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朝鮮大学校物語 (角川文庫)
- ヤン・ヨンヒ
- KADOKAWA / 2022年6月10日発売
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映画「スープとイデオロギー」を見たのちに、監督のヤン・ヨンヒの本がロビーにあり、思わず手に取ってみた。これまで知らなかった在日韓国人、とりわけ朝鮮総連の人々の暮らしがどんなものなのか初めて知ることができた。思想と人生を考えると、現在曖昧に暮らしている日本の姿がむしろ好ましく見えてきた。
率直な文章がとても気持ちの良い作品。女性としても勇気をもらえた。
帯に書かれた「自由が故のしんどさなら、挑む価値があると思った」が良い。
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明治維新の意味 (新潮選書)
- 北岡伸一
- 新潮社 / 2020年9月18日発売
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明治の政府がどのように成立していったが詳細な内容が理解できます。特に岩倉使節団が2年にも及ぶ欧米視察を行っていたというのは驚きでした。
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お砂糖とスパイスと爆発的な何か: 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門
- 北村紗衣
- 書肆侃侃房 / -
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タイトルはイギリスの古い童謡から
What are little girls made of?
Sugar and spice and everything nice.
Niceではない何かに込めた思い
Niceである必要なんかないという思い
「家庭の天使」のまぼろしと「内なるマギー」
バージニアウルフが捉われたもの「家庭の天使」
キャリア女性が捉われがちなもの「マーガレット・サッチャー」男社会での振る舞いを自分事とする。
フェミニスト批評という視点での観察はとても興味深い
「ローマの休日」と「天空の城ラピュタ」、突然現れるお姫様というコンセプトは同じ。
2021年4月7日
樺太アイヌとポーランドを故郷とするロシア人との交流。 土地の支配、文明の進化とは何かについて考えさせられる。
2020年5月20日
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「土地と財産」で読み解く日本史
- 大村大次郎
- PHP研究所 / 2019年11月29日発売
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土地とお金で歴史を読み解くと新しい視座が見えてくる。
聖徳太子の大化の改新、平家と源氏の攻防、応仁の乱などなど
歴史の転換点に人、モノ、金の流れがどのように変わっていったのか、大変興味深い視点で一気に読んでしまった。
最後に現代の日本の税氏に関しても、元国税調査官という筆者の経歴から示唆に富む文章が心に響いた。
2020年4月18日
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流星 お市の方(下) (文春文庫)
- 永井路子
- 文藝春秋 / 2005年3月10日発売
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戦国時代に生きた女性の物語
信長の妹、浅井長政の妻、柴田勝家の妻
戦国時代に生きる女性の生き方がよくわかる
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源氏物語全10巻セット
- 瀬戸内寂聴
- 講談社 / 1998年4月1日発売
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コロナのおかげで積ん読になっていた源氏物語読了。
宇治十帖のハラハラするような展開は面白い。
2020年4月13日
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新装版 夜明けの雷鳴 ―医師 高松凌雲 (文春文庫) (文春文庫 よ 1-54)
- 吉村昭
- 文藝春秋 / 2016年7月8日発売
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19世紀のパリ万博に派遣された医師、高松凌雲
オランダで海軍学を学び帰還した榎本武揚
英国に留学し、その後開拓使に働いた村橋久成
新政府軍を指揮した黒田清隆
明治期の激動の時代を生きた人々のものがたり
2019年9月24日
勝者と敗者。正義と罪。
2019年9月24日
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日本の長い戦後――敗戦の記憶・トラウマはどう語り継がれているか
- 橋本明子
- みすず書房 / 2017年7月19日発売
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英雄の語り 被害者の語り 加害者の語り
2018年4月24日
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エドウィン・ダンの妻ツルとその時代 (道新選書)
- 阿部三恵
- 北海道新聞社 / 1995年9月1日発売
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開拓使の農事方教師として活躍したエドウィンダンの妻について、様々な資料から探っていったドキュメンタリー。
男性的な視点で描かれる開拓物語とは異なる、生活に密着した視点での開拓時代の物語。開拓使のスタートから、活躍したお雇い外国人の妻の視点から、明治政府、開拓使、米国、英国など、様々な利害関係者の姿が浮き上がって見える。
2015年12月19日
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シャボン玉 日本 迷走の過ち、再び
- 野坂昭如
- 毎日新聞社 / 2014年9月17日発売
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戦争の記憶から
幼い妹を連れ見知らぬ土地である。何もない。死の前では皆平等だった。が、死が遠ざかるととたんに差が生まれる。
火垂るの墓をアニメで見たとき、サクマドロップの缶が強烈な印象となった。
2015年12月19日
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塩狩峠 (新潮文庫)
- 三浦綾子
- 新潮社 / 1973年5月29日発売
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明治の末(明治42年)に実際にあった鉄道事故をベースにした小説。
一人の青年の成長とキリスト教との関係が、様々な人間関係をもとに描かれている。物語の展開はさすが三浦綾子と思わせる内容で一気に読んでしまった。
事故か犠牲かは分からないが、この人がいた事は事実。
2015年12月12日
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夢のサムライ―北海道にビールの始まりをつくった薩摩人=村橋久成
- 西村英樹
- 文化ジャーナル鹿児島社 / -
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北海道にビールの始まりをつくった薩摩人 村橋久成の物語。
2015年12月6日
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石狩平野 (1967年)
