夜間中学へようこそ (物語の王国 2-8)

著者 : 山本悦子

• 岩崎書店 (2016年5月14日発売)

感想・レビュー・書評

[司書KODOMOブックリスト（注：「司書になるため勉強中」のアカウントです）さんの感想 · 2024年3月20日]

「戦争の混乱で学校に行けなくなった祖母が、夜間中学に通うことになりました。祖母に付き添う優菜は、そこでいろいいろなことを学びます。」

[サトミさんの感想 · 2023年12月4日]

今の夜間中学の状況がものすごくリアルに書かれていると思いました。生徒の生活環境や学校生活は実際に夜間中学を見てみないとわからないことばかり。この本を読んだ方に、夜間中学の意味や良さが伝わることを願っています。

[のんびりの読書家さんの感想 · 2023年10月24日]

おばあちゃんが夜間中学に通うことになり、ひょんなことから孫の優菜が送り迎えすることになった。夜間中学と普通の中学の両方に通いながら、優菜が成長していく物語。
優菜のあまりにものを知らない、無神経なやり取りにイライラすることも多かったが、ハッピーエンドで爽やかにまとまったので良かった。

[Anonyさんの感想 · 2023年8月11日]

感想
義務教育。法律から溢れてしまう人々。だから自分たちでどうにかする。たくましさと意欲。人々の想いがつながる。勉強は生涯続いていく。

[aybug03さんの感想 · 2023年5月12日]

しらない、きめつけだけでは世界が広がらない。
言葉だけでなく、本当の多様性は体験を通して身についていくものなのかもしれない。

[alouette18さんの感想 · 2023年4月4日]

もう、読み始めからずっと、泣きながら読みました。

おばあちゃんの気持ちや戦争中のことを思うと…

日本語学習が必要な児童生徒の人数が日本一の愛知県。こういうテーマで書いてくれるのは、山本悦子さんが愛知県在住だということもあるのかな、と思います。

学ぶのに遅すぎることはない。
この本を読んで、いやいやでなく、学べる状況にあることに感謝して、自ら進んで学ぼうと思える子が増えるといいなあと思います。

[ふーみんさんの感想 · 2022年11月23日]

教室の灯は希望の灯、という本を読んで、自主夜間中学の話を知った後で、この本に出会う。学ぶことは生きること、と高齢であっても、学び始める人々の思いが、物語の形をとって、孫の視点でリアルに語られる。自分の名前に幸せという意味があることを、親が自分の幸せを願っていたことを、80歳を過ぎて初めて知った幸子さんの話は、あまりにも切ない。けど、学ぶことで、彼女が知っそのことを知ったことが、本当に嬉しい。

[Sakuraさんの感想 · 2022年5月5日]

戦後日本、満州から日本に命からがら引き上げて来た人たち。赤ちゃんの泣き声がうるさいとロシア人に殺されるので母親自らの手で赤ちゃんの口を押さえる。戦後の混乱を生き抜いて来た人たちが、こうして平和な世の中で勉強する喜びをみると泣けてくる。自分の人生を呪うのではなく、やり直して輝かせるのが素敵。
和真も昼間の学校で傷つき、そこから動かないのではなくきちんと夜間中学で先生や多様性のある同級生に出会えて、少しでも辛さが癒され社会に出ていけるよう願う。
私も教員免許持ってるけど、こういうところで活かせればいいなぁ。

[猫丸(nyancomaru)さんの感想 · 2022年4月28日]

山本悦子のひとりごと 夜間中学へようこそ・感想
http://honinu.blog.fc2.com/blog-entry-1136.html

夜間中学へようこそ - 株式会社岩崎書店 このサイトは、子どもの本の岩崎書店のサイトです。
https://www.iwasakishoten.co.jp/book/b222078.html

[1080magicさんの感想 · 2022年2月8日]

都市部の夜間中学は、外国人がいて日本語学校の役割もしているとわかる。地方都市で自主夜間中学にかかわっているが、確かに生徒の学ぼうという意欲には敬服する。その意欲にこたえ、何か来ただけの知恵のお土産を持たせねばと考えて、昼間の生徒には申し訳ないが、教材研究に時間をかけてしまう。夜間中学の実態を買いかぶりもせずよくとらえて、孫の視点から書いている。

著者プロフィール

山本悦子（やまもとえつこ）愛知県生まれ。『神隠しの教室』（童心社）で第55回野間児童文芸賞を受賞。主な作品に『先生、しゅくだいわすれました』『先生、感想文、書けません！』『がっこうかっぱのおひっこし』（共に童心社）『夜間中学へようこそ』（岩崎書店）『はっぴょう会への道』（PHP研究所）『神様のパッチワーク』（ポプラ社）など多数ある。日本児童文学者協会会員。

「2023年 『がっこうかっぱの生まれた日』 で使われていた紹介文から引用しています。」