モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062144490

作品紹介・あらすじ

時代遅れの成果主義型ver.2.0は創造性を破壊する。21世紀版『人を動かす』モチベーション3.0はワクワクする自発的な動機づけ。

感想・レビュー・書評

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  • 何のために勉強してるの?と聞かれて、いい学校に入るため、と答える人多いと思います。
    何のために仕事してるの?と聞かれて、お金のため、生活のためと答える人多いと思います。
    モチベーションが上がらないと感じることありませんか?そんな人に、この本おすすめします。
    ###
    自分のやりたいようにできて、やっていることに成長の実感が感じられて、それが自分の価値観に合ってれば、そりゃあアゲアゲです(^^)

  • 「ハイコンセプト」に惹かれて、ダニエル・ピンク氏の著書を手に取ってみた。日々の仕事に嫌気がさしている。モチベーションが上がらない社会人必見の1冊。

    ・ある活動に対する外的な報酬として金銭が用いられる場合(モチベーション2.0)、被験者はその活動自体に本心からの興味を失う。if-then(交換条件つき)の報酬ともいうが、「これをしたら、あれをあげよう」は、自律性を奪う。お小遣いで釣って息子にゴミを出させる。するとほぼ確実に、その子はお小遣いなしではゴミを出さなくなる。最初の金額のもたらした興奮が冷めてきたら、相手を従わせるために、やがてその額を増やさざるを得なくなる。
    ただし、これをnow that(思いがけない)報酬に変えれば、影響は少なくなる。「素晴らしい仕事をしたから、ご褒美にご飯でもご馳走しよう!」。あわせて、①具体的でない報酬、②有効な情報(褒め言葉)を与えるとモチベーションは下がりにくい。

    ・ルーチンワークなどのそれほどやりがいを感じられない仕事には管理が必要。非ルーチンワークのように興味を喚起する仕事は、自発性が頼りとなる。

    ・報酬には本来、焦点を狭める性質が備わっている。解決への道筋がはっきりしているルーチンワークには効果的。前方を見据え、全速力で走らせるために有効だ。一方、右脳的な仕事、柔軟な問題解決や創意工夫が要求される仕事に対しては条件付き報酬がむしろマイナスに影響するおそれがある。

    ・自己決定理論。人には生来、能力を発揮したいという『有能感』、自分でやりたいという『自律性』、人々と関連を持ちたいという『関係性』の3つの心理的欲求が備わっている。

    ・タイプI(intrinsic)とタイプX(extrinsic)。タイプIは外部からの欲求よりも内部からの欲求をエネルギーとする(モチベーション3.0)。タイプXは外部からの欲求によってエネルギーを得る(モチベーション2.0)。あなたに活力を与えるもの、朝起きてから1日頑張る活力の源は、あなたの内側から生じているか?それとも外部から強制されているか?

    ・タイプIにとって、主な動機づけは、活動における自主性、やりがい、目的。タイプXの行動は石炭(使い切り)、タイプIの行動は太陽(再生可能)だと言える。

    ・自律性を維持するには、「何をするのか(task)」「いつするのか(time)」「どのようにするのか(technique)」「誰とするのか(team)」かがカギ。特に「誰とするのか」は先に生まれた家族のようなもので、その組織に入る前に慎重に選ばなければならない。

    ・マスタリー(熟達)とは何か価値あることを上達させたいという欲求だ。
    ・mustとcan。従業員のmustとcanが一致しないと、職場で欲求不満が起こりやすい。課せられた業務が個人の能力を超えると不安が生まれる。逆に能力以下の業務を課せられれば退屈になる。

    ・マスタリーは「マインドセット」だ。目標には2つある。
    達成目標:フランス語で優をとる
    学習目標:フランス語を話せるようになる
    得意だとは感じていなくても、学習目標があれば、生徒は粘り強く頑張れる。結局のところ、彼らの目標は学ぶことであり、頭が良いと証明することではない。

    ・マスタリーは「苦痛」だ。長期目標を達成するための「忍耐力」と「情熱」が必要。懸命な努力の重要性は理解されやすいが、目標を変えずにたゆまず時間をかけて努力を「継続」することの重要性はあまり認められていない。

    ・マスタリーは「漸近線」だ。目標には近づくことはできるが、達することはできない。それが欲求不満を引き起こし、到達しようとし続ける。喜びは、実現することではなく追求することにある。マスタリーはどうしても得られないからこそ、達人にとっては魅力的なのである。

    ・マスタリーへ近づく5ステップ
    ①意図的な訓練には、実力を挙げるという1つの目的しかない
    週に1度、10年間テニスをしていても、毎回同じことしかしなければ、実力はあがらない
    ②とにかく反復
    バスケットボールの名選手は、チーム練習後にシュート練習を10本しかしない?
    ③批判的なFBをもらう
    「下手くその 上級者への 道のりは 己の下手さを 知りて一歩目」
    ④改善すべき点に厳しく焦点を合わせる
    得意なことに何度取り組んでも上達しない。上達する人は、弱点に取り組む。
    ⑤訓練の過程の精神的、肉体的疲労を覚悟する
    マスタリーは「苦痛」だ。

    キーワード:自己Ctrlをするには、「有能感」「自律性」「関係性」を高める

  • ショッカーがモチベーション3.0について語っていて,いまさらながら読んだ.

