経営センスの論理 (新潮新書)

  • 新潮社 (2013年4月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784106105159

作品紹介・あらすじ

会社をよくしたければ、スキルよりもセンスを磨け! 「よい会社」には根幹の戦略に骨太な論理=ストーリーがあり、そこにこそ「経営センス」が現れる――。気鋭の経営学者が縦横に語り尽くした「経営の骨法」。

感想・レビュー・書評

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  •  楠木氏の著作は「ストーリーとしての競争戦略」がビジネス書のベストセラーになった頃から読んでいるが「ハズレ」と感じたことはない。
     本書は2013年初版だが、2022年現在でも違和感なく読めた。これは「本質」に肉薄したことが書かれているからだろう。古い本を読むと著者の主張の真贋(予想の当たり外れ)が分かって面白い。

  • イノベーションの肝が、非連続の中の連続にあるという話は非常に納得感が高かった。
    ストーリーとしての競争戦略が好きな方にはオススメ出来る1冊。

    ・イノベーションの本質は、非連続性と顧客に受け入れられることの2つにある。
    ・イノベーションは出来る出来ないではなく、思いつくかつかないかの問題であることが多い。なぜこれが今までなかったんだろうがイノベーションへの最大の賛辞。
    ・これを実現するには、業界に根付いている認知された非合理を乗り越えることが必要。

  • 著者の言いたいことを書いた読みやすい本。
    新規事業の人、管理職(マネージャー)、日頃仕事に鬱憤がある人に読んでもらいたい。


    ・印象的なこと

    1、p.14
    優れた戦略をつくるために必要なのは「センス」。スキルとセンスをごっちゃにすると、スキルが優先し、センスが劣後する。

    2、p.22
    客観的なものだけで判断していくと、同じような結論に至る。それだけでは他社との差別化を可能とする面白みのある戦略にならない。好き嫌いにこだわることが重要である。

    3、p.28〜
    ハンズオンを目的に、「何をやらないか」をはっきりさせる。垂直的・水平的分業による形式的な線引きではあり得ない。

    4、p43〜
    その業界に根付いている「認知された非合理」を乗り越える。ここにイノベーションと進歩の分かれ目がある。
    イノベーションは技術進歩とは異なる。「次から次へとイノベーションを生み出そう!」という掛け声はイノベーションの本質を誤解している。イノベーションは、「非連続性」だからだ。
    イノベーションは供給より需要に関わる現象である。どんなにスゴイものでも、顧客の心と体が動かないとイノベーションにならない。

    「できる」だけではイノベーションにならない。顧客がその気になって必ず「する」。その絵が描けてはじめてイノベーションの芽となる。
    アップルは、この「する」を突き詰めている。

    5、p.66
    「いまはまだないけれども、将来は可能性のあるニーズだから…」という発想では、イノベーションは難しい。人間の本質部分では連続的なもの。今そこにないニーズは、将来にわたってもないままで終わる。未来を予測、予知する能力はいらない。今そこにあるニーズと正面から向き合い、その本質を深く考える

    6、p.148
    企業は逆境を正面から受け止め、人のせいにしないことだ。問題は常に山積みしているものと割り切る。

    7、p.152
    戦略は個別企業の問題であり、個別企業の中にしか存在しない。

    8、p.173〜
    限られた資源を有効活用する戦略が大切になる。逆に言えば、資源制約がなければ戦略は必要はない。これが戦略論の前提として大切なこと。

    9、p.178〜
    「カネ、名誉、権力、女・男」のどれが一番かは愚問。相互に繋がっているから。

    10、p.182
    商売の本筋は「長期利益」。適正に長期に、しっかり儲けること。

    11、p.201
    いつの時代も前世代の価値基準は世の中の実際と少しズレている。ズレた基準に引きづられると新陳代謝が進まない。

    12、p.204〜
    「働きがいのある会社」と「戦略が優れた会社」は高い確率で重なっている。
    「人間はイメージできないことは絶対に実行できない」。だから、未来への意思を会社で働く人たちにイメージさせる。頭に入らなければ、会社は動かない。数字より「筋」。

    13、p.211〜
    「具体」と「抽象」の往復。具体だけだと、目線が低くなり、視野が狭くなり、すぐに行き詰まってしまう。
    抽象化・論理化して本質を掴み、そこから具体のレベルに降りていく。
    どんな仕事も最後は具体的な行動や成果での勝負である。ただし、具体のレベルで右往左往してあるだけでは具体的なアクションは出てこない。抽象化させることで、取るべきアクションが見えてくる。

