鬼物語 (講談社BOX)

著者 :
  • 講談社
3.83
  • (242)
  • (337)
  • (321)
  • (29)
  • (9)
本棚登録 : 3742
感想 : 297
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062837811

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「くらやみ」は、自由になろうとするものに対して襲いかかる容赦ない「現実」に思えた。

    作中では、「くらやみ」は怪異のルールとして怪異として道を外したものを罰するものだと言われていた。「それがルールだから」と言うのはまるで魔法の言葉で、正しいとか間違っているとかを考えさせないとても理不尽なものだ。それがルール。「くらやみ」は確かにルールそのもので、本来現実にはいない怪異に対して現実を痛感させる存在だった。

    色々な疑問があって、「それはルールなんだ」と言われても、考える事をやめられない。けれども、その内「くらやみ」に呑まれて何も考えなくなってしまうのだろうか。

  • 忍が語り手になれないわけだ…。
    西尾さんの文章はぐいぐい引っ張られてどんなに脱線しても飽きるということがなかったけど、今回の忍の昔語り部分はやや冗長に感じました。
    初代眷属のこととか四百年前のこととか、気になっていた話が明かされたのは嬉しかったですが。そういえば炎上事件はどうなったんだ…笑
    何気に余接ちゃんのキャラが好きだな。あんなに阿良々木くんをスルーできるのは彼女だけだろう。
    それから。はちくじいいいいいいいい!
    もう噛みました、が見れないかと思うと悲しくてならない。
    はちくじいいいい!

  • 読み終わっても何故「鬼物語」で「しのぶタイム」なのかピンと来ないまま。忍ちゃんの昔話は面白かった、いや話が面白かったというより忍ちゃんの要領を得ない話し方が楽しかったのだが、無理ありすぎ感ぬぐえず。無理ありすぎは化物語からずっとそうだったと思うが、ちょっと違うような? まぁ忍ちゃん好きなので彼女が沢山話してくれるのは面白かったのだが、暦の変態ぶりにも飽きたし、もうそろそろ終わってくれないかなという気持ちになってきたのかも。時系列がばらばらなのは何話も続くと混乱するばかり。扇は鬱陶しい。八九寺ちゃん…。

  • 叙述的トリックが、表紙からもにじみだしている。

    騙された。いい意味で

  • キスショット・アン(略)こと忍野忍の昔話です。吸血鬼が初めて眷族を作ったときの、ほろ苦い(確かそんな)話。
     
    もしかしたら傾物語と混じってるかもしれません。

  • 時系列的には「傾物語 」の後に来るストーリー。
    前半は八九寺ちゃんと阿良々木くんとのいつもの
    掛け合い漫才が続きます。いつもながらの安定した
    コンビネーションながら...なにかが足りない...。
    そんな中、突如として唐突に「くらやみ」としか
    いいようのない黒い空間が2人を襲う。

    ここからは変わって「忍野忍」のパートに移行され、
    その「くらやみ」の正体と「忍」の400年前の過去。
    まだキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード
    として怪異の中の怪異として君臨していた回想シーン。
    彼女の今に通じる憎めないキャラは当時から実は
    さほど変わりないんですね。

    回想をブチ壊すように再度「くらやみ」の
    襲撃を受けたる事になるも、その真相と
    正体は意外な人物から語られ、なんとも
    言えないラストへと繋がっていく...。

    鬼の物語でありながら、蝸牛のお話。

  • 傾物語のタイムスリップの後、八九寺と歩いていると、突然「くらやみ」に襲われる。「くらやみ」を知るために、忍の昔話を聞くが、雨を降らせたことで神と崇められしばらくとどまったが、そのうち誰もいなくなり、忍自身も初代怪異殺しと共に「くらやみ」に飲み込まれそうになるが大ジャンプで逃げた。
    初代怪異殺しは右手首だけが残り、そこから忍が眷属として蘇らせた。
    しかし、「くらやみ」の正体は不明のまま。
    斧乃木ちゃんと八九寺と3人で「くらやみ」から逃げている途中で、臥煙と会い、「くらやみ」は偽りの怪異を消す現象=ルールと知らされる。
    昔は、吸血鬼が神と偽ったため、忍とそれに関わったものを消していた。
    今回は、迷い牛の怪異であった八九寺が、家に帰れたし、他の人を迷わせてもいないことで、「くらやみ」が現れた。
    結局、八九寺が成仏することで解決した?後味の悪い終わり方。

  • キスショットの昔の物語と迷いまいまいのはなし、

  • 読了。

  • 忍の話かと思いきや八九寺の話。そういえばそうだなとよく考えたら納得の展開。暦の最後の台詞が凄く好き。

全297件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

1981年生まれ。2002年、『クビキリサイクル』にて第23回メフィスト賞を受賞してデビュー。デビュー作を含む「戯言シリーズ」は若い読者に大人気となる。2006年刊行の『化物語』は〈物語〉シリーズとしてシリーズ化され、アニメ化・ゲーム化され様々なメディアミックスが行われている。矢継ぎ早に刊行するすべての本が常にベストセラーとなり、当代随一の「物語師」として活躍中!

「2014年 『「偽物語」PremiumアイテムBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西尾維新の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×