    報酬や賞賛のために行動するという外的要因型のモチベーション2.0はルーチンワークには効果的である.

    しかし,近年の複雑化する社会のなかで必要となってくるのは創造的な非ルーチンワークである.そういった社会では,自発的に行動し(自律性),自らの意味のある知識や技能を鍛え(熟達),自己の利益を超えた行動(目的)が,人々の行動の動機付けとなる.

    この自律性,熟達,目的をキーワードとして,考え出されたものが外的要因型のモチベーション3.0であり,これからのモチベーションの基本形である.

    教育について述べている部分もあり,一つ前に読んだカーンアカデミーの本に通ずる部分もあったり,テイラーの管理論や組織論について述べられる部分は,ユーザ体験について書かれた Subject to change の組織デザインコンピテンシーに通ずるものがあり,2010年頃のサービスや行動に対する考え方のトレンドがわかってきた.

  • 人間のモチベーションの本質の一側面に触れられる本だと感じた。「外的な報酬として金銭が用いられる場合、人間はその活動自体に本心からの興味を失う」という記述が衝撃だった。内発的動機付けと、外発的動機付けの根本的な違いがわかる本。

    印象に残ったところメモ。
    - 結果を求めるのでなく、そのプロセスを正しく踏むことが大切。
    - 外的な報酬として金銭が用いられる場合、人間はその活動自体に本心からの興味を失う。
    - 人間には新しいことややりがいを求める傾向、自分の能力を広げ、発揮し、探究し、学ぶという傾向が本来備わっている。
    - 交換条件付きの報酬は自律性を失わせる。
    - 報酬は思考の幅を狭める。
    - 目前の課題が型通りの手順でできるならば、外発的動機付けの手法は有効。
    - 人は生来、有能感、自律性、関係性という3つの心理的欲求が備わっている。自律性を発揮し、自己決定し、お互いに繋がりたい。
    自らの意思で行動を決める。意義あることの熟達を目指して打ち込む。さらなる高みへの追求を、大きな目的へと結びつける。
    - タイプIの特徴は後天的に身に付けられる。長期的にはタイプXをしのぐ成果を上げる。
    - 高い目標を成し遂げるには、才能と同じくらい根気と根性が必要になる。
    - マスタリーは漸近線、どうしても得られないからこそ達人にとっては魅力的。
    - フローのない生活を送っていると体調が悪くなる。フローは魂にとっての酸素。
    - 豊かさを求めて外発的目標を高く掲げる人はその豊かさを手に入れる可能性が高い。それでも彼らはやはり幸せでない。
    - 人生で最も豊かな体験は、他人からの承認を声高に求めている時ではない。自分の内なる声に耳を傾けて、意義あることに取り組んでいるとき、それに没頭しているとき、大きな目的のためにその活動に従事しているとき。
    これは嫌われる勇気と同じ結論。本質は承認欲求にあるのではなく、内発的に生まれてくる。目的を達成するために行動し、貢献感を感じられるかが大切。

  • 良い取り組みを促す方法について。

    以前は、自由を与えれば怠けるという考え方であり、お金や地位の欲求を満たすことで良く働くという考え方だった。これをモチベーション2.0という。

    ただし、近年、「予想通りに不合理」という本にも記載があるように、ヒトは合理的に動かない生き物でもあると考えられている。それが、例えばWikipediaなどのオープンソースへの取り組みである。

    こうした取り組みは、自発的に取り組んでいるもので、金銭的な報酬を期待していないもので、単に目的を持った人生を送りたい、やりたいという考えで動いている。これをモチベーション3.0という。

    モチベーション2.0から3.0にするためには、基本的報酬を渡し、かつ自由な取り組み時間を与えることが大切と説く。例として、Googleの20%ルールなどがある。

    こうした取り組みにより新しいサービスや技術が作られるとされるのだが、この取り組みができる人材は限られているので、注意が必要。自発性を持っている人でないとダメ、それに取り組むといったときフローが発生するものでなきゃダメ、などである。

    思ったこと:
    年収が上がれば上がるほど、満足度が高いというとそうではない。800万くらいあれば満足度は高いので、それ以上は自律的に取り組むことを見つけ、取り組む方が良いのではないか。大前先生も言っていたが、好きなことを見つけ、それを続け、上手くなり、プロになり、人が集まりということを繰り返せれば、今は見えない新しいものが見えるのではないかと思う。

