コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478110140

感想・レビュー・書評

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  • 人の心をつかむための言葉とはどの様なものかをコピーライターの視点からまとめた本。
    うん、言葉の魔力はこんなに凄いんだと感じされられた。自分は文系が大の苦手で詩などの言葉は正直興味がもてなかったが、同じ事を言い方を変えるだけで結果が変わってくるなど、具体的な実例を踏まえた内容になっており楽しめた。

  • 前編通して、詩みたい。目頭が熱くなる文章。

  • ○概要:
    コピーライティングや企画を通じて自分の心と相手の気持ちを大切にする覚悟と、そのマインドリーディングやそれをカタチにする技術的な手法について。


    ○実践していく3つのこと
    ・あらゆることをマイ定義を起点に考える。

    ・企画の思考フレームを用いて企画書をつくる。

    ・企画書を贈る。


    ○使えること

    ・マイ定義を持とう。(p.47)

    ・企画は→。現在地A→幸福B。(p.84〜)
     目指すべき幸福を考え、言葉に「→」を込める。

    ・企画の思考フレーム(p.114〜+280)
    『そもそもそれはなになのか?』→
    経験(たとえば)→本質(つまり)→企画

    ・カメラで撮るよう書く。「寄り」と「引き」。
    「寄り」の目線なら、「なぜ?」「どうして?」という問いを持って、その奥にある心情や理由に突っ込んでいこう。
    「引き」の目線なら、「過去・現在・未来」の視点で語ってみたり、「人間・世界・宇宙」の視点で語ってみたりすることで、文章に立体感が出てくる。(p.218)

    ・Facebookで贈った一通のラブレター(p.253〜)

    ・企画書を相手に贈る3つの心掛け(p.273)
    ①自分は本気か?②相手は喜ぶか?③本当にできるか?

    ・「ドレスを1枚ずつ脱いでいくように企画書を書く」そこに、めくりたくて仕方がない刺激があることを理想にしたい。
    「右脳と左脳を交互に刺激せよ」
    表現で右脳を刺激し、データで左脳を刺激する。(p.293)

    ・いい企画書をつくる5つのステップ(p.295)
    ①企画する対象は「何者?」
    ②調べまくる、足で稼ぐ
    ③「今」という時代を捉える
    ④誰の人生を救えるか?
    ⑤大義名分のある企画を考える



    ○大切にしたいフレーズ

    ・相手との関係を育てるために、つくるべきは出口ではなく入口。その先に進みたくなる入口を考えよう。試してみよう。焦らず、気長に。(p.46)

    ・企画とは「幸福に向かう意志」である。(p.84)

    ・「楽観は意志。悲観は気分」(p.85)

    ・落ちていく気持ちも知りながら、上がっていくための気持ちを選べること、それこそが希望を持つ人だと思っている。(p.112)

    ・しかしながら、踊りはじめた一人のバカをリーダーに変えたのは、最初のフォロワーなのだと。
    ついていく勇気を持って、他の人たちにもその方法を示そう。孤独なバカを見つけたら立ち上がって最初のフォロワーになろう。自分自身が何に感動を覚えているのか。その気持ちに正直になろう。(p.138)

    ・自己肯定感とはつまり「感動の蓄積」なのではないか。自分の感情に自覚的になる習慣をつくることは、生きる姿勢すら変えていく。(p.141)

    ・一生懸命のあるところに何かがある。
    その場に行って、好きになる、嫌いになる、どちらの気持ちになるかはわからない。そうだとしても、心に風は吹くはずだ。いいですねただ言うのではなく、「覚悟のある肯定」をどうすればできるのか考えてみる。(p.149)

    ・父の日、母の日があるように「ことばの日」という記念日をつくろう。(p.151)

    ・「聴す」。聴くという行為は、相手の存在自体を受けいれることでもある。だから「ゆるす」なのだと。どう受け取るかが自分らしさになる。感動屋になるということは、「聴す」ことの連続だ。(p.167)

    ・名前があることは、一人じゃないことの証しであり、僕たちの名前は人の思いを背負って存在する。(p.170)

    ・ひどい言葉を発すれば、最初に傷つくのは自分だ。
    嬉しい言葉を発すれば、最初に救われるのは自分だ。言葉の犠牲者になるか、言葉を救世主にするか。(p.199)

    ・文章を読み進めていくのはトンネルに入り、灯りを頼りにしながら進んでいくのに似ている。
    出口にどんな感情の景色を用意するか。書くからには絶景でありたい。(p.239)

    ・「戦略と創作が一体になって時代の騒ぎになる」(p.301)

