3月のライオン 15 (ヤングアニマルコミックス)

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 2651
感想 : 129
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592160250

感想・レビュー・書評

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  • 文化祭のファイヤーパーティー・・・零とひなた。
    桐山、青春してるってよ~てな、甘酸っぱい告白。
    見守る同級生たち。
    対局の後のおにぎりを介しての先生の言葉。
    あぁ、零もひなたも、この高校に入って良かったなぁと、しみじみ。
    そして、元・天才とその師匠との2つの対局・・・獅子王戦四組の
    決勝トーナメントは、あおりの如くの、永き戦い。
    斜め外れた視線で「現・天才?」と師匠を見ている「元・天才」。
    果てしなく研究し、敗れてもなお、自分自身にのみ腹を立て、
    更に努力を続けるパワー!「だけど俺はっ 棋士なんだよ!!」
    ひたすら走る「元・天才」の姿に、感銘しました。
    また、自分の弱さを自覚出来るようになった、零。
    自分を変えられた力を持つ田中七段との対局は、壮絶でしたが、
    後日、亡き父との交流を聞かされるところが、なんとも良かった。
    失くしたものがあっても想い出は残り、これから失くすものは
    あろうけれど、失くしたくないという想いがあるということ。
    失いたくない、得た居場所と将棋との関係がどうなっていくのか?
    これもまた、“永き戦い”になっていくのでしょうか。
    おまけの、あかりさんの話は激ヤバい。
    気遣い姫なあかりさんのメニュー、美味しそうです。
    でも、老齢な常連さんたちの血糖値と中性脂肪値が心配(笑)。
    最後に、あちこちに散りばめられた、虹の橋を渡った
    ブンちゃんの話は、胸が熱くなるものでした。

  •  大人的に言うなら、始まりから、何かを失っていた子供たちが「失いたくないもの」を、少しづつ作り上げていく姿が切なくて読むのがやめられない。実は案外大人のマンガかもしれませんね。
    https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201907140000/

  • 「3月のライオン」15巻!
    着実に階段登ってってますね。
    いままで“居場所を作るため!”に必死でやってきた将棋ですが、居場所、ができてしまったら?
    将棋はどうすればいいの?
    という、お話のちょうどまんなかの角を曲がったとこの感じです。
    今年最後のプレゼントでした。

    2019/12/27 更新

  • 人は誰もが同じ時間の中を生きている。その時間をどのように使って生きていくのか。大切に思うものが増えるほどにかける時間の比重をどこかから減らしていかなければならない。
    何かを得る為には何かを失わなければならない。だからといって求めれば全てが思い通りに授かるわけではない。でも、求めなければ授かることもない。。
    人は自分の人生を使って、時間の使い方を勉強して行くのだと思う。
    ワークライフバランスについて考えるきっかけをもらえる素敵なマンガでした!

  • ひなちゃんと一緒のエピソードは本当にきゅんきゅんする。良かったね零ちゃん。
    将棋のシーンも各々の想いがいっぱい詰まっていて惹きこまれました。
    ちゃんとあったかいものを掴んだまま、そのまま進んで行って欲しい。
    そして本編には関係ないけどブンちゃんのエピソードには涙を禁じえない。
    発刊ペースが落ちても待っているので、苦しい時には休んで欲しいです。

  • 3月のライオンはただの将棋漫画ではないのです。
    読み手側の心の奥とかそういうある部分が大きく揺さぶられて削られるような漫画だといつも思う。
    台詞ひとつひとつにガツンと殴られ引っ張られることが多々ある。
    内容の感想がかけねーわ笑


    内容とは関係ないんだけども




    私の愛犬が旅立って悲しんでいた数日後にブンちゃんが旅立ってしまって、とてもとても辛かった。
    ライオンを読み始めたころから見てきたブンちゃんがなくなってしまうことや、そのくらいの月日がたったこと、
    直接ブンちゃんを知っているわけではないけど、大事な家族を失う辛さがダブってしまってとても苦しかった。
    愛犬や愛猫、自身の親が老いるということは自分も老いていくということ。
    長い間読んでいるとお別れやさみしいことが増えるよなあと改めて思った。

  • 表紙中央の田中七段。無口な脇役かと思いきや、病弱な息子2人を共働きで育て上げ、50代で手が離れたら体力作りから再スタートして研究を重ねて更に強くなる。主人公や弟子といった若手ともフラットに付き合い、時には手を差し伸べる。最&高です!