  • 読みづらくて苦痛だった。


    最後の方にある個人用ツールキットにある
    モチベーションを目覚めさせる9つの戦略はわかりやすかった。
    このページだけで十分。

  • 『感想』
    〇モチベーションランクが違う集団の中で仕事をするから難しい。本来それを集団として高めていくのが上司の役割だろうが、それぞれの能力や相性などがあり、完璧にはできない。ただ完璧に近づけるための努力はしなきゃなと感じた。それは同僚にも手伝えるし、求められている部分だ。
    〇仕事の輪を遊びの輪にどれだけ重ねられるかが、大事なのかな。でも重ねすぎると弊害もあるんだろうなあ。

    『フレーズ』
    ・1.0 生存のための行動、生理的欲求
    ・2.0 アメと鞭 外的動機付け、単純作業で短期的には効果がある
    ・3.0 内発的動機 クリエイティブなヒューマニックな作業
    ・人には生来、能力を発揮したいという『有能感』、自分でやりたいという『自律性』、人々と関連を持ちたいという『関係性』の3つの心理的欲求が備わっている。
    ・仕事とは「しなくてはいけない」からすることで、遊びとは、「しなくてもいいのにすることである」

  • 何年か前から読もうと思ってたこの1冊、ようやく読み終えました。内容は、ここ数年感じていた「何のために働くのか?」というそれぞれの働く人たちのモチベーションが違うことについて腑に落ちる解説。自分がこのテーマを考えながら仕事を変えてきたのはそういうことだったか、と思いました。大きな発見だったなと思うのは、お金で釣ると自発的にやってくれていたことが止まってしまうこと。この逆効果は頭に入れておかないと、やり方を工夫しても「ただの徒労」に終わってしまう施策が出てきそうだなと思いました。

  • 組織にも、自分にも役に立つ「やる気」というモチベーションについて書かれています。動機付けの方法として機能してきたOS、生理的欲求や、前時代のアメとムチ(2.0)が、現代の人々の考えに合わなくなってしまっている。そのためOSを書き換える必要があり、その(3.0)の内容を書かれています。
    人を管理する「マネジメント」の考えから脱却して、自律的に仕事をさせるには、また自分がそうするためには、どうすれば良いのか。
    今の自分の働き方は、このままで良いのか、どこが良くて悪いのか。整理しながら読みました。

  • 科学の知識とビジネスの現場にはギャップがある。
    ビジネスにおける現在の基本ソフト(OS)は、外部から与えられるアメとムチ式の動機づけを中心に構築されている。これはうまくいかないし、有害な場合も多い。アップグレードが必要なんだ。
    科学者たちの研究成果がその方法を示している。この新しいアプローチには3つの重要な要素がある。
    <自律性>―自分の人生を、自ら導きたいという欲求、のこと。
    <マスタリー(熟達)>―自分にとって意味のあることを、上達させたいという衝動、のこと。
    <目的>―自分よりも大きいこと、自分の利益を越えたことのために活動したい、という切なる思いのこと。

  • 仕事とは「しなくてはいけない」からすることで、遊びとは、「しなくてもいいのにすることである」

    自分のために製作しているときは、創作に純粋な喜びを感じて、時間が経つのも気付かずに夜通しでも取り組んでいられます。

    四半期のガイダンスに多くの時間を費やす企業は、それほど頻繁にガイダンスを行わない企業と比べて、長期的な成長率が極めて低い傾向にある。

    ポジティブなフィードバックは内発的動機付けを高める効果がある

    人間の本質をもっと性格に評価し、組織運営にとってもっと効率的な出発点となる見解。仕事に興味を抱くことは、遊びや急速と同じくらい自然である。クリエイティビティや創意工夫の才は、すべての人に広く備わっており、適切な条件のもとなら、誰もが責任を漢字、責任を求めさえする。

    ROWEの戦略を導入した職場では、たとえ他社から現在より高い給与を提示されても、転職する可能性はきわめて低い。自分の好きなように仕事をする自由のほうが昇級より価値があり、得難い物だ。それに、社員の配偶者やパートナー、家族がROWEを何よりも喜ぶ

    Fedexが24時間で荷物を届けるように一晩で何かを伝える必要がある、創造的な怒濤の24時間で好きなことを好きなメンバーとともに取り組む。

    金よりも重要なのは、このようにクリエイティブな人を引きつける仕組み。社員は通常業務より、この20%の時間の方がはるかに効率よく仕事をします。ニュースを読んだり、Facebookをしたりなんて絶対にしないよ。

    在宅勤務のほうが快適で、監視されず、自立性志向の手法がいっそう幅広い人材を引きつける。仕事をしたいけれども通勤はままならなく、自分にあった方法で仕事をしたいと望む人々から絶大な人気があり、2倍以上の人材が通常の会社より高学歴社になる。

    マネジメントの目標は通常、効率性、メリット、価値、優位、焦点、差別化のような言葉で表現される。こうした目標も重要だが、人の心をかき立てる力には欠けている。ビジネスリーダーは、日常ビジネすの営みに、名誉や真実や愛、正義や美のような深遠で魂を揺さぶる思考を吹き込む方法を探す必要がある。人間味あふれる言葉を用いれば、おのずと行動もそうなる。