    14、p.221〜
    情報インプットの目的は、「インプット自体のため」と「アウトプットを生むため」。前者を「趣味」、後者を「仕事」という。
    人の役に立つ成果が生み出されなければ、仕事と言えない。インプットしているだけで、アウトプットな出なければ趣味の領域である。
    情報のインプットを増やしていけば、自然とアウトプットが豊かになるということは絶対にない。
    情報は仕事の友ではなく、わりと悪質な敵である。

    15、p.227〜
    人間が何か継続的に取り組むためには、「意味がある」と「面白い」のどちらか/両方を満たすこと。
    その行動に目的達成の意味があると思えるときに、人は努力を投入する。
    そのこと自体にその人にとっての価値があると面白くなる。
    「面白い」から始めることか大切。「意味がある」と思って始めても、知識のインプットそれ自体は面白くないことがほとんどなのでそのうち挫折してしまう。

    16、p.231〜
    人間の仕事における満足度は、ある特定の要因が満たされると満足度が上がり、不足すると満足度が下がるということではない。
    満足度は一本の物差しの両極ではない。それぞれが独立の次元である。
    満足の反対は、不満足ではなく、満足がない状態。
    不満足の反対は、不満足がない状態。

  • 『ストーリーとしての競争戦略』(参考:http://d.hatena.ne.jp/muranaga/20100810/p1)の著者、楠木先生の面白い講演を新書にまとめた印象の本である。一見「経営漫談」みたいだが、先生の洞察力・論理・センスが感じられる。

    たとえばイノベーションについては:
    ・イノベーションの成功について「(技術的に)できる」ことと、「(大多数
    の顧客がかならず)する」ことの違い、を理解しているのがアップルであり、アマゾン。
    ・ユーザインタフェースなど、非連続性を追求しているように見えるアップルだが、顧客がかならず「する」ことに対しては、非常に保守的であり、連続的である。
    ・イノベーションのために取り組むべきは今そこにあるニーズ。

    経営者、戦略、グローバル化、日本、よい会社、思考、といったテーマがとりあげられている。

  • 読了。戦略は「こうなるだろう」という先読みの仕事ではない。「こうしよう」という未来に向かった意志表明だ。経営には「こうしよう」しかないはずだ。聞きたいのは「こうしよう」という商売の意思表明だ。全てのビジネスマンの必読書だと思う。是非おすすめします!!

  • ・戦略は「こうなるだろう」ではなく「こうしよう」という未来への意思表明。
    ・成功事例に盛り込まれた個別具体の施策を知ったとしても、個々の企業は異なった文脈に置かれているのだから、そのままでは役に立たない。
    ・新しい技術が生まれたとしても、それを使う人間の方はそれほど変わらない。
    ・話が戦略ということになると、「葉を見て木を見ず」という落とし穴にはまる人が多い。木(戦略全体)をとらえようとせず、葉(ぱっと目につく個別の施策)をいくつか見るだけで戦略を理解したつもりになってしまう。
    ・「手段の目的化」は、古今東西の経営の失敗パターンとして最もよく見られるものだ。
    …などなど、とても面白いし読みやすいし、気づきがたくさんありました。
    日々なんとなく感じていた疑問が、見事に言語化されている感じです。

    特に「ほほう」と思ったのは、山積する問題が完全に解決することなどありえない、けどじゃあどうするのか、ということ。
    いつの時代にも、国レベルでも市レベルでも「問題は山積」しています。
    解決のためにやるべきことは分かっていても、利害が複雑に絡み合っているので合意が形成できない、要するに問題の複雑性が解決を困難にしている、だからこそ、(政治家などが)未来の予想図を示しながら、ストーリーをもった強いメッセージを発することが大切なのだ、という指摘は鋭いものです。
    未来への意思が、そこで働く者たちにもヴィヴィッドにイメージできないようでは会社は動かない、逆に言えば、「こうしよう」というイメージがしっかりと共有されていれば、根拠を持って仕事ができる、タフな仕事であっても明るく疲れることができる、という主張には強く共感しました。

    また著者は、「思考」とは「抽象」と「具体」の往復運動であり、これが「地アタマの良さ」で、ビジネスの実践に必要だという見解を示しており、このこともすごく腑に落ちました。

    あ、もう一つ、「仕事における満足度」については、ハーズバーグの「二要因理論」のことが少し紹介されていたので、こちらについては別の書籍で理解を深めたいと思います。
    とても大切なことなので。