  • 真っ暗な部屋の中を自分の判断だけを頼りに決めて進む、そんな場所に降りていかなければならない苦痛が、心の拠り所のなかった以前よりも、自分を包んでくれる人達の暖かさを知った今の方が大きく感じるという矛盾。一度大切なものを全部一瞬で失ったことがある零であるからこそ感じる矛盾なんだろう。キャンプファイヤーを遠目に見ながらひなちゃんと語り合ったその思い出が、ひなちゃんが作ってくれたシチューの暖かさが、ずっとずっと、これから先も零を包んでいて欲しいと願わずにはいられません。失ったもの、手に入れたもの、これから失くすかもしれないもの、失くしたくないもの…その全部を乗せて流れていく河の流れ。行き着くところは何処なのだろう?分からないけれど、前を進んでいくのだろう。それが人生。
    零が、自分の抱えてきたものが自分のことだけで出来ていたからと言って、自分以外の重さも背負って生きてきた田中七段よりも小さいとか、考えなくていいと思う。どちらが大きいとか小さいとか、重いとか軽いとか、そんなんではないと思う。恥ずかしいとか不甲斐ないとか、思わなくていいと思う。
    将棋のことは何も分からない私が言うのもなんだけど、零はもっと、自分を追い詰めないで、大切な人を手放さずに生きて行って欲しい。

    ブンちゃんの語りが各話ごとに入ってきてうるうるしました。ブンちゃんの独特な愛嬌顔が好きだったので、羽海野先生のTwitterでブンちゃんの悲報を聞いた時はとても悲しかったです。ブンちゃんどうか安らかに…。

  • 3月のライオンは、読んでいて泣けてしまうんです。胸がいっぱいになりすぎて急に震えがきて、どばーーーっと決壊するときも、気づいたら鼻水ベロベロだったときも…
    今回はまずブンちゃんですよ。今年うちのコも虹の橋を渡ったので、もう一緒に悲しくなって寂しくなってしまって。
    次は、あづにゃんが腕をかきむしる絵。狭苦しい縦長のコマの中で力強い線と痛々しい傷と、ギュって苦しくなる。苦しい。苦しいけど見ていたい。そう思う。
    次は163話の最後の2ページ。前とは違う悩み方のれいちゃんに、その成長を感じたし、その後に来る165話の先生との対話がすごくいい。ほわーっと暖かくなってじんわりして。
    今回も素晴らしかった。あああもう一回最初の1巻から読み返そう。

  • 序盤は前巻からの続きでものすごおく甘酸っぱかった。コミュ障気味の零ちゃんがちゃんと自分の気持ちを伝えられたのも良かったし、年下の同級生たちもいい子たちでほっこりする。

    しかし今回のメインは、あづにゃん(笑)、とその師匠。

    零ちゃんにとって、将棋は目的ではなく手段なのだなということがよくわかる巻でした。今後そのことで葛藤するのかなと思うとそれはそれでまた心配。

    そしてブンちゃん・・・作者のTwitterで既に知ってはいたけれど、改めて涙が・・・。でもここまでいろんな人に愛されて幸せな猫生だったろうなと思う。

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著者プロフィール

東京都出身の漫画家。デビュー作品、 美術大学を舞台にした青春漫画『ハチミツとクローバー』が大ヒットとなり、アニメ化・映画化された。 2007年より『3月のライオン』の連載を開始。 同作はマンガ大賞や講談社漫画賞、手塚治虫文化賞などを受賞した。

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