  • 1.0 生存のための行動、生理的欲求
    2.0 アメと鞭 外的動機付け、単純作業で短期的には効果がある
    3.0 内発的動機 クリエイティブなヒューマニックな作業

    2.0
    「仕事とはしなくてはいけないからすることで、
     遊びとはしなくていいのにすることである。」

    交換条件つきの報酬は自律性を失わせる

    アメとムチの致命的な7つの欠陥
    1.内発的動機づけが失わせる。
    2.かえって成果が上がらなくなる。
    3.創造性を蝕む
    4.好ましい言動への意欲を失わせる。
    5.ごまかしや地価身を、倫理に反する行為を助長する。
    6.依存性がある。
    7.短絡的思考を助長する。

    マネジメントはがたが来ているテクノロジーだ
    中心となる管理体系は依然としてコントロールである。
    主な手段は、あいかわらず外発的動機づけだ。
    →「指針を与えなければ、人間はどこに行ってしまうかわからない」
     →これが本当に人間の本質だろうか?

    権限委譲はモチベーション2.1に過ぎない
    フレックスタイム、ドレスアップも
    柔軟性を持たせる→柵を広げ、時おり門開けているに過ぎない。
    コントロールする姿勢には大差ない

  •  金銭などの報酬でモチベーションを高めるやり方は時代遅れの「モチベーション2.0」であり、自己実現などの内発的動機でモチベーションを高める「モチベーション3.0」の時代がやってきたとする本。自分の考えていることに近い部分があり、読んでいてテンションが上がった。第3部以降はいらねえだろうと思うけど、それまでは間違いなく面白かった。

  • 仕事がら、人や組織に新たな行動を取ってもらう、行動を変えるといった場面がしばしばあります。
    その際、「何がこの人/人達の行動を突き動かしているのだろう」と考えて取り組まないと、上手く事が運ばないなと感じています。
    この本はその、人間の行動原理「モチベーション」に関する本。
    モチベーション1.0を生理的動因(食欲、安全等)、2.0を「アメとムチ」(報酬と罰)と定義し、これまでの2.0とい”OS”が機能しなくなってきている、という問題提起から論じています。
    そしてモチベーション3.0という新しい時代に突入しているとして、「自律性」「マスタリー(熟達)」「目的」という三つの構成要素を上げています。
    本書全体の構成としては、2.0の欠点と3.0の概念の説明にページの多くが割かれてます。
    3.0の構成要素を満たすための新しい仕組みとしてどのようなことが考えられるのか、実例としてどのようなものがあるのかということについては、あまり触れられていないのが残念。
    これから試行錯誤して作り上げられていくのだろうなと、理解しました。
    逆に、そのような未来予測的な部分を排して、研究で得られた事実を冷静に説明しているというのが、著者の誠実さの表れかもしれません。
    いずれにしても、働くということに関する人間の意識が変わっていること、それに対して新しい仕組みが必要だということが、本書を読んで理解できました。

  • 人にすすめられたが読んで良かったと思える良書。
    今時の人のモチベーションを説いた話。
    アメとムチは過去の物ときりすて、
    自律やマスターするといった動機付けこそが
    新しい目的の持ちようと。
    仕事ならやらされているのか自発的なのか。
    そこに報酬も関係すると。

  • 【前提】

    今の時代、「モチベーションを下げるような会社はダメだ」といって会社の愚痴をこぼしていれば済んでいた時代ではない。



    ⇒自分のやる気は自分で管理する必要がある。

    すなわち、企業が提供するニンジン(外発的動機付け)ではなく、自分自身の心から湧きあがるモチベーション(内発的動機付け)で動く必要がある。

    そもそも、外発的な報酬(ニンジン)を動機付けに利用すると、その瞬間に仕事に対する興味が失われ、パフォーマンスは向上しない。



    【モチベーションを高める方法】

    ①自己実現のために邁進する

    ・自分自身で定めた目標のために邁進していくことが重要(熟練の観点)

    ・自身の目標と社会・世間の目標が合致する目標を設定するとよい(目的の観点)

    ※目標設定にあたっては、決して成功(金儲けなど)を目的にしてはならない。

    ※成功する人は成功をゴールにしていない。スティーブ・ジョブズの目的は「宇宙に衝撃を与える」こと。資産形成だとか金稼ぎではない。



    ②邁進する際の留意点

    つまらないと思うことはやらない。

    ・「努力そのものや、取り組んでいることそのものが楽しい、わくわくする、どんどんやりたい」といった気持ちを持てることを見つけて実行していくことが大事

    ・自発的に勉強する、仕事をする。仕事や勉強を趣味にする



    ⇒しかし、仕事を選り好みしてはだめ

    ・どんな些細なことであっても、それは将来につながる大事な仕事であることを認識すること(セレンディピティを磨く)