  • 経営にはスキルではなくセンスが必要であるということ。経営戦略やマーケティング、アカウンティングなどスキルは誰でも身につけられるものでもあるし、それを使って判断、実行することにはセンスが求められる。
    センスはその人の好き嫌いによって形成されてくるものでもある。自分の好き嫌いについて意識づけしセンスを理解することも大事である。
    好き嫌いで仕事はできないが好き嫌いが仕事の原動力にもなるということ。

    センスは美意識に近いものだと解釈する。好き嫌いだけではなくその人に備わる教養、考え方、姿勢が伴ってくると考える。

  • 書かれている話は着眼点がよくどれも素晴らしい。
    ただ、本全体として構造化されていないせいで話がいろいろ飛びまわっており、面白いのだが、今なんの話をしているんだ?と置いてきぼりにされてしまう。

  • 2025年5月8日、吉祥寺・外口書店にあった。
    200円。

  • ー経営センスの論理

    センスがある人に経営を任せ、ない人は一切関わらない方が良い。

    自分がどんなセンスがあるのかに敏感になること。

    ではどうすればセンスが磨かれるのか。もちろん即効性のある答えはない。しかし、物事に対する好き嫌いを明確にし、好き嫌いについての自意識をもつ。これがセンスの基盤を形成するということは間違いない。ありとあらゆる事象に対して自分の好き嫌いがはっきりしている。そして、その好き嫌いに忠実に行動する。ジョブズさんはその典型だろう。


    好き嫌いにこだわる

    優れたリーダーは自らやる

    優れたリーダーは何をやらないのかがはっきりしている

    競争戦略の本質は『違いを作ること』

    イノベーションとは非合理から生まれる。
    合理的なことは誰かがやるし、誰でも思いつくのである。

    他社との違いを明確にして、自社独自の戦略を打ち出して競争に打ち勝つ。それが経営者の仕事だ。

    簡単に真似されるような戦略は戦略とは言えない。複合的に出来上がる物。


    ということで、経営にとって大切なのは「長期利益」という結論になる。長期にわたってしっかり儲ける。これが商売の本筋である。銭ゲバというのではない。経営者がこの本筋に沿って考えたり判断したり行動していれば、 ICESの各方面でさまざまな「良いこと」を同時に起こしやすくなる。


    具体も抽象もどちらも大切。より正確に言うと、抽象的な思考がなければ具体についての深い理解や具体的なアクションは生まれない。抽象と具体との往復運動を繰り返す、このような思考様式がもっとも「実践的」で「役に立つ」というのが僕の見解である。


    しばしば「あの人は地アタマがいい」というような言い方をする。抽象と具体を行ったり来たりする振れ幅の大きさと往復運動の頻度の高さ、そして脳内往復運動のスピード。僕に言わせれば、これが「地アタマの良さ」の定義となる。


    人間が情報に対してなんらかの注意をもつからこそ、情報がアタマにインプットされ、脳の活動を経て、意味のあるアウトプット(仕事の成果)へと変換される。組織論の分野で活躍し、ノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモンは、「情報の豊かさは注意の貧困をもたらす」という名言を残している。「情報」が増えれば増えるほど、一つひとつの情報に向けられる「注意」は減るわけだ。


    洪水のような情報量の増大が果てしなく起きているということは、注意の貧困もまた果てしなく広がっているということだ。今後もその傾向が続くことはまず間違いない。そこに注意がなければ、たくさんの情報に触れてもほとんど意味はない。注意のフィルターを通してみることで、はじめてその情報は自分の血となり、肉となる。貧困になる注意をいかに復興させるかが重要な論点として浮かび上がってくる。


    注意と情報の間に必然的なトレードオフがある以上、ITが進歩すればするほど注意が貧困になるのもまた必然。仕事の質を低下させないためには、強い意志を持って注意のフィルターを強化するか、情報を意識的に遮断するしかない、というのが僕の結論だ。


    やみくもに知識の量を増やそうとしても、面白くないのは当たり前だ。勉強の面白さは、ひとえに知識の質に関係している。上質な知識とは何か。それは「論理」である。論理は面白い。論理の面白さを分かるようになれば、勉強は苦にならない。それどころか、自然とどんどん勉強が進む。習慣になる。単純に面白いからだ。  論理の面白さ(「知的な面白さ」とか「知識の上質さ」といってもよい)を説明するのは容易ではないが、ようするに「ハッとする」ということ。これが僕の見解だ。


    人間はわりと単純にできている。人間の本性と折り合いがつかないことはだいたいうまくいかないと思った方がよい。「面白い」から始めることが大切だ。「意味がある」と思って始めても、知識のインプットそれ自体は面白くないことがほとんどなので、そのうち挫折する。


