給食室のいちにち

著者 :
  • 少年写真新聞社
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本棚登録 : 794
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784879817600

作品紹介・あらすじ

病院の給食室に勤務経験がある、児童文学作家+おいしい食べもののコミックエッセイで人気の画家が、給食室の現場をリアルに再現!
給食はどうやってできるの? 栄養士ってどんな仕事?身支度、検収、打合せ、調理、片づけ、食に関する指導、献立づくりまで、小学校の給食室と栄養士の現場をいきいきと描きます。安全でおいしい給食はどのようにして教室まで届けられるのか、楽しく学べる絵本です。

感想・レビュー・書評

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  • こちらのいちにちは、給食室の様子。

    見開き、見返しまでもしっかりと給食のなかで働く人たちの姿、そして給食室のマップも丁寧に描かれていてよくわかる。
    給食室を見学したことがなかったので、大人になって絵本で見られたことも良かった。

    身体の調子をチェックしてから帽子とエプロン、マスクをつけて手洗い。
    材料が運びこまれてからたくさんのチェックをして、分担して調理をはじめて出来上がったら校長先生が最初に食べて確認する。
    それからみんなに。
    あとかたづけの時には、給食の残りをチェックして献立の見直しをする。

    みんなの給食を時間通りに食べやすいようにバランスの良い、栄養価のあるものでと大変な労力だと改めて感じた。
    そう思うと残すことなどできないよなぁと。

    私は、好き嫌いが多くていつも給食が苦痛だった。
    みんなは、食べ終わってお昼休みの時間を楽しんでたようだが、私は最後まで残って泣いていた。
    この絵本を読んでいたら頑張っていただろうか…



  • 読書感想文コンクール課題図書 中学年の部
    https://www.dokusyokansoubun.jp/books.html

    小学校給食室の一日をかいたドキュメンタリー絵本です。
    私も知らなかったことが多く、普段は入れない給食室内のマップもあり、子供たちへの食に対しての取り組みも分かります。絵も可愛らしく、給食室の皆さんも個性的で楽しい!
    ぜひとも子供たちに紹介したけれど、情報が多いので読み聞かせにはちょっと長いかなー。
    給食室の職員さんたち個性的な人たちのようなので、同じ作者と挿絵で児童書のシリーズ書いて欲しいなあと思いました。


    給食室を覗いてみましょう!
    給食室の皆さんは、学校に来たら、体調報告、身支度をしっかりします。

    エプロンと手袋も、役割によって色が違うんですよ。(以下、自治体によって色は違うと思いますが、食の安全のため細かく分けているということで記載。)
    下ごしらえ室では青いエプロンと青い靴を履きますが、肉や卵を扱うときは黄色いエプロンと使い捨ての水色手袋に変えます。
    調理室ではピンクのエプロンと白い靴。火を使うときはピンクのゴム手袋。
    調理が終わったものを扱うときは、オレンジのエプロンに使い捨ての水色手袋。
    洗い物やお掃除には、緑のエプロンと青いゴム手袋、青い靴。

    身支度ができたら、運び込まれた肉や野菜の、賞味期限、混入物はないか、運搬の温度や衛生管理はされているかを確認します。

    調理をする前に、クラスごとのお休み人数を確認し、クラスへの配膳量を調整します。

    「下調理室」の大きなお釜で米を炊きます。米と水を入れると、お釜の重さは10キロを超えます!すごい!
    野菜はしっかり洗って皮を向いて下ごしらえします。

    下ごしらえした野菜とお米は、隣の「調理室」に渡します。

    「調理室」では、主食、汁物、野菜、デザート、それぞれに分かれて、野菜を切ったり、大きなお鍋で料理を作ります。料理ができてくるといい匂いが調理室に漂います(*´∀`*)
    煮る料理は、温度を測って中まで火が通っているかをちゃんと確認します。

    できた!栄養士さんが味見します。味見も大事な仕事です。
    そして「保存用」を取り分けます。万が一食中毒などが起きた時用に、冷蔵庫で二週間保存しておくんです。(…そうだったんだ!)

    最初に校長先生に配膳します。
    日が通っているか、味は?子供達にも食べやすいかを確認してもらいます。

    クラスごとに、食器や食べ物をワゴンにセットします。

    あれ、栄養士さんが教室で「カレーを食べてみて隠し味を当ててみて」クイズをしていますよ。
    食べ物の調味料や栄養を伝えて、食に興味を持ってもらうことも、栄養士さんの大切な仕事なんです。明日は学校新聞の取材ですって。

    ようやく給食室のみなさんの休憩・お昼時間。みんなで今日の給食を食べます。「おいしい〜」(^o^)「自慢のカレーよ!」( ´∀`)

    後片付けでは、残り具合を確認します。
    食べ残しが多いときは、献立の工夫を考えます。

    お皿を洗います。
    まずは一枚一枚手洗いして(大量!うひゃ〜!)から、食洗機にかけます。

    調理台、床は丁寧に掃除します。
    調味料の残り具合のチェックもします。

    おいしい給食、いつもありがとう!

