電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010年4月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
- / ISBN・EAN: 9784887598089
感想・レビュー・書評
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ケータイ小説は、コンテンツではなくコンテキストだという一行は考えさせられた。村上春樹の『アフターダーク』、『涼宮ハルヒの憂鬱』、『恋空』の一説を比較し、文学とオタクとヤンキーとコンパクトに述べたところも、納得。他にも、なぜ日本の出版界が再販制になったか、その歴史的経緯など、個々には興味深いところは散見された。が、ふだんから著者の言動をtwitter などで読んでいるためか全体としては新味が感じられなかったのが残念。麻野としては、前に読んだ、『マスコミは、もはや政治を語れない』の方が衝撃大きかった。しかし、あまり電子書籍のことに詳しくない人には適書だと思う。""
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良書。電子書籍で購入。キャンペーン価格で100円だった。
電子書籍に対する熱き思いが描かれている。今の日本の現状も良く分かる。 -
電子書籍と従来の書籍のメリットとデメリットだけでなく詳しく知らなかったアメリカなどの書籍の販売システムなどが分かって勉強になった。
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新書
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図書館
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筆者の既刊と同じく未来予想図が先走っててマスを殺し過ぎな感はあるが、それに至るまでの道筋は丁寧。日本の出版流通の経緯に加えて海外の出版事例の紹介も多く、電子書籍のこれからを考えるには純粋に役立つ一冊。
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"電子書籍の登場により、本、出版業界はどうなっていくのか?どんな世界になっていくのかを研究した本とでもいえばいいか。
端的に言えば、流通の劇的な変化を伴うビジネススタイルの変革であり、読者の視点でみれば(まだ発展途上だが)ライフスタイルの変革である。
この本の中で、音楽業界で起こった出来事を電子書籍の登場と重ねて紹介している。
目から鱗が落ちた。ブライアン・イーノというイギリスのミュージシャンの言葉を引用している。
「もはや音楽に歴史というものはないと思う。つまり、すべてが現在に属している。これはデジタル化がもたらした結果のひとつで、すべての人がすべてを所有できるようになった。」(Time Out Tokyoより)
このコメントには多くのことが語られている。
詳細は、本文を是非お読みいただきたい。
私なりに解釈した内容をメモしておくと、昔はレコードやCDを購入し人ぞれぞれが生活に音楽を積み上げてきた。そして、その履歴が歴史であったが、現在はデジタル化した音楽がネット上にあるだけ。新曲なのか50年前の曲なのか意識せずに入手できる。また、アルバムというアーティストやスタジオが編集した一つの作品も、曲単位に入手できる為に意識されなくなった。もし自分が作り手であれば、考えさせられる現象だ。ビートルズの「サージャントペパーズ」「アビーロード」といったアルバムとして作品そのもの(曲順や曲と曲のつなぎ方など含めて作品)といえるような傑作が生まれたとしても、デジタル化された世界では、ユーザーが1曲ずつ気に入ったものをダウンロードすることも可能であるし、曲の順番もある意味ユーザー側が選択できることになる。
さて、電子書籍の登場で音楽業界と同様の動きをするのだろうか?本の世界では、パッケージ化されていたものが無くなり作品そのものが陳列される状態だと著者は考えている。どういうことかは、本書で確認を!
今後の展開が楽しみであり、読書が好きな自分もいずれ手にするであろう電子書籍。キンドルなのかiPadなのかは、今後の動向次第。もう一つ、この本を読んで興味を持ったのが出版業界のビジネスモデルがどうなっていくのか?この動向にも興味を持った。" -
電子書籍で書店は救われる?またコラム書こう!
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ロフト行き