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明治の開拓期から太平洋戦争終結時期までの一人の女性の人生と時代背景が壮大なスケールで描かれている。久しぶりに本から手を離せなくなる経験をした。
とりわけあの時代、人々がなぜ無謀な戦争へなだれ込んで行ったのかが、家族の物語とともにわかりやすく書かれている。
その中で、無知であることを装う卑怯さ、流れに身を任す狡さが主人公の筋の通った発言との対比で明らかに語られている。
北海道を知るために読み始めたが、久しぶりに本を読むことを堪能した。
2015年11月9日
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花埋み (新潮文庫)
- 渡辺淳一
- 新潮社 / 1975年6月3日発売
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久しぶりに本を置く手をためらったくらい面白かった。北海道の物語を探しているうちに出会った一冊。日本初の女医としての様々な苦労と、それに立ち向かう勇気に背筋が伸びる思いがした。
いろいろな分野でこうした女性たちが活躍してきて今日の自分たちがあるが、未だに女性の活躍をと言われる現状にはなんだかうんざりするものもある。
後半、北海道開拓に臨む部分からはそれまでのキャリアを惜しむ声も多くあるだろうが、様々な人々が今の北海道を作ってきてくれたことに感謝。良い本に巡り合った。なんとなく敬遠していた渡辺淳一だが、興味深かった。
2015年10月29日
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あしたから出版社 (就職しないで生きるには21)
- 島田潤一郎
- 晶文社 / 2014年6月27日発売
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この本は札幌の書店くすみ書房さんの会報誌「くすくす」の紹介で出会った。多分、そんな出会いがなければ手に取らなかったかもしれない。作家を目指していた若者の出版社スタートにまつわるあれこれを書いたドキュメントのようだが、決して起業物語ではない。本を読むということ。そのことを通して見えてくる世界をこの上なく大切にしている作者の姿勢が好ましい。
本を読むということについて、次のように書かれている。
つまり、「私」の言葉とは違う、誰かの言葉を、その文章を、一所懸命、読み続けること。その言葉で、世界をもう一度、体験すること。思い出すこと。それが、文学の一番の魅力であり、おもしろさだと思う。
すばらしい作品を読んだ後、世界は、これまでよりも鮮やかに見える。人々は、よりかけがえのないものとして、この眼に映る。
読み終えてみると、以前「くすくす」で手に入れた「昔日の客」はこの出版社、夏葉社のものだった。
本を手に入れる時、以前は書店がその出会いの場だったけれど、インターネットの時代になってからどんどん書店はつまらなくなってきたと感じていた。そのなかで、くすみ書房は本棚に主張があり、読んで欲しいというメッセージが伝わる書店だった。昨年、経営の危機があり、ネットでの呼びかけで「くすくす」の会員になり、そのおかげでの出会いだった。
本は好きだけど、どうやって良い本に出会うのか?
出版社の「売りたい、売りたい」というマーケティングが見え見えの本ではなく、読むことでこの世界の見方を鮮やかにしてくれる、そんな本の出会いを大切にしていきたいなあと、改めて思った。「くすくす」ありがとう。
2014年12月20日
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日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体 (講談社+α新書)
- 深尾葉子
- 講談社 / 2013年4月22日発売
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あっという間に読める。
いるいるこんな人と思いながら読んでいた。
先日、ある所であった女性が「夫はATMだから」と普通に話していてびっくりした。
2013年12月12日
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ラブレス (新潮文庫)
- 桜木紫乃
- 新潮社 / 2013年11月28日発売
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舞台が標茶、釧路という設定なので懐かしい風景が目の前に広がるように感じた。
貧しい開拓農家の姉妹を描いた作品だが、描かれる女性達がそれぞれに納得した人生を自分で選び取っているように感じた。
厳しい状況だが、女性達の力強さや潔さを感じる。
直木賞作家の本と言うことで手に取ったが、一気に読ませる筆力がある。北海道と言う設定も手に取った理由のひとつ。
2013年12月12日
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ひろいもの (小学館文庫 や 2-11)
- 山本甲士
- 小学館 / 2013年1月4日発売
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読んでいると、気持ちがスッキリとしてくる。作者の人に対する視点が暖かい。
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結婚の条件 (朝日文庫 お 26-3)
- 小倉千加子
- 朝日新聞出版 / 2007年1月1日発売
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昔読んだ本だけど、作者の毒が心地よい。
結婚は金と顔の交換というのは、なるほどね。
最近の女性達も余り変化はないかも
2013年11月10日
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ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく
- 堀江貴文
- ダイヤモンド社 / 2013年11月1日発売
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kindleが届いて、最初に買った本。
予想通りのないようではあったけど、良かった。
勇気が出る。
2013年11月10日
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コリーニ事件
- フェルディナント・フォン・シーラッハ
- 東京創元社 / 2013年4月12日発売
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新人弁護士の法廷物語と思って読んだが、全く異なった内容だった。中盤からは一気に読ませる筆力は凄い。読後感は結構重い。この小説がきっかけで、ドイツの法制度についての検討が始まったということ。作者自身がナチ党全国青少年最高指導者バルドゥール・フォン・シーラッハの孫。戦争の記憶はまだまだ消えてはいないと事実。読んで良かった。
2013年10月21日
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横道世之介 (文春文庫 よ 19-5)
- 吉田修一
- 文藝春秋 / 2012年11月9日発売
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なんだかほっとする感じの小説でした。登場人物の個性がそれぞれに特徴的に描かれていて楽しく読み進められました。
心に残った言葉。
p402
大切に育てるということは「大切なもの」を与えてやるのではなく、その「大切なもの」を失った時にどうやってそれを乗り越えるか、その強さを教えてやることなのではないかと思う。
くすみ書房のオススメ本