    • kuma0504さん
      淳水堂さん、おはようございます。
      ホントだ、知らなかったことたくさん。
      こういう学校ごとの給食室が、いまどんどん民間の大量一括給食センターに...
      淳水堂さん、おはようございます。
      ホントだ、知らなかったことたくさん。
      こういう学校ごとの給食室が、いまどんどん民間の大量一括給食センターに切り替わっています。倉敷市も強行されてしまいました。
      食育の観点からも、とても残念です。
      2023/05/25
    • 淳水堂さん
      kuma0504さん

      私も自分の子供の頃は給食センターだったと記憶しています。
      今、私が住んでいる自治体は給食室があります。私は今は...
      kuma0504さん

      私も自分の子供の頃は給食センターだったと記憶しています。
      今、私が住んでいる自治体は給食室があります。私は今は小学校の図書室勤務なのですが、11時頃から窓から良い匂いが(*´ω`*)

      他の学校の図書室の司書さんは、給食室とコラボして、「本に出てくる食べ物」を作ってもらい、その本の展示をするんだそうです。
      『ぐりとぐらのカステラ』とか、『ワンピースでサンジが作る料理』って感じで。
      このような学校ごとの献立は、学校に勤務する給食職員さんならではですよね。
      2023/05/25
    • kuma0504さん
      淳水堂さん、こんばんは。
      その取り組み、ものすごく良いですね。
      私の時にそんなことをやってくれたら、もっと本を読んだのに!

      私の時は給食室...
      淳水堂さん、こんばんは。
      その取り組み、ものすごく良いですね。
      私の時にそんなことをやってくれたら、もっと本を読んだのに!

      私の時は給食室でした!
      なんなら、伝説の脱脂粉乳牛乳も低学年のときは飲みましたし、肝油ドロップも配られていました。食育教育はなかったけど、赤緑黄だったかな、栄養をバランスよく摂ろうという看板はずっと見ていました。私は何一つ好き嫌いないというのは良いのですが、親の「残したら、お百姓さんに申し訳ない」という教育の徹底のお陰で、「残す」ということに異常に嫌悪感を抱く子供になってしまい、残りのおかずを常に平らげようとしたいたと思います。コレは大人になっても続き、バイキングではどうも残りが気になって仕方ないという性格になりました。今はカロリー節制に気をつけないといけない生活を送っています。小学校のころ、栄養バランスのみではなくて、自分の身体に合った量の食べ方を知っていたら、今の苦労はなかったのに、とふと思いました。
      2023/05/25
  • 簡単な漫画仕立てにもなっていて、面白い。
    読み聞かせに使えるかなと思って借りてみたけど、これはお家読み向けだな。

  • お昼が近づくと、教室まで流れてくる美味しそうな匂い…小学校の頃、ワクワクしましたね。決して入れなかった給食室に潜入し、一日の始まりから終わりまでを見ることができる絵本です。厳重に衛生チェックが行われているのですね…。

  • お昼になるとどこからか漂ってくる美味しそうな匂い…給食は、私にとってわくわくするイベントの一つでした。
    そんな給食、どんな人たちが、どんな風に作っているのか、意外と知らない人が多いのでは。覗いてみたくても、入り口の限られた部分しか見えないし、そもそも給食室が学校になかったり。
    そんな長年の疑問を、漫画で分かりやすく解説してくれる本書。とても興味深く読ませていただきました!また給食が食べたくなってきます。。

  • みどり小学校の栄養士・山川さんのいちにちをマンガ風の絵本で紹介

    体の調子を確認し、安全に配慮された仕事着に着替え、みんなでチェックし、徹底的に消毒

    材料の受け入れも数や品目だけでなく、衛生管理も確認しながら

    材料はきっちりはかって、調理をはじめる


    ○調理のプロっぷりだけでなく、安全に子どもたちに給食を届けるために丁寧に作業されていることがわかる
    ○給食室スタッフを1人1人見開きで紹介していて、“人”が“人”に届けているんだなあと手のひらのぬくもりを感じた

  • 給食室の前にぜひ一冊置いて欲しい。普通の家の料理との違い、どうやって作られ、何に気をつけているか、とてもわかりやすい絵本。

  • 栄養士、調理員のみなさん、毎日ありがとうございます。

    私の知り合いに現役調理員がいるのですが、会う時はいつも手にテーピングやサーポーターが‥腱鞘炎になるのだそう。

    栄養、清潔、アレルギーなどなど気をつけなければならない事が一杯。
    みんな、美味しく頂こうね!

    あと、
    イシヤマアズサさんの絵、大好き♪

  • 給食室の1日にでてくる、山川さんの1日が書いてあった。この本を読んでから、給食を残さず食べて、ごちそうさまでした!と、笑顔で伝えたい。

  • 2023年読書感想文課題図書·中学年
    給食室でカレーが作られて配膳までを、給食を作る側からの目線で絵本にしてある。衛生面で気を付けるポイントなども描かれていて、子どもは知らずにいることをこの本で気づくことができると思う。
    生肉を触るひとはほかの調理はしないとか、普段の食事も生ものは凄く気をつかって食べるとか(人によっては生卵もレア肉も食べないし、刺身も食べる日を気を付けている→検便などで、良くない菌など出ないように)その辺も隅っこに書き込んであっても良かったかもしれないです。給食作る以外のお仕事も少し触れてあったけどそれも、もっともっと事務系の仕事忙しそうですけどね。
    それでも、中学年の課題図書になるのが納得の出来映えでした。ごちそうさま!

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著者プロフィール

児童文学作家。福岡県在住。
創作からノンフィクションまで幅広く手がける。本書は国立病院の給食室に勤務する経験をいかした初めての作品。
著書に、主な作品に『ぼくのわがまま電池』『うちの屋台にきてみんしゃい』(共に岩崎書店)、『きっと泳げるよ、カバのモモちゃん』(汐文社)、『どんぐり銀行は森の中』『弓を引く少年』(共に国土社)、『東京駅をつくった男』(くもん出版)など多数ある。
本書は国立病院の給食室に勤務する経験をいかした初めての作品。

「2022年 『給食室のいちにち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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