バイバイ、ブラックバード

著者 : 伊坂幸太郎

• 双葉社 (2010年6月30日発売)

感想・レビュー・書評

[八木橋幸子さんの感想 · 2022年9月19日]

不思議な小説だった。
内容も展開も予測不可能で「？」のまま進み、終わる。
でも、訳がわからないというのではなく、良い話で、伝えたいことは伝わる。うまく言えないけど、優しい気持ちになる。

主人公が星野一彦で、彼を監視する大柄な女性が繭美で、５人の星野君の彼女たちの名前は和風名月が使われているのでそこに暗喩や何かのヒントや意味や意図があるのかな〜。
例えば繭は中の動物を包み込んで保護するもの。監視と言いながら星野君を助けて守る役割を示唆してる。星野君より大きいところとか。
星と月にも何かある気がするけど無知だからパッと結びつかない。

とにかく、破茶滅茶だけど意味があって、伊坂さんらしい展開で、面白かったです。

[pbh23864さんの感想 · 2022年9月11日]

相変わらず色々と釈然としないことが多い伊坂作品。

言い回しが好きだから読むのだが。
個人的にはラストの文章がたまらなく好きだ。

特に飽きることも無く読める。

[nagiさんの感想 · 2022年9月10日]

それぞれ職業や性格や環境の違う5人の女性とお別れしていくお話。
それぞれにドラマがあり、読み進めていくにつれ、監視役の繭美に対する印象も変わり、最後は主人公はどうなってしまうのかと気になって読み進めた。
最後は読者の想像に任せる形で終わり、結局最初から気になってたことは明らかにならないまま。

[ゆーだいさんの感想 · 2022年9月5日]

かなり好きな話だったから読む手が止まらなかった
最近の中でトップクラス

[1543514番目の読書家さんの感想 · 2022年5月5日]

面白かったといえば面白かったけどあんまりハマらんかったな、、
女優さんのエピソードは好き。

[ぬんさんの感想 · 2022年3月23日]

女性のタイプが全員違っていて、別れ話の後の反応も、その後起こる出来事も違っていておもしい。特に、数字に強い彼女の話と、女優の彼女の話が好きだった。
主人公の星野ちゃんは５股なんてえげつないことしているけれど、なぜだか不快に感じない。むしろさわやかだし、「おいおいしっかりしろよ」となんだか慰めたくなる。それはやっぱり作中にもあるけど、星野ちゃんが全員に全力で、単純でいいヤツだからなのかな。ラスト<<あのバス>>にのった星野ちゃんを追いかけようとするくらいには繭美もほだされているのもいい。

[a25!さんの感想 · 2021年11月28日]

5股とかありえないけど、なんだか憎めない星野くん。
傍若無人だけど、なんだか嫌いになれない繭美。


女優の話で女優になるきっかけが星野Jrだったことに、
あー繋がってたんだ。
別れはくるかもだけど、繋がってるんだって未来のある話し声に感じられた。

最後の章に繭美が人間らしさというか、
優しさを発揮していて(元から優しいのかもだけど)が
ほっこりした。

やっぱり未来を感じさせる話の終わりは素敵だ！

[溢れ出る涙さんの感想 · 2021年10月19日]

とりあえず太宰治の「グッドバイ」を読みたいリストに追加した。
やはり伊坂作品お約束の下らないやり取りが大好きだ。

[1604921番目の読書家さんの感想 · 2021年10月7日]

大丈夫か？と聞かれたら大丈夫っていうのは当たり前
2回目　大丈夫か？　大丈夫に決まってるだろうが
は二つの意味で使われてた。大丈夫じゃないだろうがと大丈夫って言うに決まっているだろうがと

いいか、人間が最後の最後に見捨てられないためにはな、『自分は必要な人間です』『役に立てます』と主張するしかねえんだ　繭美

急いでるのになんで横転してんだよお前の場所も数が知ることのできないのか。どこの教習所に行ったら大手の仕方を教えてくれるんだ?

スポーツドリンクを飲んで雲スポーツっぽい味ですねシップの気遣いを込めた口調で溢した。

いい子、この星の上なお前がいる女の子と付き合ってたんだ。分かるか、五股だよ、五股。ヤマタノオロチというか、ゴマタノオロチだよ。

怖いな、って思って腰が引けると、やっぱりやられちゃう、って。かかってこい、ってぐらちに真正面から受け止める方がダメージはすくないんだ。喧嘩も病気も何もかんもへっぴり腰じゃ絶対に負ける。

[CHOMIさんの感想 · 2021年8月27日]

最初繭美が嫌すぎて読むのやめようかと思った程なのに、読んでいったらだんだん愛着湧いてきちゃった不思議。

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。