アイデアのちから

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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822246884

感想・レビュー・書評

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  • めっちゃ良かった。
    星6レベル。

    人の記憶に残る伝え方には6つのポイントがある。

    1. 単純明快
    分かりやすいこと、そして核となるメッセージであること。サウスウェスト航空なら「最安」。これがあれば、例えば機内食を豪華にすると満足度が上がると分かっていても出さない判断ができる。正確さを重視しすぎなくて良い。正確さを重視すると「株主利益の最大化」とかになるけど、それだと機内食をどうするかの判断ができない。

    2. 意外性がある
    最初に「○○なのはどうしてだと思う?」など問いかけから入る。意外な事実を先に述べて興味を引く。試合だけ映してもダメ、競技場の様子、ファンの様子、過去のストーリーなど試合が持つ意味まで含めて伝えると試合に興味を引ける。「世界最先端のラジオ」ではなく「ポケットに入るラジオ」。

    3. 具体的である
    「年間200万エーカーの土地を守ろう」ではなく「年に5つの景観を守ろう」。「100-70」ではなく「100円持っていて70円使いました、残りはいくら?」。会計学を座学で学ぶのではなく、実際にケーススタディで起業して体感する。差別を教えるときも座学ではなく、「今日は目の色が青い方が偉い」としてみる。「次世代の優れた検索エンジン」だと検索能力なのか検索スピードなのかバラツキが生まれて協力しにくい。「白い物をたくさん思いついて」→難しい。「冷蔵庫にある白い物をたくさん思いついて?」→簡単。

    4. 信頼性がある
    信頼性というと発言者の地位やステータスだと思いがちだが、実は身近な人からのオススメが一番効果あったりもする。内容には関係ないはずの部分の描写なのにそこが細かい方が陪審員の評価が高かった。サメに殺される確率が実は相当低いことを数字で伝えても伝わりにくい。サメと鹿どっちに多く殺されている?と問いかける。あなたの暮らしは4年前より良くなりましたか?→顧客が検証可能であること。座学でHIVに気をつけよう、ではなく、実際にハニートラップする。

    5. 感情に訴える
    3000万人んが飢餓に苦しんでいます、よりもロキアという少女が苦しんでいます。誰でも便利になります、よりもあなたが便利になります。なぜ代数を学ぶのか?→ウェイトリフティングするのは路上で誰かに殴り倒されて胸にバーベルを乗せられたときに備えるためではない、数学の問題を解くのも、論理的な思考力を高めて、良い弁護士や医者や建築家や親になるため。

    6. 物語性
    スピーチコンテストの評価は話術で決まったが、実際にその後に記憶に残っていたのは物語で伝えり、感情に訴えり、10ではなく1伝えたスピーチだった。「知の呪縛」、長年かけて編み出した答えだけを伝えがちだが、それは伝わらない。

  • 序章 アイデアのちから
    本書が生まれた経緯
    記憶に焼きつくアイデアの六原則
    創造性の体系化

    第一章 単純明快である
    核となる部分を伝える
    単純明快である=核となる部分+簡潔さ
    既に持っているイメージを呼び覚ます
    単純明快さから生まれる複雑さ
    単純明快さの威力

    第二章 意外性がある
    関心をつかむ
    関心をつなぎとめる

    第三章 具体的である
    引き算の理解
    具体的であると覚えやすい
    抽象性に陥るのはなぜか:設計図と機械
    具体的であることは協調を促す
    具体的であることは知識を総動員する:白い物
    アイデアに具体性をもたせる

    第四章 信頼性がある
    信頼性を見出す
    細部の威力
    人間的尺度の原則
    検証可能な信頼性

    第五章 感情に訴える
    意味の拡張と関連づけの効果
    意味拡張との戦い
    自己利益に訴える

    第六章 物語性
    受け身ではない聴き手
    発見する技
    挑戦の筋書き
    絆の筋書き
    創造性の筋書き

    終章
    記憶に焼きつく要素
    発見力
    話し手と記憶に焼きつく要素
    アイデアを記憶に焼きつける:コミュニケーションの枠組み
    症状と解決策

    解説 私も実践している優れたフレームワーク  勝間和代

  • フレームワークに沿って書かれているのでそれこそStoryがたくさんちりばめられていて、少し冗長なところもあるが最後にまとめが書いてあって、それが思い出させる程度になっているところが秀逸だなと思った。

  • 訴求力のあるメッセージ策定ノウハウが集約。SUCCESS(Simple, Unexpected, Credentiated, Concrete, Emotional and Story)は実際分かりやすい心構えだ。ざっと読んだところでは、世銀での情報の重要性を訴える話 (Story) / ウェンディーズのCMの話(Credentiated)は具体的で理解が進んだ

  • わかりやすい
    巻末のまとめを読むだけで十分

  • 尊敬する上司の推薦から完読。

    この世の有名なフレーズは、天才的な人が生み出したものというよりも、フレームワークに当てはめると傾向が掴めるというところが驚いたし、ワクワクした。


    とくに、より簡潔に(リードを取捨選択し明確に)を今後の業務の中でも今後も意識していきたい。

  • ありきたり

  • ・記憶に焼きつくアイデアは、単純明快であって、しかも重みや深みがなければならない。

     「良い本だ」という評判を聞いて、ずいぶん前に手に入れてあった『アイデアのちから』だったのですが、長い間、積読になっておりました。先般、同じ著者(チップとダン兄弟)が執筆した『スイッチ』の方も手に入れたので、こっちを先に読まないと…と思い腰?を上げ読み始めたところ、なんと『ティッピング・ポイント』を補完する内容とのこと…分析よりも物語という主張の通り、記憶に粘るエピソードによって論拠が示され、やってみよう!という気にさせてくれる内容です。

     本書は、チップとダン兄弟が、アイデアが記憶に焼き付くつくしくみを追求した結果から生まれたそうです。兄弟は、好きな作家、マルコム・グッドウェルの著書『ティッピング・ポイント』が示した「社会現象が流行となる理由」に加え「記憶に粘る(焼きつく)アイデアと消えて行くアイデアの違い、効果的なアイデアがどのように組み立てられるか」を突き止めようとしました。その原則は、1単純明快である。2意外性がある。3具体的である。4信頼性がある。5感情に訴える。6物語性がある。の六つとのこと、もっと具体的に知りたい方は、手に取って読んでみてくださいね。

  • この手を本を初めて読むならおすすめ。ただし、翻訳書にありがちなストーリーの羅列が延々と続くので、この手の本をそれなりに読んだ人には辛いかも。
    新社会人におすすめ。

  • 読みやすい

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