経済は地理から学べ!

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478068687

感想・レビュー・書評

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  • 地理って面白いと思える本。
    自分たちにはどんな資源があるのか、目的のためにその資源をどう活かすか、資源が十分にない場合はどう調達するのか。
    この繰り返しが人間の歴史。

  • ★アイスランドでは火山を利用した地熱発電と、U字谷を利用した水力発電。
    ★経済大国キーワードは、一位が機械、二位が自動車。ここに当てはまらないのが中国(綿花‥衣類用)、フランス(航空機のエアバス社)インド(石油とダイヤモンド)
    ちなみにダイヤモンド輸出はユダヤ人が多く関わっている。流浪の民には軽くて持ち運びできるのがちょうどいき!

    ★ロシアの中のチェチェン共和国(1996に事実上の独立)は原油産出国なので経済自立可能!

    ★ノルウェーはデンマークやスウェーデンと君主連合に組み入れられた経験から、独立にこだわる
    ★メキシコはアメリカへ関税フリーなので、日本はメキシコの裏に控えるアメリカでの消費見据えて、自動車や鉄鋼の関税を下げたEPAを締結した。
    ★中国がアフリカへ積極的に投資している理由は、貸しを作りたい以外にも、北京政府を正当な国家として認めてもらう狙いがある。(台湾政府を認めない)
    ★アフリカ一の人口を誇るナイジェリアでも、代理戦争が起こっていた。旧宗主国のイギリスがナイジェリア政府を支援して、ビアフラ共和国を支援したのは原油を融通してもらおうと思ったフランスと南アフリカだった。→1970ビアフラ共和国の降伏で終戦。
    ★アイルランドで1845年、じゃがいも飢饉。20%くらいが死んで、15%くらいがアメリカへ渡った。その子孫にジョブズ、クリントンなどかいる。今はアイルランドは法人税率を下げて誘致している

    ★オランダはEUの港。ユーロポートがありライン川を登って他の国へ荷物届ける

  • 現代史を学んでいく中で、長い間人は国取り合戦をしていることに気づく。なぜ国取りをするのかは資源であり、資源は地理からだなと思い手に取った一冊。その国が何を『土台』にしているかを解き明かしてくれる。インドのシリコンバレー発達の理由がカリフォルニアから12時間だからと言うのはなるほどと思った。パイプラインがジョージアを経由する理由には歴史と政治が絡むし、地理と人が今の形を作っていることが見える。

  • どうしても「暗記科目」というイメージがつきまとう「地理」という教科に対する印象が、大きく変わる1冊になると思います。
    現代の社会で起こっている様々な現象や事象には、歴史的な背景と同時に、その文化や風土を涵養してきた地理的な条件が多大な影響を与えてきたことを、様々な国の事例から紹介している本です。

    資本主義社会のなかで私たちが関わっている(関わらざるを得ない)「経済活動」を、「土地と資源の奪い合い」であると考え、それを立地,資源,貿易,人口,文化の5つの視点から見つめ直すという流れになっています。

    全体を通して感じたことは、やはり「地理は暗記科目ではない」ということです。○○という国の主要な産業は××で…、ということを一つひとつ別個のものとして暗記するのではなく、他の国と共通する部分(地理的な条件が類似している別の地域との共通部分)と関連させながら思考することで、自然地理や人文地理の知識と歴史の知識が融合し、現代の国々の在り方をより深く理解することができるということを、改めて実感することができました。

    (p.253)
    自然環境がわかれば、それを背景に展開される人間生活が見えてきます。人が集まり地域が形成され、そこに経済が生まれます。そして地域は結合して国家となります。つまり地理がわかれば、1つの国の社会・経済状況が理解できます。▼地理とは「現代世界そのものを学ぶ科目」なのです。▼地理を学ぶことで現代世界が見えてきます。見えることで、「なぜ、そうなった?」という疑問がわき、そこで初めて歴史をひもときます。深い解釈が加わるのです。……これからの教育は「正解を教える」だけではなく、「正解を見つけられる」ようにするための存在でなければなりません。▼そのためには、「考える力」を身につけるための知識の集積が大事です。知識があるから、思考することができます。学ぶからこそ、次に学びたいことが見えてきます。」

    地理や歴史が苦手・好きではない、という人にもぜひ手に取ってもらいたい本だと思います。

  • 中学高校で疎かにしていた地理も今になって勉強するとすごく面白かった。
    特に資源(石油、鉱山、水、土地、食料)で国を概観してみると外交のベースとなっている利害関係が見えてきた。

  • 地政学を志す身としては、大変わかりやすく見通しの良い内容だった。
    時事ネタの疑問を解決してくれる。これを読んだ上で新聞読むと面白い。
    著者は塾講師だというのが納得。

  • 各国の経済状況について、丁寧な説明がされていて、非常に分かりやすかったです。立地、資源、貿易、人口、文化と、しっかりカテゴリー分けがされているのが分かりやすさに繋がっている気がします。

  • 面白い…。
    更に未来には資源の埋蔵量が減ったり、技術革新も起きたりで内容も変わるんだろうな…。
    国内版もあれば読みたいなぁ。

  • 空間経済学とかではなく地政学に近い内容。

  • 図書館で借りた。深い

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「2023年 『現代史は地理から学べ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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