    ・企画書で売り込んでいるものは何なのか?
    結局、「自分」という存在なのではないだろうか。(p.301)

    ・目の前の大きな壁を、なんとしても次に向かう扉にしたかった。(p.308)

  • やさしいなあ。
    コピーライティング関連の本はいくつか読んできたけど、そう思えたのは初めてだ。
    大事なのは技術じゃない。
    伝える前に、伝えたいこと・伝えたい人についてどれだけ「調べるか?」「好きになれるか?」。
    忙しくても、やさしさを忘れちゃいけないなあ。

  • そこそこ面白い。読みやすいのは作者がコピーライターだからこそ、と感じさせる一冊。

  • 一文一文がキャッチコピーのようなシンプルな文章で、詩のようでもある。まず自分の心が動くこと、その表現にはコツがあるけど、才能はかけた時間だと言い切る熱いパッション。とても読みやすくて、何かを書きたくなる後押しをくれる本。仕事の分類や企画書の事例はかなり参考になった。

  • ▼ 伝えると伝わるの違い、ヒトの心の掌握術。
    『自分が言ってほしかったこと』
    をヒトに伝えられるハウツー本。

    ▼DJポリスの事例
    2013ワールドカップ時渋谷スクランブル交差点で暴徒と化したサポーターへの問いかけ
    「共通認識を合わせて+行動に導いた」
    ①共通点にいてー
    君らサポーターも選手である
    (サポーターが気持ちよく動ける前提を揃える)

    ②合わせたについてー
    選手がヒトに迷惑かけたら、
    おまわりさんからイエローカード出る
    (いきなり騒いだから捕まえるとは言ってない)

    ③行動に導くについてー
    審判も日本代表を応援してるんです
    (①が②したらダメ、でも③僕らも仲間。
    ※だから仲間同士強力しましょう)
    とメッセージをしている。

    https://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/1306/26/news005.html

  • ふと、ポジティブな言葉で人に伝えるということは、ビジョンを描くことと同義であると思った。言葉と映像の違いは無視できないが、よりよい未来を伝えられる形にするという意味では同じだからだ。
    著者は、コピーライトの依頼が来たときに、まずは「マイ定義」をするべきだと説いている。コピーを使って、何が伝わることが課題なのかということだろう。文章を考える前に、本質を見極める力が必要となる。

  • 広告業界と言えば、人の心を動かすのが仕事。コピーライターという言葉のプロがどのように言葉の使い方を磨いてきたのか、ということに少し興味が沸き購入しました。
    最後の方に書いてある「才能とは掛けた時間だ。もし言葉に才能が必要なら生きていく限り時間をかけて育てていけばいい」という一言にハッとさせられた気がします。コピーライターなど言葉がうまい人たちは『センス』がある。だから、自分には無理だ。そう逃げていた自分がいました。
    本書の中には広告業界に携わっていない一般の人でも刺さる内容がちりばめられています。アウトプットを繰り返して、言葉を使う量を増やしてセンスを磨いていこう、そう思える1冊でした。

  • 言葉に関することだけでなく企画書の(著者のオリジナリティがある)書き方なども載っている。ようは「伝え方」に関する本。言葉で心を掴むには「なんとなく」だったり表面的だったりしてはダメで、深堀りしてみたり見方を変えてみたり時にはテクを使ってみたり、見てもらいたい相手を意識しながら書かなきゃと背筋が伸びた。内容全部覚えなくても心構えだけでも参考になる。あと書き方がすごく丁寧。「手紙を書くように生きる」というフレーズがあったけど、おそらくこの本もある種読者への手紙のように作ったのだろう。本ってこういうふうにも書けるんだという発見があった。

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著者プロフィール

1986年生まれ。埼玉県出身。慶應義塾大学経済学部卒。98年電通入社。人事局に配属後、コピーライターに。言葉の力を味方につけて「世の中に一体感をつくる」コンテンツを企画する。映画、テレビ、音楽、イベントなど、エンタメ領域からソーシャル領域まで境界を越えて取り組んでいる。映画「アイスと雨音」、映画「君が君で君だ」、舞台「みみばしる」プロデューサー。ソーシャルエンターテインメントの「ダイアログ」シリーズのクリエーティブディレクション。BUKATSUDO講座 「企画でメシを食っていく」主宰。著書に『待っていても、はじまらない。-潔く前に進め』(弘文堂)、『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』(ダイヤモンド社)、『それ、勝手な決めつけかもよ?だれかの正解にしばられない「解釈」の練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

「2023年 『あの日、選ばれなかった君へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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