    ・どんな仕事でも、常に「より良い方法はないだろうか」と試行錯誤して、考えながら楽しむこと

    ※そもそも世の中にはクリエイティブな仕事があるわけではない。仕事をクリエイティブにする人がいるだけである。

    ・不確実性を楽しむ。人生は偶然による発見の連続であり、無駄なことなどない。常に何かに結びついているのだというマインドを持つ(セレンディピティ)

    ・何か起こったら「なるほど」と言ってみたりするとよい(「ヒドい法務部に入ったと思ったが、ここで組織風土の変革に取り組んだ経験は将来どこかで役立つはず!!なるほどこの会社に入社してよかったな!!」)





    ・積み重ねの数字を目標にする(たとえば月100本の契約を見た)

    ・目標はブレークダウンして、目標達成に必要なことを、例外なく毎日こつこつとやる。



    Flow状態を創出する

    ・一人になる時間を作り、五感に注意を向け、手の感触や視覚に意識が集中することで思考に邪魔が入らないようにする

    ・締め切りを意識して、それまでに何とかやるという気持ちにする

    ・やる気になるための自分なりの儀式を作る

    ・仕事には自分なりのオリジナリティを加える。やり方に工夫をする。

    ・変化に注目する。昨日の自分とは違う今日の自分に気づく。



    20%ルール

    ・緊急度はそれほど高くないけど重要度が高い第二領域が意外に重要

    ※ドラッガーが偉大な功績を残せたのも、1年のうち1カ月分を自分の専門分野(第一領域)とは別の領域(第二領域)の勉強に利用したから

    ・第2領域に20%ルールを適用させる



    【ルーチンワークへのモチベーションの高め方】

    その作業が必要だという論理的な根拠を示す

    その作業は退屈であると認める

    その人のやり方を尊重する



    【他人のモチベーションを高める】

    ①自律

    ・自由に好きなようにやらせる。課題(Task)、時間(Time)、方法(Technique)、チーム(Team)を任せる(ただし、聞いてきたら答える)。

    ・責任も取らせる。ただし、失敗しても大丈夫という環境を作ることが重要

    ・誰もがその人生の主人公であることを認識したうえで、人と接することが重要

    ・その人が活躍するにふさわしい場を用意し、自分なりの表現ができるようにさせてやる。

    ※企業の中には、まるで死んだような状態で自分を押し殺している人がいる。そうした人たちにイキイキと活躍するための舞台を用意することは、その人たちを活かすことでもある。

    ②報酬

    ・基本的な金銭報酬は必要不可欠。

    ・賞賛(評価、承認)やポジティブなフィードバックを行う(5対1の原則)

    ・評価は成果ではなく、プロセスに対して行う。

    ・できる限り褒めるのではなく、その人がやったことを認めた方がよい。または感謝することでもよい。

    ③関係性のデザイン(仲間になりたいという脳の本質的な欲求に対応している)

    ・チームとしての一体感を醸成するために、喜びや苦しみを共有する仕組みがあるとよい。二人担当者制の活用するなど

    ・メンバー同士の関係性をデザインする(上級生が下級生を教えるという仕組みを導入した寺子屋のマネージャーのように)

    ④マスタリー

    ・その人の本当にやりたいことを感じ取り、熟練するためのポイントを見つけだし、フローを邪魔する他人の目を取り除いてやる。

    ・その人のやりたいことは、その人と個別に話をするのが最も有効であるに違いない

    ・仕事は「熱すぎず、冷たすぎず、難しすぎず、易しすぎない課題」(ゴルディロックスの仕事)を与えること






    【今後やるべきこと】

    (1)フロー状態の分析と応用

    ・フロー状態を生みだしていたのはどのようなときだったか? その時どこにいたか? 誰と一緒だったか?

    ・一日のなかで、フローに達しやすい時間はあるか?一日の予定を変えることはできるだろうか?

    ・最適経験をもっと増やし、ぼんやりしたり、集中できない時間を減らすにはどうしたらよいか?

    (2)目的を決め、日々の目的にブレークダウンする

    目的①:世界最強の法務部を作る

    目的②:この世のすべての人々の関係をWin-Winにする

    (3)長期休暇を取る

    (4)勤務評定を作成する

  • @山崎>寄贈しました

  • この本はモチベーションに関する当たらな概念について記載している。
    モチベーションが外的報酬などから喚起されるモチベーション2.0の時代から内的要因から喚起されるモチベーション3.0の時代に変わってきているということだ。

    現状多くの企業は未だに高い報酬を払って人をマネジメントする手法。外的な餌で釣る手法で人をマネジメントしているところが多い。
    世の中にも人はそのほうがよく働くという意識が根付いている。

    しかし、本書はそれに対して真っ向に反論している。過去の研究結果から人間がよりモチベーションを発揮して力を発揮する状況をあぶり出している。

    それが己の内的要因からモチベーションを産ませることだ。
    そのために企業は賞罰による制御をやめ、基本的に人に任せる姿勢で管理をしなければならない。

    もちろん外的要因からのマネジメントは全て悪いわけではなく、ルーティンワークであればうまくいくのである。しかし、それが、クリエイティブな仕事だとクリエイティブさが失われると研究結果に上がっている。