    ただし、である。論理の面白さを知る。これがなかなか難しい。論理に限らず、ものごとを「面白がる力」、これこそが人間の知的能力なり仕事能力のど真ん中にある。面白がれるようになってしまえば、だいたいのことはうまくいく。この真理は勉強に限らないが、勉強にもっともよくあてはまると思う。

  • スキルではなくセンスが必要
    アナリシスは分けること
    優れた経営は要素だけではだめで、ストーリーが必要という著者の主張と整合する
    余談も多いが堅苦しくなく読みやすい

  • ・好き嫌いの感覚を大切に
    ・面白がる力が突き抜けさせる
    ・そして背後にある論理の力を面白がれるようにする

  • 2024年2月21日読了。「逆タイムマシーン経営論」など最近よく見かける経営学者の本を見かけて読んでみた。急に「DHC問題(デブハゲチビ問題)」の話が出てくるなど妙にとっ散らかった印象を受ける本だが、ダイヤモンド誌連載の内容を再構成したものね納得。本全体でうねるような論理展開、みたいなものはないが、経営にはストーリーが必要・ストーリーを語るにはセンスが必要、であったり、CEOへの高額な報酬は企業価値向上に連動しない・むしろ短期の業績を求めるあまり価値を毀損する事例が多く、欧米の数分の一の給与の日本のCEOの経営の方に可能性がある、など、世の中に流布する「常識」がいかにあてにならないか、を考えさせられる本だった。学生の人気就職先ランキングは「食べたことのないラーメン屋ランキング」と同じではないか、という指摘は興味深い。

  • ストーリーや逆タイムマシンとは違い、気になった論理を徒然と書いている本。
    経営や戦略にはスキルでなく、センスが大事。
    スキルは「分析、物差し有、身につく手法有、良し悪し、担当者」
    センスは「綜合、千差万別、自分で育つのみ、好き嫌い、経営者」
    センスを磨くには、好き嫌いを意識し、こだわる。
    経営や戦略は、「せざるを得ないではなく、こうしたい」
    Amazon「購買意思決定のインフラ」「これまでにはない売り場」「最高の顧客接点」
    日本は専業の国、柔道剣道、「何してきてどう進むか」⇆米国ポートフォリオ「見切りつける」
    抽象化と具体化の往復「地頭いい」
    「効率化社会」Wiki収束させる⇆ニコ動収束させない
    心理学者パーズバーグ「二要因論」○仕事×待遇
    面白がる力=論理の面白さ→知的能力ど真ん中

  • 個人的にアダム・グラント氏の著書の翻訳をされているイメージの強い楠木先生の本を見つけたので、読んでみた。

    10年前に初版の出た本ということもあってか、例えば給与の話(米の金融に係る人は、インセンティブをもらい過ぎなため短期的な株価上げに終止しがち)は一理あると思いつつも、今の動きと比べるとどうしても古さを感じてしまった。

    他、日本市場とまとめることが正しいのか等そうだよな、と思うところも感じつつ、オリンピックの件等、著者の主張が長くなりすぎて冗長に感じるときもあり、読んでて辛く思うときがあった。

  • 抽象・具体の往復運動は大事。アウトプットのためのインプット、そのための注意。相変わらず腑に落ちることを伝えてくださる。感謝。製造機能100個が限界の工場に1万個製造できる部品を集めても意味がない。でもこれをしがち。気をつけなければ。

  • 経営センスの論理 (新潮新書) 新書 – 2013/4/17

    本を読むのではなく、本と対話することが大切だ 抽象化して本質をつかむ
    2017年1月28日記述

    楠木建氏による著作。
    一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。
    1964年東京都目黒区生まれ。
    南アフリカ共和国ヨハネスブルグで子供時代を過ごす。
    1987年一橋大学商学部卒業。
    1992年同大学院商学研究科博士課程単位修得退学。
    一橋大学商学部専任講師、同助教授、一橋大学イノベーション研究センター助教授、
    ボッコーニ大学ビジネススクール(ミラノ)客員教授、
    一橋大学大学院国際企業戦略研究科助教授、准教授を経て、2010年より現職。

    本書は、ダイヤモンド社が運営するオンラインサイト「ハーバード・ビジネス・レビュー」での
    連載「ようするいこういうこと」(2011年10月3日~2012年5月1日)、「楠木建の週間10倍ツイート」(2012年5月24日~2012年11月15日)の記事を元に編集を施したものです。

    連載をまとめた本でもあるのではじめにで著者もことわっているように何か一貫したテーマについて述べている訳ではない。
    だから色々な方向に話題があちこち行っている印象。
    また2012年くらいの世の中の出来事についてのコメントも多い。
    さくっと読んで参考になる部分があれば良いなって感じだ。

