- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784255005751
感想・レビュー・書評
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今いちスッと頭に入って来なかった。。
日常生活を数学に落とし込んで分解できること、そういった視点で物事を見ること。
新しい視点や解釈を知るきっかけにはなったけど、なんだかこぉナルホド!!というようなガッテン感を感じることはできなかった。
恐らく自分の数学レベルが問題なんだと思ふ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
渋滞学の研究室は面白いコンサル組織になっているようだ。
ちゃんと理解してる人の噛み砕いた説明は本当にわかりやすい。
数学-物理-工学-社会の橋渡しという説明は、現代社会に必要な人材のあり方として腑に落ちる。 -
「とんでもなく役に立つ数学」
教科書からリアルな世界へ。わかりやすくて誰でも使える!
本書は「数学で世界をより良くしたい」と本気で考え、実際に取り組んでいる東大教授・西成活裕が、高校生と共に、数学を使って世の中の問題を解決していこうと、アイディアを展開していく4日間の授業を収録したものです。
例えば、「高速道路では、どのくらい車が密集すると、渋滞が起こるのか?」これは西成教授が研究されている渋滞学です。教授のもう1つの研究分野である無駄学も非常に面白いんですが、ここでは、私達にとって、馴染み深く厄介な渋滞について。
実際の答えは「1km辺り25台、車間距離では40mが臨界密度」となります。つまり、「1km辺りに25台以上の車が密集すると、渋滞は起こります。しかし、1台1台がちゃんと40m間隔をキープ出来れば、渋滞は起こりません」ということ。車間距離40mは後ろにつく車にすれば、どうしても車間を詰めたくなります。しかし、一見得に見えるその行為をすることによって、結局は損をしてしまうわけです。また、1台の車が車間距離を取ることでも、渋滞を防ぐことが出来ます。
現在も研究と実験が続けられている渋滞学ですが、ここで言えるのは、集団の力でも個人の力でも渋滞を無くすことが出来る、ということです。渋滞という現象を数学に落とし込むことで、初めて私達の生活に希望が見えてきます。ちなみに、大活躍してくれる数学は「セルオートマトン」です。この一例以外にも、興味深い題材を扱っています。特に、資本主義の話はとても面白いです。
銀行は利子をつけ、企業にお金を貸します。儲かった企業が利子を含め本来銀行に返すお金よりも多めに返す。銀行は多く貰った分を補填することで、厳しかった企業の借金をチャラにする。これによって、厳しかった企業は翌年ちょっと浮上することが出来る。日本企業の成長率の分布図を描き、どのくらい成長した企業が、いくら多く銀行に渡せばいいか、厳しかった企業にどれくらい補填するかというのをデータから割り出して計算しているということです。
このように、企業が互いに協力し合うことで、常に成長し続けなければいけないというループから外れ、安定した経済を目指す、というのはとても良いです。この考えは、物理と経済を結びつけたもので、高安秀樹さんという方の意見です。この方は実際に多くの銀行を回り、説得されているようです。とても、興味深い。
そして、一番知れてよかったことは「結局互いの為に行動すれば、皆が利益を得る」ということです。数学はそのことを教えてくれます。そういった意味で、数学は重要です。
なるほど、役に立つ。高校生はラッキーだと思います。苦手意識も減るはず。 -
数学嫌いは、こうやって数学に触れればたのしい!
数学なんて社会にでてから使わないじゃん、
なんて言い訳もう言えません。
もっと早くにこういう楽しさ知りたかったな。
自称文系数学嫌いは必読かも。 -
数学のおもしろさ、どのように数学が生きてくるのか非常に参考になった
子供に数学を学ぶ大切さを説明するのに役に立つ -
「1Kmあたり25台(車間距離が40m)が渋滞になるかならないかの境界」
なんだってさ -
なぜあのへたな挿絵を使ったのかな? 苦労して書かれたことは読み取れる。
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「渋滞学者」西成活裕氏による講義の収録本。対象は都立三田高校の生徒12名。大学で数学を学ぶ前段階として、高校数学(微積分、三角関数)の基礎が概念レベルでおさらいされている。
私のように算数の時点で数字と絶縁したほどの数学音痴でも、なるほど、と納得する点が多々あり。例えば、「微分は現実の動きをスローモーションのように分解して考えること」、「三角関数とは、円を転がした時の円周上のある一点の動き方」といった具合である。
また、本書の後半では、数学で得られる恩恵をいかにして社会へ還元するかという話が展開される。その最たる例が、著書の専門分野である「渋滞学」。渋滞の原因および解消法が数学的に説明されており、これまたなるほどと納得。みなさん車間距離40メートルを守って自然渋滞を防ぎましょう。
全般的に分かり易く書かれてはいるものの、惜しむらくは、細々した数式の話が散見されたこと。まぁ原型は数学の講義なので当然なのですが。せっかくストーリー立てて話が進んでいたのに、そこで途切れてしまい、そのたびに私は白目を剥いてフリーズしていました。図書館借用。 -
数学が、読んだ僕に役に直に立つのではなく、世の中の役に立つ、という話。数学が、物理、工学の溝を越えて社会にどうコミットするか、という話です。前半の、数学でこんなことが出来る、という点は数学と縁遠い僕にも面白い。論理と直感、真面目と不真面目、厳密さといい加減さの両方がわかる人が、こういう本を読んで育つといいな。
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数学の面白さや、数学と現実の問題をどう結びつけるのかについて。