    一番いいのは仕事を遊びに変えてしまうことだろう。これが出来れば、著者の提唱する「自律性」「マスタリー」「目的」という概念をすべて考慮した管理ができるはずである。

    これらの概念は非常に興味深いものであり、参考になる。
    個人的に思っていたことを過去の研究結果からある程度正しいと実証されていると感じたからだ。
    これは過去の日本のマネジメント手法との関係もあるのではないかと思う。
    過去の日本はすべてのものをルーティンワークに落としこんで、すべての人が同じだけの力を発揮できるような形で管理を行った。
    しかし、現状ではそれは日本の自律性の問題になっている。

    またこの話は大企業とベンチャーにも適応できるのではないか。
    大企業は任された仕事を管理されているので、最良も殆ど無い状態でモチベーションに苦労させられるが、
    ベンチャーは裁量が広がることにより、自らドライブして自らを高めていくことができる。
    このような形が現状を理解できる一番の形になっているのではないか。

    人のマネジメント手法などを色々考えさせる本であったことには間違いない。

  • これからの時代の動機付けがどう変わっていくのか。自身のモチベーションを保つため、上げるためにもこのような考えがあることを知れてためになったと思える1冊。

  • モチベーション3.0とは、人間の「学びたい」「創造したい」「もっと世界を良くしたい」という内なる欲求に基づくものである。著者は、創造力が求められる先進国の仕事において、個人の欲求を満たすモチベーション3.0の必要性を説いている。自分を奮い立たせたり、部下のモチベーションを高めるヒントが隠されている。

  • やる気を起こさせる最良の方法は金銭をはじめとする報酬であると、思うかもしれません。しかし、作者のダニエルピンク氏によると、それは大きな間違いであり、圧倒的で満足感の高い仕事をする秘訣は、例えば新しいことを学んだり、創造的な作業をしたり、自分自身や世界にとってより良いことを行ったり、といった活動にあると主張します。

    さて、本書が提言するモチベーション3.0を一言でいうと、「内発的動機付け」です。内発的動機付けに関しは、マズローの欲求誤断解説や、ハーズバーグの2要因理論をご存知の方も多いと思うので詳細は割愛します。動機づけの例として例えば、一般的に行われている、お金を払って何かをさせたりする場合、この内発的なモチベーションを失ってしまう可能性があるということです。例えば、子供にお金を払って宿題や家事をさせる、あるいは、やらないからといって罰を与えると言ったことです。本書は、このような40年にわたるモチベーションの科学的研究を元に、真のモチベーションの源泉である3つの要素、すなわち、自律性、マスタリー、目的を検証し、これらを行動に移すためのテクニックを提供するという内容となっています。

    では、モチベーション3.0は実際にどのように顕現するのでしょう?本書では具体的に、「オンライン百科事典の開発」を例に挙げています。1995年、マイクロソフトはエンカルタというデジタルの百科事典を開発するため辞書の専門家や言語学者に大金を支払って協力を仰ぎ、CD-ROMのソフトウェア製品として有料販売を行いました。しかしその約10年後、とある競合が現れます。マイクロソフトはこの競合に対して敗北を認めざる負えない事態に直面することになりました。いったいどんな凄い競合なのでしょう?その競合とは、私たちの多くが一度は利用したこともあるウィキペディアWikipediaです。ご存知の通り、wikipediaの利用には対価は必要ありません。それだけでなく、Wikipediaの開発は、世界中の非常に多くの人の無償の協力によって支えられているのです。つまり、マイクロソフトはこの無料で提供されている百科事典に打ち負かされたということです。ウィキペディアように、金銭に拠らずとも人々の生活や生産性の向上に素晴らしい貢献をなしたという事例は枚挙にいとまがありません。

    また、モチベーション3.0の考え方は、企業のマネジメントとも無縁ではないのだそうです。前時代の企業活動において、マネージャーは部下・メンバーが自発的に仕事に取り組むことはありえないという前提で人のマネジメントを行っていました。しかしモチベーション3.0にある自律性、マスタリー、目的は、金銭などの報酬に拠らずとも、働く人の高いアウトプットを可能にするという点で理にかなっています。何を同期として働くべきなのか?という選択肢を人が与えられれば、働く人は皆、創造的で柔軟性なやり方を模索し、長期的な目標を見据えて、仲間とも今まで以上に協力して動くことができるのだと作者は主張します。

    その根拠として、筆者は私たちの幼少期の体験を例に挙げていて、私自身もこの部分を読んで、確かにワクワクしながら新しいことを学んだりすることに心をときめかせていたことを思い出してその通りだと納得するものがありました。本書はさらに、モチベーション3.0を浸透させるためのアプローチについても言及しています。例えば学校の授業であれば、教えていることが世界とどのように結びつき、生徒の将来にどのように活用できるのか?といったように、生徒に選択肢を与え、活用するためのツールを提供し、教師はメンターとしての役割を果たしていくことが重要である、といったことが提唱されていました。