    印象に残った文を引用してみたい。

    英会話や財務諸表の読み方、現在企業価値の計算はスキルを身につければ何とかなる。
    しかしスキルだけでは経営はできない。
    戦略を創るというのはスキルだけではどうにもならない仕事だ。
    すぐれた戦略をつくるために必要なのはセンス。
    スキルをいくら鍛えても優れた経営者を育てることは出来ない。
    スーパー担当者になるだけだ。
    センスは他者が育てるものではない。
    当事者がセンスある人に育つしかない。
    センスは他動詞ではなく自動詞だ。
    経営に出来ることはセンスがある人を組織内で見極めその人にある商売の単位を丸ごと任せる。

    経営は意志。
    意志は言葉でしか伝わらない。
    人が書いた原稿を読み上げるだけの経営者がいるが、何を考えて経営しているのか、不思議としか言いようがない。(柳井正)

    他社の経営者が書いた本は個別の文脈の中に埋め込まれているので、すぐに応用することはできない。
    しかし、優れた読み手はそこで抽象化して本質をつかむ。
    本を読むのではなく、本と対話することが大切だ。

    これから就職しようという人々にとって「大学生が選んだ就職人気企業ランキング」に情報価値はほとんどないと言って良い。
    有名な会社を挙げて下さいとあまり変わらない。
    GPTWインスティチュートが実施している働きがいのある会社ラインキングの方が良い。

    戦略は「こうなるだろう」という未来予測ではない。
    「こうしよう」という未来への意志が戦略だ。
    「人間はイメージできないことは絶対に実行できない」
    「こうしよう」というイメージがしっかりと共有されていれば、根拠を持って仕事が出来る。
    毎日の仕事がタフであても、明るく疲れることが出来る。
    数字を掲げるだけでは「こうしよう」という意志が組織で共有されない。
    数字を掲げて走らせるだけだと、疲れが暗くなる。
    だから戦略ストーリーが必要になる。

  • 2021/12/19 再読・まとめ Excellent!
    経営者=センス戦略策定←シンセシス(総合)vs分析・スキル 
     候補者の選定 センスのある人
     ビジネスを任せる 子会社の経営
     好き嫌いがハッキリ vs客観的・良し悪し・DATA
     ハンズオン オーナーシップ 覚悟 責任感
     経営は意志 言語化が不可欠 自分の言葉
    戦略 予想ではない こうしようという未来への意志

    良い戦略を作るのはスキルよりセンス センスの良さは天賦の才
    育てるより見出し、育つようにする センスは好き嫌いで磨かれる

    戦略の本質はシンセシス(綜合)であってアナリシス(分析)ではない
    スキルで経営者を育てられない スーパー担当者になるだけ

    経営は意志 意志は言葉でしか伝わらない 事業に対してオーナーシップがある
    良い顔で仕事をしているか?も大事な視点

    競争戦略の本質は「違いをつくること」独自性や差別化
    イノベーションの本質は「非連続性」

    戦略=競争の中で長期利益を獲得するための手段
    「こうなるだろう」という未来予測ではない。
    「こうしよう」という未来への意思が戦略。
    人間はイメージできないことは絶対に実行できない。

    数字より「筋」
    「戦略が優れた会社」=「働きがいのある会社」
    経営者が骨太の戦略ストーリーを構想し、それを会社全体で共有する

    exニコニコ動画川上量生
    僕の理想は「非効率な社会」
    全体の効率化を進めると、無機質のつまらない街になる 同じチェーン店の同じ景色
    精神的に豊かな社会は「多様な社会」
    文化や富の正体は、昔から非効率なもの、無駄なもの

    人間の価値 「意味がある」「面白い」
    知識の質は「論理」にある 抽象と具体の行きつ戻りつとその幅が「地頭の良さ」

    大ベストセラー「ストーリーとしての競争戦略」の著者
    MBAのような分析的経営スキルが主流の中に、大きな一石を投じるスタンスは同じ
    そもそも事業とは、経営とは、基本的な問いに答えてくれる大スケールの本
    大変深みのある「新書」740円は大得です

  • イノベーションや多様性についての考え方が新鮮でした!

  • 楠節炸裂。

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著者プロフィール

経営学者。一橋ビジネススクール特任教授。専攻は競争戦略。主な著書に『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』(東洋経済新報社)、『絶対悲観主義』(講談社)などがある。

「2023年 『すらすら読める新訳 フランクリン自伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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