敗者の嘘 アナザーフェイス 2 (文春文庫 と 24-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167787028

感想・レビュー・書評

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  • 大友やその息子、同僚のキャラクターも顕在で、1作品目の時よりも段々と彼らに愛着がわいてきますね。今回もイケメン刑事・大友が難解な捜査に乗り出します。事件の容疑者が自殺、その後で真犯人と名乗る人物が出てくる。果たして真犯人は誰なのか、というお決まりの展開ですが、最後の最後でひっくり返されます。ただ、この逆転劇が「衝撃的な結末」と捉えるかどうかは微妙なところかも。良くも悪くも裏切られ感があり、なんとなくすっきりしない終わり方でした。全体的には面白く読めたので、オチの部分だけ好みの問題かなと思います。

  • 途中から何となく黒幕に警察関係者が絡んで居る雰囲気を漂わせながら一件落着と思いきやもう一つの真相が暴き出される。
    証拠の捏造はやってはいけないが、最終的にはどう落とし前がつけられるのだろうか。書かれてはいないが真相を知った大友が上司に報告したのか否か気になってしまった。
    捜査が好きなのに子育てにシフトしようとする不器用な大友がもどかしくもある。

  • 2019年87冊目。今回は、神田で起きた老夫婦が殺害された上に家に放火されるという痛ましい事件の容疑者が取り調べの途中に自殺し、容疑者の同級生の弁護士が代わりに犯人だと名乗り出て捜査が混乱している所へ大友刑事が捜査本部に派遣されるという話の流れ。事件の謎を解いていく為に大友刑事やその同僚が能力を駆使して真実を暴くのだが、事件の本当の真相を解明した部分を読んだ時は何ともやるせなさを感じた。でもこのシリーズ、登場人物のキャラ設定がよく、読んでいて面白い。最終巻までそろえているので、続けて読んでいきたいと思う。

  • これはテレビで見たドラマの原作。
    結末は少し違ったけど、原作に劣らない良いドラマだったなぁと改めて感じました。
    テツと優斗くんの今後がどのようになっていくのか、第3弾も楽しみ。

  • 【アナザーフェイスシリーズ第2作目】
    アナザーフェイス(1)を読んだ勢いで、アナザーフェイスシリーズ第2作目である「敗者の嘘」を読んだ。

    現在、アナザーフェイスシリーズは9巻でているが、2作目でこんな結末にしてしまって、今後の事件のハードルがあがりそうで大丈夫か、といういらない心配をしてしまった。でもそれだけ読みごたえはあった。第3作目が楽しみでもあり、不安でもあり、というところ。
    1作目から続けて読んだので、登場人物が多い刑事ものでも、難なく読めた。ただ、指揮官福原に対し、容疑者福島は時々混乱しそうになったので、似ている名前は使わないでほしいな、と思った。

  • 堂場瞬一さんは、通り一辺倒な刑事小説じゃなく、ちょっと変わった観点から事件を描いてくれるって印象なんだけど、今回もまた内容捻ってあった。

    事件が起こり、罪を犯した人がいて、裁かれる
    そんな当然の事実をここまで複雑に捻って描き倒せるのかと、全て読み終わった今は作者の物語構築の手際やアイディアに感動させられている。

    ただ、前作のが硬派な雰囲気で作品を仕上げてあった感じがする。あれくらいのバランスの方が好み。今作は娯楽性というか、いい意味でも悪い意味でもジャニーズや今時の若手俳優がドラマで演じるような香りが強い。

    一番気になったのは、主人公がイケメンっていう説明がちょっと多かった…読者サービスなのかもしれないけど、書きすぎかな。そういう浮ついた要素で、マイナス星1つ。
    柴さんや敦美もちょっと都合よく手伝ってくれすぎ?かな?

    細かい点は気になる、とはいえ、物語としてぜんぜん楽しめる出来。こいつ怪しいなぁ…っていう人は出てくるけど、緊迫感や意外な感じを最後まで楽しめた。

    主人公の息子の優斗もかわいい。
    パパに似たらイケメンになるのかな、いいな。

  • 『アナザーフェイス』シリーズ第2弾。
    主人公の大友がどうも気に入らなくて、物語に入り込むことが出来ない。イケメン設定いらない。フツメンでいいよ、フツメンで!と読みながら何度も思った。柴が主人公になった方が色々おもしろそうな気もする。
    お話としてはもったいぶってるけど結構単純。と思ってたら、最後にどんでん返しがあってこれは正直びっくりした。でも、こんなどんでん返しいらないわ…。誰も幸せになることの出来ないお話だった。なんだかモヤモヤ。
    次を読むか悩んでしまう。グイグイ引き込まれる内容であればいいけど、あまり期待出来そうにもない。

  • 前作のアナザーフェイスより面白かった。主人公の大友テツと同僚の柴、敦美など登場人物が非常に魅力的でグイグイと引き込まれた。息子の優斗がまた可愛い。次回作も期待される。

  • 単純なはずの事件が、弁護士の自白により混乱したものに変わってゆく。
    弁護士、優の覚悟を決めた姿勢に引き込まれ、
    途中で謎の誘拐事件に発展して行くので、
    展開にはらはらさせられる。
    ラストの最後の謎にしても、前作よりストーリーが面白かった。

  • 面白い。前回中途半端だった新聞記者は、また中途半端だった。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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