    この本は主にビジネスに携わる人を対象としています。そのほかに、たとえば私は仕事で企業の社員教育に携わっているのですが、教育のコミュニティに関係する人にも大いに参考になる内容でした。

  • 報酬では人は動かない。部下や子どもの教育など関わる方にはおすすめです。

  • 旧来の管理、飴と鞭では知的労働者達は充分に能力も発揮できないし、充足感を得られる事ができない。
    だからこそこれからは時代に即した別の報酬、制度、仕組みが必要なのだと体型的にまとめられた書籍。

    事例の中には現代の日本ベンチャーでも既に導入されている仕組みや考えが多いけど、こういうロジックがあったのかと勉強になった!!

  • wikipediaがたまたまなんじゃないん…と思いながら読んでたけど、自分に当て嵌めても世間に当て嵌めても、「お金とか顕示欲じゃない所で膨大に時間を使う」ってあるよね。自分に辿れる訳でも無いのに「才能の無駄遣い」をガンガン世に出してる人とか。
    自分で考えても、学位取るための勉強なんて配布されてるpdf見るだけとかおざなりなのに、頼まれてる訳でもない読書はバリバリメモしたりまとめたりとか。

    2.0寄りの考え方の「自分が働いてる時間を時給計算して」とか言われてたりするけど、理解が間違ってない前提で3.0の方は凄く納得した

  • ・報酬は行動に対して奇妙な作用を及ぼす。報酬により内発的動機付けが下がると、成果や創造性や高潔な振る舞いでさえも、まるでドミノ倒しのようになる恐れがある
    ・報酬には本来、焦点を狭める性質が備わっている。解決への道筋がはっきりしている場合には、この性質は役立つ。だが、発想が問われる課題には、まったく向いていない。
    ・目標の存在により、従業員は短期の利益ばかりに短絡的に集中するようになる。その結果組織に与えるかもしれない長期的影響を見過ごしかねない
    ・「条件付き」の報酬が逆効果を招く場合には、「思いがけない」報酬を与えればよい
    ・人には生来、(能力を発揮したいという)有能感、(自分でやりたいという)自律性、(人々と関連を持ちたいという)関係性という三つの心理的要求が備わっている。この要求が満たされているとき、私たちは動機づけられ、生産的になり、幸福を感じる。
    ・複雑な問題の解決には、探求心と、新たな解決策を試そうとする積極的な意思が必要だ。<モチベーション2.0>が従順な態度を求めていたのに対し、<モチベーション3.0>は積極的関与を求める
    ・目標には2種類ある。達成目標と学習目標だ。
    ・努力とは、人生に意味を与えるもろもろの事柄の一つである。努力をするということは、その対象になるものに意味があるとあなたがみなすことである。それが重要だからこそ、人はいとわずに努力するのだ
    ・プロフェッショナルとは、自分が心から愛することをするということだ。たとえどんなに気乗りしない日であっても。
    ・高い成果を上げる秘訣は、人の生理的欲求や、信賞必罰による動機づけではなくて、第三の動機づけ―自らの人生を管理したい、自分の能力を広げて伸ばしたい、目的をもって人生を送りたい、という人間に深く根差した欲求―にあると、科学で証明されている。人生で最も豊かな体験は、自分の内なる声に耳を傾けて、意義のあることに取り組んでいるとき、それに没頭しているとき、大きな目的のためその活動に従事しているときだ
    ・自分の目的について考える時は、まず大きな質問から始めよう、自分を一言で表す文章とは?と。
    ・意図的な訓練とは、遂行能力を上げて、新たな目標を定め、毎回少しでも向上するように全力を注ぐこと
    ・頭がよいとほめるのではなく、努力や取り組み方をほめる。「頭がいい」と褒められる子供は、どんなことに対しても自分が本当に頭がよいのか試す試練と受け止める傾向がある。新たな課題への挑戦を拒み、一番楽な道を選ぶ、対照的に、熱心な努力がマスタリーや成長へつながると理解している子供は、新たな難問に進んで取り組む

  • 1 どんな本?
    内発的動機付けをバージョン3.0として順を追っ
    て説明する本。要素は自律性、熟達、目的。組織で
    上に立つ人が読む本だと思う。

    2 なんで読んだの?
    (1) 自分のやる気を上げたいから。
    (2) やる気を出す、上げる方法を知りたい。
    (3) やる気を出す方法を取り入れた状態

    3 構 成
    3部構成380頁
    モチベーション1.0の説明から始まり、タイプIのお
    役立ち資料で終わる。最後に各章のまとめやお役立
    ち資料があって非常にわかりやすい。

