- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087462173
感想・レビュー・書評
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前半に載ってるのが面白い
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女性作家さんたちによる短編怪談集。女性が書かれたものだからか、女の嫉妬・怨みを題材にした話が印象に残った。
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ホラー話、というか怪奇話というか…間くらい? のアンソロジー。
テーマがそれのせいなのか、時代を指定されているのか
江戸から明治、大正くらい? でした。
最初の方は、怖いというより不思議で終わっていたのですが
最後は…単なる妾さんに復讐してる普通の話かと思いきや。
そうなっている、と想像するだけで怖いです。
自業自得、という感じもしなくもないですが。
つばは自分に戻ってきます。
辻斬り大好き侍は、どうにかしたいと思っていても
悪循環にはまってますし…救いを求めても
無理な気がしますけど。
悔い改めたりしない、んですよね、やっぱり。 -
女性作家が幻想的に紡ぐ、恐怖と悲劇の競作集と銘打たれた短編集。
確かに「怪談」と銘打たれていて、解説でもそう書かれている通り、いわゆるホラーではなく、スプラッタでもなく、「怪談」です。
「和風で繊細で、時には美しくある恐怖が(以下略)」と解説されてます。それはわかるけど、なんでみんな、申し合わせたように現代を否定したんだろう。一番新しい時代設定でも昭和の戦後。古いと南北朝時代までさかのぼる。
「怪談」ってそうなのだろうか。編集者がそう説明したのかもしれないけれど、それじゃあまりにも解釈が狭過ぎやしないだろうか。
せっかくのアンソロジーなのにバラエティが無いのが残念。 -
女性作家が描く、幻想と恐怖。
岩井志麻子
恩田陸
花衣沙久羅
加門七海
島村洋子
霧島ケイ
藤水名子
藤木稟
森奈津子
山崎洋子
アンソロジーの楽しみといえば、今まであったことなかった作家さまとの出会いにつきる。で、この本はなかなかマニアックな選択をしていて、そのせいなんだろうか、時代小説が多かった。
夜も真の闇がない現代だからこそ、古い時代の恐怖がさらに怖いと思うのかもしれない。
一切の光がない、もしくは光が小さい、というだけで、その闇を想像しただけで私は怖い。その闇の中に浮かび上がる、怨念とか情念とか、そういうものは妙に深く感じられて余計に怖い。きっと、今の光にあててしまうと、マジックのネタがばれるような白けたものになるのかもしれないけれど、そこは作家さまたちのテクニックで…。
ああ、恐怖小説というのはマジックみたいなものなんだろう。
ネタもパターンもある。ただ、それをどう華麗に鮮やかに鮮烈に見せるかということ。
この10作品は、どれも秀作です。
「美しく怖い」と帯にあるけど、もうそれが言い尽くしてる感じ。
一番に怖いのは人なんだけど、儚く美しいのも人なんだね。 -
「よくある女流作家のホラー・アンソロジーか」と、あまり期待もせずに買ってみたが。あにはからんや、なかなか面白かった。
編纂時のコンセプトなのか、時代ものや、回想という形式で過去の物語を語るような形式となっている作品が大半で、各作品の質もそれなりに高い。タイトルの「花月夜」は大して関係ないようだが、見逃すには惜しい良質のアンソロジー。 -
2009/10/14.
文字通り怪談集。怪談だからか一昔前の話ばかり。
日本昔話のちょっと大人バージョンを読んでいるような。
印象深かったのは
「溺死者の薔薇園」
美しかった。
「長虫」
昔なかよしのふろくでついてきた別冊漫画を思い出した。怖い。しかも巧い。
恩田陸目当てで読んだんだけど、この二つだなぁ。恩田陸は作品としてはびみょう、オチは好みだった。なにが好みってあのどんでん返し具合でありちょっとした自分とのリンク。 -
短編集。怖いという感じではなかった。昔話的な。溺死者の薔薇園と一節切と紅差し太夫と水神は良かった。婆娑羅と長虫も割と良かった。唯一怖かったのは水神。最後が長虫で終わったのでちょっと後味が悪い。(20090315)
恐がりで怪談やホラーは殆ど読みませんが、判る気がします。。。
そして、この本のタイトル「花月夜綺譚」は...
恐がりで怪談やホラーは殆ど読みませんが、判る気がします。。。
そして、この本のタイトル「花月夜綺譚」は美しいですね。
未読のため、今回はレヴュー素通りしました、この美しいタイトルの本を読む気が出たら、再度お邪魔します。。。