ラッシュライフ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 30458
レビュー : 2929
  • Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250229

作品紹介・あらすじ

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場-。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。

感想・レビュー・書評

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  • 自分の作品の中では、作家はある意味「神」なのかもしれない。

    神様的俯瞰目線で見渡せば、
    確かに世の中のほとんどは繋がっていて
    ニヤニヤして見てしまうほど
    小さな場所の中で大勢で右往左往しているのであろう。

    「胃」と「自分」の関係。
    ラッシュライフのスペルと意味。
    人生がリレーだったら…。

    そのまま見ているものが、
    ちょいちょいっと伊坂さんが言葉を足すと
    大きく場面が反転してしまう。

    伊坂さん的、「神目線」を堪能した一冊です。

    あーーー。ここの軸がそうなっていたのか!
    またまたまたまた、してやられる。

    この本はフォローさせていただいている方から紹介してもらい、手に取りました。

    初期の作品と私が読了した最近の作品は
    登場人物も違う全く別物の物語のはずなのに、
    何か裏の巨大なものが繋がっている気がしてなりません。

    泥棒の黒澤のクセになる「美学」いいですね。
    こんなに言葉を大事にしている人だとは…。
    そしてこの落ち着き。どこからきているのだろう??死神でもないのに。
    ちょっと気になりますね。

    魅力ある初期作品を教えていただき有難うございました。
    これからも少しずつ伊坂哲学を読んで行きたいと思います。

  • 時系列が最後に整理される群像劇

    終わった後に再度読みたくなる
    あの人があそこで出会ったのはこの人か
    の連続

    伊坂幸太郎は娯楽だな

  • 伊坂作品はこれで5冊目かな?時間軸のズレや登場人物の姓名の使い分けなどによって、まさに騙し絵を描く中に、著者の人生観、価値観、夫婦観などなどが散りばめられている。
    前半は少々冗長で後半の鬼のような伏線の回収は他の作品同様で、読後感は爽快。個人的には黒澤と佐々岡の遣り取りが一番グッときた。「でもな、人生については誰もがアマチュアなんだよ。そうだろ?」

  • 現実味の薄いミステリだが、展開の妙はさすが。

  • 10年ぶりに再読。寸分違わぬパズルの様な緻密さで構築された物語に改めて舌を巻くしかない。作中に登場するエッシャー展と「巧妙な騙し絵」という紹介文は何とも心憎く、バラバラに進む時系列を途中で読み返しながら読み進めるのもまた一興。ミステリーとして扱うには【動くバラバラ死体】のトリックに無理があり過ぎたり、登場人物の言動どれもが突拍子もなく記号的なので物足りなさも感じるのだが、巧妙な会話劇(特に黒澤×佐々岡)や独特の人生訓はやはりこの人の作品ならではの醍醐味だろう。豊田・佐々岡両氏の再生にエールを贈りたい。

  • うーーんやっぱし伊坂幸太郎は最高のエンターテイナー!!!

    電車の中で読んだんだけど、行きだけじゃ読み終わらなくて続きが気になって帰りクタクタでもう寝たかったのに
    夢中で読んじゃった~

    相変わらず一晩経つと登場人物の名前を全部忘れるポンコツぶりだけど、泥棒の黒澤がとってもすてき。いいキャラや。

    2018.05.27

  • 201903
    それぞれの物語の錯綜が素晴らしい。伏線回収が気持ちよかった。

  • 友人の勧めで読みました。それぞれの主人公視点で描かれるストーリーを、本だからこそ可能なトリックで綺麗にまとめている。まさに騙し絵みたいな物語。最後の犬のシーン、好きです。

  • 伊坂幸太郎の文体は私にはよく合っているようで、こちらもスラスラ読めるに違いない!と手に取った。しかし、次々と移り変わる場面に、主人公に、どんどん置いていかれて、頭が混乱して、振り返りながら読み進めないとならなかった。それも一つの狙いなのかもしれないが…(「ラッシュ」ライフだけに)。個人的には強盗の老夫婦が印象的だった。最後に近づくにつれて、各場面に登場した主人公の関わり合いや、正確な時間軸が見えてきて、伊坂幸太郎らしい面白みが出てくる。

  • 300ページ(半分以上)まで、ほとんど何も起きない。。起きているけど、それぞれが繋がっていないだけか。でも、そこまでは我慢という感じ。。ミステリーとか、推理小説というよりは不思議小説。世にも奇妙な物語を、さらに複雑に拡大したような感じ。ただ、時系列に従って話が展開していると思わせながら、途中で実は時が進んだり戻ったりしていることが分かり、それぞれの人物の絡み具合を表現しているのは、斬新かも。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。
2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。
上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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