- Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562047710
感想・レビュー・書評
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2012.3.16.初、並、帯なし、ミステリーリーグ
2013.1.28.白子BF詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この作者は法学部出身の元弁護士。60歳過ぎから執筆活動を開始したというが、作者の年齢を感じさせない。単純な事件と思われたその裏には、刑事も気づかない衣更月家一族の人間模様が見え隠れする。私立探偵榊原の名推理が事件の謎を解いていく。
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妹を追ってきた妹の旦那に姉が殺されてしまった「廣田家の殺人」。宝くじで3億円当たった男にうまくなりすましたにも関わらず、誰かに殺されてしまった「楠原家の殺人」。そして、ヤクザに弱みを握られ謎の運び屋をやらされたあげく、謎の女を殺させられた(!?)「鷹尾家の殺人」。何の関係もなさそうな3つの事件だったが、ただ一人、私立探偵の榊原聡だけにはある繋がりが見えていた。
前知識無しに読めば、最初は短編集かと思う程、3つの話につながりは見えない。が、最終章で知られざる繋がりが榊原の推理によって明かされる。しかしその関係はかなり複雑なため、だんだん嫌になってななめ読みになってしまった(^^;これを説明するには○○○が一番ということは作者もわかっているらしく、物語後半の292ページで初めて図解されるのだが・・・できたら最初からこれを知りたかったとすら思ってしまった。でもそれだと、3つの事件がつながっていると知った時の驚きが演出できないしなぁ。
今回の探偵役になんとなく覚えがあるなぁと思ったら、前作の「鬼畜の家」にも出てきていた。警察関係者もこの私立探偵自体に興味をもっているような記述があったし、これから先、シリーズ化されてこの榊原の人となりも掘り下げられていきそうな雰囲気もあり。 -
廣田家・楠原家・鷹尾家それぞれで起こった殺人事件。全く関係がないと思われた3つの事件が最後に一つの事実に結びついていく。最後の章で明かされていく繋がりが見事で、面白かった。こんな一族嫌すぎる…。
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少し面白い趣向のストーリー仕立てで、まぁまぁ面白かった。けど、元刑事の私立探偵榊原が、できすぎかな^^;
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最初は1つ1つ異なった短編集として読んでいたが、最後の章であんなに見事につながるとは、意外と言うか、凄いと言うか…無理矢理まとめてしまっている感じも否めないが、文章も読みやすく、一気に読める。
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前作の「鬼畜の家」があまりにも完成度が高かったので期待したのですが、ちょっと奇をてらいすぎた感が無きにしも非ず。とは言え、そこいらの凡百ミステリーよりははるかに面白くてオススメです。
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一見、関係なさそうな三つの事件の裏には、実は・・・
理路整然としていて、破綻は無いのだけれど、何だか面倒くさい話だな。
人間のイヤらしいトコを描いている割には、品が良すぎる感じがした。