白い城

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制作 : Orhan Pamuk  宮下 遼  宮下 志朗 
  • 藤原書店 (2009年12月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894347182

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白い城の感想・レビュー・書評

  • 出口治明著『ビジネスに効く最強の「読書」』で紹介
    17世紀のオスマン帝国を舞台に、東洋と西洋の間でせめぎ合う人間模様を描く。

  • 難しかった。よく飲み込めていないようだ。

  • オルハン・パムクの出世作と言われる歴史小説。これまでにパムクの長編は幾つか読んでいるが、その中で最も娯楽小説に近い仕上がりになっている。また、他の作品に比べると短い分、無駄なく纏まっているのも嬉しい。

  • きっかけ:ビジネスに効く最強の読書/出口治明/20140823(67/241)

  • オスマン帝国の奴隷となったヴェネツィア人の物語。男がもたらす西欧科学知識は、オスマン朝廷内に影響力を得ていく。奴隷の主は西洋科学を切り札にして出世するが、一方で西欧思想への疑問も募っていく。奴隷と主とがたまたま風貌がそっくりであったことから、物語は意外な方向へ...。娯楽面と文学要素と包含しているが、混ぜ具合に癖があり、味わい損ねた印象。

  • 邦訳は2009年だが、オルハン・パムクの出世作と言われる古い作品。

    主人公はヴェネチア生まれの人。17世紀のオスマン帝国で捕虜となる。このあたりの歴史を知らないので、物語に入っていきづらいのは否めないが、トルコ人の学者との奇妙な交流は、マジック・リアリズム的であり、面白い。

  • @daen0_0さん

    「2012年一番初めに読んだ本・漫画」はトルコ人ノーベル賞作家オルハン・パムク「白い城」です。洋の東西の知識人同士がぐだぐだの交流しつつ、お互いのアイデンティティが混ざり合う話。叙述トリックもあってちょっとだけエンタメ。

  • ヨーロッパとアジアにまたがる国、トルコらしさがあふれる作品。奴隷として買い取られた主人公と彼とそっくりの主人。彼らのせめぎあいと物語の最後の展開はとてもシンボリック。
    ここまで東西の葛藤を真っ正面から追求するのはやはりトルコが、西洋とイスラムの文化・信条が真っ正面からぶつかる国だから? 
    日本のように大陸の縁のどん詰まりの国では、異文化同士もうまいことまぜこせて折り合いをつけてしまうのに。

  • 17世紀、オスマン帝国に捕らえられ、奴隷となったヴェネツィア人の「わたし」が、自分とそっくりな「師」と呼ばれる学者に奴隷として買い取られ、奇妙な共同生活を始める。
    皇帝に献ずる様々な機械や兵器の発明と、物語の著述に打ち込む彼らは、一心同体の存在に。
    やがて「自分は何か?」という哲学的な疑問にぶち当たった二人は、自己の素性や罪を著述し、相手を理解し合いながら、互いの自我が入り乱れる。
    二人の葛藤や憧憬は、そのまま西洋と東洋の衝突でもある。
    そのせいかこの二人、仲がいいんだか?悪いんだか?w
    皇帝メフメト4世や、歴史に名高い「第二次ウィーン包囲の失敗」などの史実も織り込まれており、宰相だけでなく筆頭占星官の役割の大きさも描かれています。

    2006年度のノーベル文学賞受賞者、オルハン・パムクの名を決定的に高めた出世作。
    ただし作者の他の作品に較べると、トルコ人の文化や生活様式の描写が少ないです。

    ニン、トン♪

  • なんとも不思議な読み心地。
    17世紀後半のオスマン帝国を舞台に、海賊に捉えられ奴隷となったヴェネツィア人の「わたし」と、その主であるトルコ人学者(師と呼ばれている)との相克を描いた小説なのだが、読者である私たちには、予めこの物語の成り立ちが知らされている。物語のなかで起こったとされている出来事が史実とは一致しないことも。こうした知識によって、読み終わった後も「わたし」について、彼の語ったとされる物語について、いつまでも思いを巡らせるはめになる。

