食品の裏側―みんな大好きな食品添加物

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492222669

感想・レビュー・書評

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  • 食品添加物を売り歩いていた著者だからこそ分かる、食品添加物の光と影。
    「食品添加物は悪い」ということはぼんやりみんな思っているけど、「結局何でダメなのか?」「なのに食品添加物使うのはなぜ?」という所については、なかなかよく分かっていない人がほとんど。食品添加物が世の中に愛されている理由や食品添加物の働き、私たちが賢い消費者になるために出来ることは?について丁寧に書かれた本。
    難しい名称を覚えよ!といった内容ではなく、とっつきやすく、読みやすい。
    判断するのは自分。選ぶのも自分。
    ただ、知った上で選ぶ必要がある。
    本当にその通りだと思う。

    食品添加物のバイブル的存在として定期的に見直したい。

  • 阿部さんにしか書けない方向からの添加物所見。政治の世界から麻薬の世界まで、世の中は巧みにオブラートでくるんだり、都合よく臭いものに蓋をしたり、偽装したり、化かしあいながら回っている。食品業界も然り。正しく見る目を失った私達の過失はでかい。

  • 明太子、漬物、練り物やハム・ソーセージには大量の添加物が使われている。ちょうど冷凍庫で保存していたスーパーの明太子パックがあったので、その裏にある原材料表示を見てみるとびっくり。アミノ酸液やたんぱく加水分解物など、明太子の仕上げに使われる添加物を中心にどっさりと添加物の名前が書かれていた。今まで美味しいと思って食べていた明太子が実は大量の「添加物(化学調味料)の味」だった、だなんてじゃあ本当の明太子の味ってなに?と訳がわからなくなってしまった。
    添加物の複合摂取も考えてみればおかしい。大根とにんじんなど、野菜でさえ食べ合わせの悪い組み合わせがあるというのに、化学調味料を原料にした添加物の食べ合わせを気にせずに食べていた。少量の添加物ならまだしも、大量の添加物が体に入った場合のリスクは計り知れず、食べ合わせを考慮していない国の基準は当てにならないため、己で判断して複数の添加物の同時摂取を考えなければならない。添加物を取るという選択肢は、同時に健康被害のリスクもあるということを頭においておかなければならないということを知った。

    プリンハム、別名:水増しハム、雑巾ハム。安いものには裏がある。低塩梅干しを食べてみたことがあるが、子どもの頃好きだったばあちゃんお手製のしょっぱくておいしい梅干しとは比べ物にならないくらい不味かった。それもそのはずで、市販の低塩梅干しの味付けは「化学調味料」、保存は「ソルビン酸」、色落ち防止には「酸化防止剤」、酸味は「酸味料」で補っている。しょっぱさは甘味料で誤魔化し、消費者の舌をまるで塩が少なくなったと錯覚させるのだ。ばあちゃんたちが毎年、木の下で梅をざるで干す作業を見ていたので、市販の梅干しもそのように作られているのだろうと思ったら大間違いだった。梅干しの塩は保存料にもなるが、低塩梅干しは塩が足りないので、大量の保存料やアルコール漬けで販売する。一度、友人の祖母から自家製のお漬物を頂いたことがあるがそれも同様、スーパーのお漬物より断然美味しかった。著者のように添加物の味がはっきり分かるまで敏感になってしまうと、食生活に多少支障が出てしまいそうなので、「なんか美味しくないな」という感覚、これだけは持っておきたい。そのためには無添加中心の生活に切り替え、できる限り手作りにこだわり、自分で漬物などをつけていこう。それが添加物を避けるための第一歩だと思う。

  • 添加物の危険性を知ってから、裏の表示を見て買い物するようになったものの、添加物それぞれがどんな目的で使われているのか、どのような害があるのか、改めて知ると、さらに摂るのが怖くなった。
    完全に摂らないという生活はいまの日本ではなかなか難しいので、台所にあるこだわって選んだ調味料だけで自炊することを心がけたい。
    何も知らずに与えていた子どもの好きなお菓子や加工食品のおかげで、添加物の味が大好きな我が子たち。添加物を避けた食事を出すと、食べが悪く心が折れて与えてしまう。著者が言うように、10年かけてでも少しずつ健全な舌に戻していけたらと思う。まずは一緒にベランダ菜園でお野菜を育てたり、食事を作ったりして、手間暇かけた食事がおいしいということ、また命を頂き、食べられることが有難いということを教えていきたい。

  • ・昔ながらの本物の醤油は「丸大豆しょうゆ」添加物が使われているようなのは「しょうゆ風調味料」「新式醸造しょうゆ」
    ・「丸大豆しょうゆ」の原料は「大豆、小麦、食塩」のみ
    ・本来の「純米みりん」は「焼酎、もち米、米こうじ」で作り、そのままで飲んでも美味しい
    ・「みりんタイプ調味料」には「発酵調味料」と「みりん風調味料」の2種類がある
    ・本来の日本酒(純米酒)は米こうじを仕込み、酵母を使って発酵させて作ることから米こうじのタンパク質をアミノ酸に変え、旨味を作り出す
    ・アル添酒(アルコール添加清酒)は純米酒をアルコールで増量したものを作って売っている(調味料を加えて)
    ・日本酒の種類は「純米酒」「本醸造酒」「普通酒(一般清酒)」「合成酒」
    ・塩の種類は「精製塩(食塩)」「輸入塩(岩塩・天日塩)」「再生加工塩」「自然海塩(成分を調整してない伝統的な塩)」
    ・塩の旨味は雑味からくるもの、どれだけミネラルを含んでいるかで決まる
    ・基本の調味料は食の要
    ・ブドウ糖液糖はあっという間に吸収され血糖値が跳ね上がる
    ・食品添加物とは台所にないもの

