人を助けるとはどういうことか――本当の「協力関係」をつくる7つの原則
- 英治出版 (2009年8月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862760609
感想・レビュー・書評
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支援者の3つの役割の例が非常に納得できた。少々訳が分かり辛いが全体的にテーマに沿っており、実社会でも役に立つだろう良本。
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help=支援、1対1の支援からチームビルディングのノウハウまで支援の重要性が述べてある。
特に著者が定義している「プロセスコンサルテーション」については必読。支援する側の心得が凝集されている。
組織行動学・・・奥が深い。 -
科学的観点から「助ける」ことを説明。専門家的なアドバイスよりもまずは考えるプロセスを相談者と一緒に進めること、逆を返せば「話しを聞いてあげる」だけでもそれは支えになるということかな?
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◇「○○にはどのように行けばいいのですか」と、
自分に馴染みの場所で、見知らぬ人に尋ねられたとき、
あなたならどう答えますか。
一見、なんの変哲もない、この質問。
どう答えるのが最もヘルプフルか、ちょっとわかりませんでした・・・
◇役に立つ支援と役に立たない支援
「ある日、私は車を運転していた女性から自宅の外でこう尋ねられた。
"マサチューセッツ通りはどちらですか?"
目的地はどこなのかと尋ねたところ、彼女がボストンのダウンタウンを
目指していることがわかった。
そこで私は、あなたが走っている道はダウンタウンにまっすぐ通じているので
マサチューセッツ通りに向かう必要はないですよ、と指摘した。
女性は何度も礼を述べた。自分が尋ねた道に行かされなくて済んだからだ。」
「支援とは複雑な現象だ。
役に立つ支援と役に立たない支援とがある」
う~ん、人の力になりたいと思いつつも、「役に立たない支援」ばかり
しているのでないか、と冷や汗が出てきました、、、 -
何が人の役に立ち、何が人の役に立たないのか。あらゆる場合において、人を助けるということは簡単でない場合が多い。キーワードは助けを求められた側がいかに謙虚であるか、先入観をもたないか、自己の無知さの認識、相手の立場、面子を保つ、支援のタイミング、問題の本質はどこかなどを意識して、相手とのコミニュケーションで信頼関係を築き、より適切な情報を得て、相手の能力との兼ね合いで解決策を提案する。なかでも相手に100%依存させず、選択の余地を残すというのは意外な気がした。なんにせよ注意深い観察者であることが求められるわけだから、難しいし奥が深い。失敗してもフィードバックを忘れずにすることで、そこから学び成長する。つまりは、成長するためには客観的に自分を見る能力と自分に正直であることが求められるわけだから道のりは長い。
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淡々とした語り口で読みやすく、内容ももっともだし、言いたいことも分かるのですが、胸に刺さる物がありませんでした。
一言で言うと、迫力がないという感じでしょうか。
一応パラパラめくっても、最後まで同じ感じなので1/3読んで返却 -
コンサルタント向けの本なのかな?クライアントに対する支援を行う際に気をつけるべきことが書かれています。クライアントとの関係を構築しつつ距離を見計らいながら適切な質問・支援をしていく・・・みたいな。コンサルって大変ですね。
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支援する関係を平易に解説した本。
すばらしい。
支援する側は権力を持つ罠にはまる、の節に気づかされる。
己の無知を知る。
似た問題は同じ問題ではない。
互いの関係ははじめは曖昧であることも肝に命じたい。
チームワークは相互支援関係でもある。
これはもう一回読む価値がある。 -
20111112読了。
人が人を助けるという支援学についての本。
支援する側(支援者)と支援される側(クライアント)に生じる
精神的な上下関係などを分析してる。
クライアントが支援を欲した時(分からないことを人に聞いたり)
支援者に対して「一段低い位置」に身をおくことになる。
そのため、支援者としては
立場が弱くなっているクライアントに対して
自尊心を傷つけず、要求を正しく把握する必要がある。
また支援者としてはクライアントへの接し方として
・立場の関係(医者と患者のような関係や対等な関係)
・伝え方
について気をつける必要がある。
支援者とクライアントは
非常にセンシティブな関係である。
しかし、このような関係は組織や家族を構成する単位となっている。
そのため、より良い支援関係について学ぶことで
組織や家族の関係などを円滑にまわすことができるようになる、という話。