    4 著者の問題提起
    もう社会は外発的動機付けでは対応出来ない。

    5 命題に至った理由
    明らかに割に合わない作業、仕事を進んで高いレ
    ベルでこなす人がたくさんいる謎。

    6 著者の解
    内発的動機付けモチベーション3.0がこれからの
    社会と個人の幸福に必要だ。

    7 重要な語句・文
    (1) 最低限の報酬ありき
    (2) 効果的報酬は逆効果
    (3) やるなら意外な報酬
    (4) 自律性、熟達、目的
    (5) 賞賛は一対一で。(儀式では無い)

    8 TODO
    (1) 自分を1行で表す。

    9 感 想
    あまり欲しい学びではなかった。自分を高める方
    法では無く、部下を持つ人が参考にする様な内容だ
    った。
    刺さったのは褒める時は1対1。人前は良く無い 
    らしい。
    深く知りたい事は自分のやる気の上げ方。どう
    やんの?
    人に勧めるなら報酬は逆効果。自律性が阻害さ
    れる。
    タイトルの「やる気!〜」は他人の事なのでそう
    書いて欲しい。

    10 問 い
    人生とは?

    11 答 え
    金じゃねぇ。

  • 2010年刊行2022年12月読了。自律性のほうが最終的には良い結果をもたらすという指摘に首肯。オススメの識者。ダグラス マクレガー、ピーター・ドラッカー、ジェームス・コリンズ、カーリー・レスラーとジョディ・トンプソン、ゲイリー・ハメルとのこと。ドラッカーの365の金言、経営の未来はこれから読みたい。ホントは原書で読む力を身につけておくべきであった、反省。

  • 1.目的
    2.自立性
    3.熟達
    モチベーション2.0は外から管理される
    モチベーション3.0は内発的

  • 訳者まえがき 停滞を打破する新発想〈モチベーション3・0〉 大前研一
    はじめに ハリー・ハーロウとエドワード・デシの直面した謎
    本書に出てくるキーワード
    第1部 新しいオペレーティング・システム
    第1章 〈モチベーション2・0〉の盛衰
    第2章 アメとムチが(たいてい)うまくいかない7つの理由
    第2章の補章 アメとムチがうまくいく特殊な状況
    第3章 タイプIとタイプX
    第2部 〈モチベーション3・0〉3つの要素
    第4章 自律性
    第5章 マスタリー(熟達)
    第6章 目的
    第3部 タイプIのツールキット
    個人用ツールキット モチベーションを目覚めさせる9つの戦略
    組織用ツールキット 会社、職場、グループ能力を向上させる9つの方法
    報酬の禅的技法 タイプI式の報酬
    保護者や教育者用ツールキット 子どもを助ける9つのアイデア
    お薦めの書籍 必読の15冊
    グルに聞く ビジネスの本質を見抜いた6人の識者
    フィットネスプラン 運動へのモチベーションを生み出す(そして持続させる)ための4つのアドバイス
    本書の概要
    ディスカッションに役立つ20の質問
    自分自身とこのテーマを、さらに掘り下げるために
    謝辞

  • 今までは、金銭的なインセンティブで外発的にやる気を引き出す「モチベーション2.0」が主流だったけど、これからは自分自身の興味や情熱といった内発的動機に基づく「モチベーション3.0」が中心に来るはずだ、という書籍。

    『ヤバい経済学』に出てきた保育園の話(お迎えの遅刻を減少させる目的で罰金制度(経済的罰則)を作ったら、「なんだか申し訳ないな」という気持ち(社会的罰則)が経済的罰則に置き換えられてしまい、逆に遅刻が増えた話)や『ヘンテコノミクス』の「アンダーマイニング効果」の話もあり、自分の持っている知識ともつながるところがあった。
    本書では、「モチベーション2.0」による動機付けを危険視している。実証実験の結果を見ると、その通りで、金銭的インセンティブの付与は、本来やりたくてやっていたことを、報酬のための作業に置き換えてしまう効果があり危うい。
    一方で、モチベーションを上げるのではなく、やる気をそぐための方法として「モチベーション2.0」は利用(悪用厳禁)できるなと感じた(上述の「アンダーマイニング効果」がまさにそれ)。

    余談だが、Googleは最近20%ルールもやめてしまったし、リモートワークではなくオフサイトワークを推奨するような政策をとっていて、なんだか時代に逆行している感じがするな、と感じた。
    結局ビジネスはそういうものなの?

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著者プロフィール

Daniel H. Pink
1964年生まれ。米国ノースウエスタン大学卒業後、イェール大学ロースクールで法学博士号取得。米上院議員の経済政策担当補佐官を務めた後、クリントン政権下でゴア副大統領の首席スピーチライターなどを務める。フリーエージェント宣言後、経済変革やビジネス戦略についての講義を行うかたわら、「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムズ」などに寄稿。著書に、『ハイ・コンセプト』(三笠書房)、『モチベーション3.0』『人を動かす、新たな3原則』(ともに講談社)など。

「2018年 『When 完璧なタイミングを科学する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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