- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840136518
作品紹介・あらすじ
江戸幕府が倒れて間もなく、パリに渡った侍がいた。激動の普仏戦争〜パリ・コミューンの戦いを、日本刀を手に駆け抜けた男・前田正名。実話を基にした歴史エンターテインメント小説。ダ・ヴィンチ文学賞A.S.ゼロワングランプリ大賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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明治初頭にフランスに渡り、パリ市民達と共に戦った侍。
これだけでワクワクする。
宝塚歌劇団で舞台化するというので読んでみた。幕末~明治好きな自分にとってはとても面白く読める小説。
主人公は勿論だけど、その友人となるもう一人の侍・渡会晴玄が格好良いのなんのって!
こんな日本人もいたんだよなあ。
ただし文章があまり巧くないせいでところどころ読みにくさを感じた。その分盛り上がりには欠けるかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
913.6 ツ 登録番号8616
Un samoura de Paris -
実在の人物を描いたものとしては楽しく読めた。維新後の日本を描いた小説はたくさんあるが、維新後の欧米に渡った日本人の話というのは初めてだったので、当時の欧米人の日本に対する意識などはなるほどなと思った。読みづらい部分もあったので文章の書き方はもう少し練って欲しかった。
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武士道とか、騎士道とか、そんなものが実際に機能した瞬間のお話。
日本が隋に憧れたように、農民が武士に憧れたように、本人以上にその人らしく生きている名も無き市民に感動する。
誇り高き市民が蜂起するのを見るのは心が高鳴る。
弱者が弱者として虐げられる世など間違っている。力を得た者はしばしばそれを忘れる。
翻って今の日本はどうだ?地位の高いものは高貴なるものとして振る舞っているか?
中流のものはコミュニティを愛しているか?
作り上げることは大変で、継続することはもっと大変。
美しく生きたいと思う。 -
さっぱりしすぎてる感が
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江戸幕府が倒れて間もなく、パリに渡った侍がいた。激動の普仏戦争~パリ・コミューンの戦いを、日本刀を手に駆け抜けた男・前田正名。実話を基にした歴史エンターテインメント小説。ダ・ヴィンチ文学賞A.S.ゼロワングランプリ大賞受賞作(「BOOK」データベースより)
坂本竜馬に感化された若き侍が、普仏戦争・パリコミューンに参加していく過程が自然に描かれていて、その点がGOOD。
〈騎士道〉に準じるフランスの友人・仲間と共に、〈武士道〉を貫き通す正名の姿は、実に真っ直ぐで爽やかなものでした。
次作にも期待します! -
表紙のような侍が、パリにいたかもしれない!?と思いながら読むのも楽しい。
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江戸幕府が倒れて間もなく、パリに渡り、普仏戦争~パリ・コミューンの戦いに参戦した前田正名と史実をもとに描かれた作品。
彼のことは知らなかったが、当時の日本に対する欧州の目や、日本から見た欧州の様子などがすんなり入ってきて読みやすく、また面白かった。
個人的には『のぼうの城』より、新鮮味のある時代小説だな。 -
後半に泣きが入った!こんな人があの時代にいたのかしら。龍馬から譲り受けた刀を持った一人の侍がパリで戦にでる。