    枠内の物語についていえば、師に対し憎しみや優越感を感じていた「わたし」がやがては「師」のように感じ考えるようになりたいと望み、それとともにまるで自己が失われたかのように、師と自分が同化していくように感じる気持ちの揺れが、濃密に、幻想的な筆致で描かれている。
    題名となった白い城は、物語終盤でほんの数行で描き出されるだけなのだけれども、仰ぎ見ることはできても決して到達することはできないものとして描き出されている。純白の旗が翻り、鳥が舞う、光り輝く城のイメージは鮮烈で美しい。

    鮮烈といえば、師の人物像もまた同様である。
    癇症で移り気。強烈な知識欲をもち、現状に留まることを潔しとしない。常にここよりどこかを捜し求め、頭の中にはいつも新しいアイディアがうずまいている。現状に満足し向上心や向学心に欠ける周囲の人々(つまりは自分以外)を“愚か者”と断じてはばからず、その舌鋒の鋭さは皇帝にすら向けられる(もちろん内々にだが)。乱暴な言い方をすれば、非常に西洋的な気質を備えた人物なのである。
    一方の「わたし」はといえば、かつてはそのような気風を持ち合わせていたかもしれないが、奴隷となった後は、変化を厭い現状に満足する“臆病”で受動的な人間として描かれる。

    お互いになりかわったとしたら何をしたいかという問いに、師の方はいとも易々とヴェネチアでの自分の姿を思い描いてみせたのに対し、「わたし」の方は何一つ思い浮かべることができなかったというエピソードにも二人の相違が際立つ。

    二人の入れ替わりに関しては、顎鬚はどうしたのだ、宗教的折り合いはどうつけたのだ、と疑問に思わないでもないのだが。

    “なぜ、わたしはわたしなのだろうか”という師や皇帝の問いに、わたしはわたしであるから・・・と心のうちでひっそりつぶやいていた「わたし」。

    ラストの印象的なシーンは、人は人になりすますことはできても、なりかわることはできないのだ、ということを静かに告げているように思える。

      Beyaz Kale by Orhan Pamuk

  • オルハン・パムクはずっと前から(彼がノーベル文学賞を受賞してから)読みたかったのだが、今だに手を付けていない。

    早く買って読みたい。でもちょっと割高なのだ。

    ただ、この場で決意表明。

  • 「わたしの名は紅」や「雪」の厚さに恐れをなしていたので、257頁に思わず手が出ました。佐藤亜紀の世界に近いのでしょうか。自分の理解力をはるかに越えていました。

  • パムクらしいテーマです。「紅」と比べると物語の広がりが乏しいし、せっかく歴史を扱ってるのにそのあたりの楽しみというか、歴史ものでないと出せない世界観が少なく、歴史がシチュエーション程度ですまされているのが残念です。
    が、あくまでそれは「私の名は紅」とくらべてのこと。
    ある意味、もっともパムクらしい小説かもしれません。

  • 独特の語り口と世界。淡々として饒舌、哲学的で、奴隷のわたしと師と皇帝との関係がとても興味深い。単純に西と東とは言えないが、文明、文化のせめぎ合いのようなものも息苦しいほどである。そして、全体に美しい。白い城は何の象徴だったんだろうと考えさせられた。

  • パムク氏の小説は、きれいで迫力もあって、ファンなのですが、日本語が難しいように思った。英語でも読んでみたい。

  • 2010.02.14 朝日新聞に掲載されました。

  • ついに翻訳が出たか。美しい作品だし、格調も高い小説なので、早く翻訳が出ればよいなあ、と思っていた。
    ドイツ語版Die weise Festungを2008年にベルリンに滞在しているときに読んだ。内容的にも難しく、この本を選んでしまったことを少し後悔したのだが、パムクの作品やテーマは大好きなので、なんとか読み終えることが出来た。分からない箇所もあったので、翻訳が出ることを私も待っていた一人だ。もう一度、ドイツ語版も脇に置きながらこの翻訳を読みたい。

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