学とかではなく地政学に近い内容。
-
図書館で借りた。深い