    表示が免除されている添加物
    ・イーストフード…パンに使用し、イースト菌の働きを強める
    ・かんすい…中華麺に歯ごたえと色・風味をつける
    ・香料…香りをつける
    ・調味料…うまみをつける
    ・乳化剤…水と油を均一に乳化させる
    ・pH調整剤…食品のpHを調節し、変色・変質を抑える
    ・膨張剤…ふくらませる
    ・酵素…チーズなどの製造や品質の向上に使う
    ・ガムベース…チューイングガムの素材
    ・軟化剤…チューイングガムの柔らかさを保つ
    ・凝固剤…豆乳を固めて豆腐にする
    ・酸味料…酸味をつける
    ・光沢剤…お菓子のコーティング
    ・苦味剤…苦味をつける

    食品の表示免除
    ・キャリーオーバー
    ・加工助剤
    ・バラ売りおよび店内で製造・販売するもの
    ・パッケージが小さいもの
    ・栄養補助剤

  • 先に読んだ、同著者の「何を食べたらいいの?」と重複する内容が多いので、どちらか読めばいいと思います。こっちの方が、時間をかけてご飯を作りなさい、伝統的な和食を礼讃という主張が強いかな。そんなこといきなり言われても、、、と困惑。ある程度の食品添加物摂取は諦めるしかないのではと思います。

  • 個人的には添加物肯定派の考え方より、著者の否定的な考え方に賛成だが、この本だけを読んで添加物の知識の全てにしてしまうと、食べ物がとても怖いものになってしまうと思った。
    同じ添加物に対する違った見方を別の本で見つけて、考え方の違いに驚いた。
    両方の考え方を知った上で、完全に避けることは難しいので、なるべく取らないようにする工夫をしながら、うまく付き合っていこうと思った。

  • こわいっ、

    自分の無知を知る。

    白い粉につけられた
    さまざまな食材。
    どれだけ自分が添加物まみれのものを
    食べていたんだろ。
    それより恐ろしいのは
    子供にもどんだけたくさんのモノを
    食べさせてだんだろ。
    もう成人して子供もいるし
    今更何十年も前にタイムスリップすることは
    できないけれど。

    これから少しづつでも食生活変えていこうと
    思った。

    よくないとは知っていても
    何がどう良くないのか知らなかった。
    いや、知ろうとしてなかったんだな。

    著者は自分の娘が3歳の時、
    自分の会社が作ったミートボールが
    食卓に出され、「食べるな!」
    と言ったそう。
    これを聞くとなんて都合のいい人なの!!
    とすら思ってしまうけれど。
    自分がやってることに
    ホントに自信を持つことって難しいなとも思った。
    魂を売る仕事だけはやりたくないものだ。

  • 食品添加物について知りたいと思い、書店にあった本書を購入。

    食品製造の裏側の部分―加工肉や漬物、カット野菜などなんとなく知ってはいたけど、改めて知ることになった。強烈だった。スーパーで並んでいる加工食品を見るとなんとなく気持ち悪くなった。

    家族のためになるべく加工品に頼らず手作りしたいと思った。育休から復帰したらどこまでできるかはわからないけど。

    食品添加物の恩恵を十分に受けてしまっているので、現代に生きている限りそれらをゼロにするのは難しいのかもしれない。でも、食品表示をちゃんと見て、どれを買うのか選択することはできる。上手に付き合っていきたい。

    本書でも書かれていた「『素朴な疑問』を持つこと」。大事だなぁ。

    ただ、食品添加物がなぜ危険なのか詳しく書かれていない。私が感じたのは、クズ同然の原料でも添加物という魔法のパウダーをたくさん使えば、見た目よく味よく安上がりで提供されるという気持ち悪さ。科学的根拠があればもっと良かった。

  • 食品添加物の元営業マンが書いた告発本。
    わかりやすい内容。
    光と陰の部分をとりあげ、今の食生活に対して疑問を投げかける。

    これを読むと食べられなくなるものが増えるかもしれない。
    かまぼこ、明太子・・・。

    しかし、これが現実。

    お子様のいる家庭はぜひ一回よむべし!

    日本は今や3人に1人はがんになる時代。
    原因は特定できないが、この添加物まみれの食生活が原因になっていないとはもう、思えない。

    だからこそ、自分は

    自分で作る、食べる
    を実行したい。

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著者プロフィール

安部 司(アベ ツカサ)
安部司(70万部『食品の裏側』著者、「無添加の神様」とも呼ばれる)
1951年、福岡県の農家に生まれる。山口大学文理学部化学科を卒業後、総合商社食品課に勤務する。退職後は、海外での食品の開発輸入や、無添加食品等の開発、伝統食品の復活に取り組んでいる。
NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経済産業省水質第一種公害防止管理者を務めつつ、食品製造関係工業所有権(特許)4件を取得。開発した商品は300品目以上。一般社団法人加工食品診断士協会の代表理事。
2005年に上梓した『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)は、食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、新聞、雑誌、テレビにも取り上げられるなど大きな反響を呼んだ。現在70万部を突破するベストセラーとなり、中国、台湾、韓国でも翻訳出版されている。その他の著書に『なにを食べたらいいの?』(新潮社)、『食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物』(東洋経済新報社)、『「安心な食品」の見分け方どっちがいいか、徹底ガイド』(祥伝社)などがある。

「2021年 『世界一美味しい「プロの手抜き和食」安部ごはん ベスト102レシピ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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