- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903908281
感想・レビュー・書評
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トウキョウから見た地方。
全然現実味がないが、面白く読んだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何人かの田舎で生活している人を紹介。インタビュー形式も多い。
皆、自分をしっかりもっていて熱い人が多く、参考になった。
仕事は作るもの…かぁ。田舎は就職先が無いとグチってしまいがちですが、考え方を変えなくてはいけませんね(^^;; -
目的のないただの旅行記
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帰りの電車のなかで、西村佳哲『いま、地方で生きるということ』ミシマ社、読了。『自分の仕事をつくる』(ちくま文庫)で、働くことや生きることを考察してきた著者が東日本大震災後の東北や九州を巡り、地方で生(働)きることを考えた本。酷評が多いけれど、僕自身は面白く読んだ。初のミシマ本。
内容はインタビューが中心。そしてこの本にその答えはない。(言い方は悪いけれども)「田舎の実像はそんなんじゃねえよ」と迷羅馬風イチャンを付けようとすればきりがない。しかし、筆者の聞き書きは、日本の田舎の挑戦の〝今〟をレポートしている。
自然学校の広瀬さんの言葉が印象的。「多くの人が『田舎には仕事がない』と言うけれどそんなことはないんだ、と話していた。それは勤め先がない、つまりいわゆる会社のような求人口がないだけの話で、人手が足りなくてできずにいる仕事は山ほどあるんだと」。
僕も18まで田舎で生活していたから理解できるけれども、まさに田舎には〝勤め先〟としての〝仕事〟は少ないし、勤め先の「肩書き」がないと都会以上にとやかくいわれる社会(日本的精神風土含めて)。しかしながら、人手が足りないのも実情。そこにどう挑戦するか。
権力や手抜きの就業行政に〝ていよく〟利用されることや、すり替えられた自己責任を金科玉条の如く奉ることは毛頭不要だけれども、日本の田舎での挑戦ははじまっていると思う。だからこそ、東京への一極集中へシフトがもう一度きられたことは、ものすごく逆風になってしまう。そこがねえ……、。
ムック本的な「いまこそ、地方で農業☆」には、記事自体が、都市で生成された勝ち組-負け組の枠組みに準拠しているから、正直、反吐が出る。しかし、東京に20年近くすんで理解できるものでもあるけど「生きてゆくためにお金が要る度合い」は、都市に近づくほど強く、遠ざかるほど弱いのは事実。
田舎の「しがらみ」自体は爆発しろなんだけど、脱サラしたらどうにかるなるべみたいな甘っちょろい幻想でもなく、「働く」ということが「生きる」ということとどう連動しているのかをもう一度、省察しながら、自身が働いていることや、その土地で生きていることを検討するきっかけにはなった感。 -
「都市」と「地方」という、従来の二項対立とは異なる視座を提供してくれる本。
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東日本大震災後の日本を巡り、
震災後の日本で生きる事について述べています。印象的な文章が多数あります。 -
366.29||Ni
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地元で生きてゆこうと決めて、東京から帰ってきたその春に出会った本。故郷て生きていくうえで、なんとなくだけどヒントをもらえた気がする。
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ある意味で非常に正直なタイトル。「地方で生きるとはどういうことか」について、著者が東北と九州で出会った人にインタビューをし、その内容をまとめた「だけ」の、シンプルな作りです。
著者自身が断わりを入れているとおり、この本を通じて著者なりの「地方で生きる」ことへの見解を提示しようとか、何かしらの動きを起こすような議論を展開しようとか、そういう試みがなされているわけではありません。あくまで、インタビューを受けたそれぞれの人が考える「地方で生きること」をありのままに示し、その上で、さあこれを読んだあなたにとって「地方で生きる」こととはどういうことですか?という問いかけをするに留まっています。
その点で、何かしらのクリアな「解」を求める人には不向きかも知れません。一方で、自分なりに「解」を考えるためのヒントが欲しいという方には適しているかも。
読み手の本への態度と求めるレベル・内容によって、評価が大きく分かれるのではないでしょうか。