ぼぎわんが、来る 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 序盤からしっかり怖いし、ぼぎわんが強すぎる
    真琴の姉が出たからあっさり解決って感じじゃないのもいい
    ラストの不穏さもありがちだけどホラーっぽくていい

  • 映画「来る」を数年前に鑑賞し、あまり邦画ホラーが刺さらない私でもとても楽しめた記憶があったため読了。
    イクメンでイケイケな男性目線から話は始まり、男性が死亡した後はその妻が語り部となり、最後はフリーライターの男にバトンタッチされる。
    語り部が変わっていくことで様々な事柄が異なる視点からわかり、とても良かった。
    イクメン夫は妻からしたらモラハラ夫でしかなかったが、夫は夫なりに家族を愛していたというのがなかなか新しい切り口だったような気がする。
    比嘉姉妹シリーズとあるとおり、霊能力を持った姉妹が出てくるのだが姉の方が絵に書いたような強力霊媒師で、とても好きなタイプのキャラクタだった。
    シリーズを続けて読むつもりはなかったが、紙の本でシリーズを揃えたくなった。

  • ホラー嫌いと言いながら手に取ってしまった。ホラーだけど面白かった。どうも私は、わけのわからないままに怖いだけのホラーが嫌いらしい。3つの章で、それぞれ視点が違っている。特に第1章から第2章への転換が見事。ちょっとした違和感がきれいに解消して、共感できる展開。比嘉姉妹の話はシリーズになっているようなので、続きも読んでみたい。

  • 評判が良いシリーズの第一作をAmazonにお勧めされたので買ってみた。最初の三分の一はぼぎわんが意味不明過ぎてめっちゃ怖かったが、その後の謎解きというかvsぼぎわんはまあまあくらいだったかな。最後に出てきた最強霊能力者?の比嘉姉(琴子)とぼぎわんのバトルは、バトルマンガ!?みたいなテンションで思ってたのとは大分違いちょっと笑っちゃったけど、エンタメとしてはサクッと楽しく読めました。シリーズは、、、読むかな、読まないかなー。

  • 途中まで読んでたら1人でお風呂入るのが怖くなって銭湯に行く程。とにかくこわかった。
    得体の知れない何かとの距離感が文字でこんな伝わるなんてすごい。めっちゃ読みやすい。こわいけど他の作品も読みたくなった。

  • 参考資料に一本木蛮の名前が上がったことが一番の驚きだった。

  • とっっっっても有名な作品なので期待して読む。

    ところが終わっての自分の感想は正直、「スティーヴンキングの自分にとってのイケてない方のエンディングじゃん…」

    他の本のネタバレになるのでぼかすけど、スティーヴンキングのエンディングってたまに、序盤は人の心理や過去のトラウマなんかをメインにした心理的葛藤やらが綾なす人間模様…と思わせていきなり後半からスペクタクル怪獣・異界のモノ大戦争!みたいになること、ありませんか?

    今回ちょっと、それを思った。

    田舎の慣習、他人を寄せ付けない線引き、土着信仰、子供の頃のトラウマ、抑圧され続けた妻(母)の鬱屈…と並んだ割には結構怪異がずいぶん物理に攻めてくる感。会社のエントランスで大量出血するほどかみついたり、夕方とはいえ吉祥寺の喫茶店で人払いもしないとこでいきなり腕をぶっちぎるとか。おお。なんかこう、呼ばれないと来れないってのはこの辺りあいまいなんだろか。
    (会社のエントランスに呼び入れたのは高梨だけど逢坂は呼び入れしたんだっけ?喫茶店だからドア開け放題ってこと?)

    そしてラストも、ここまで秀樹に執着してたはずがお札があるとて香奈もいない、関係者でもない真琴の家に呼ばれて来るとは…?今までは代々狙われていた秀樹が軸となっていたので違和感はなかったけど、最後はなんだか地球を攻める怪獣vsウルトラマン!みたいに目的が誰でもいいみたいに見えてしまった。

    土着信仰とか虐げられ続けた女たちの歴代の恨みとかが希釈されてしまって、物理的にはすごいんだけど、前半にあったじっとりとしたいやな重たい念とか圧がなくなってしまったなーの感じ。後半はホラーというよりはアクション映画みたいだな、って。

    最後まで仄暗くじっとりとした和風ホラーを無意識に求めてしまっていたのか、一言で言うと「怖くなくなっちゃったな」という印象で終わってしまった感。まあそれも、前半のむやみやたらとじっとりコワイ感からのギャップのせいともいうのだが。

  • ホラーだとは思うのですが、
    全然怖くなかった。
    「なぜそうなったのか?」というミステリとして楽しめた。

    スピリチュアルの知識のある人には全部当てられなくても「やっぱり」「なるほど」となるストーリー。

    読みやすい文章ながら、奥行きのあるじっくり読みたい作品。

    Kindle Unlimited

  • 【短評】
    第22回日本ホラー小説大賞<大賞>受賞作。
    つい一気読みしてしまった。素晴らしい。何と言ってもタイトルが秀逸。『ぼきわんが、来る』とは何という異様な響きか!!語感だけで満点を進呈したくなる程。
    派手なタイトルとは裏腹に、物語構成はかなり緻密。視点変換がかなり効いており、各章で物語の色がガラリと変わり、同じ出来事が全く異なる色で彩られるため、読者を飽きさせない。ミステリィ的な構造もきちんとしており「”ぼぎわん”とは何か」「何が目的なのか」という魅力的な謎が物語をしっかりと牽引してくれる。文体も癖がなく、のめり込む系の本である。ちなみに”ぼぎわん”の由来はきちんと語られる。是非読んでほしい。

    【気に入った点】
    ●冒頭。祖父と少年が”ぼぎわん”に出遭うお話はマジで怖い。ただ「名を呼ばれる」ことがこれ程恐ろしいとは…
    ●先にも触れたが、視点変換の妙。物語の意味合いがガラリと変わり「あれ…もしかして…」と新たな解釈が思い浮かぶ。これが効いている。”ぼぎわん”の謎に肉薄している実感を得られ、実に読ませる
    ●”ぼぎわん”無双。色んなホラー小説を読み込んできたが、歴代最強クラスの強さ。コイツはヤバい。終盤は殆どバトルでちょっと笑った程。怖さはやや薄れたが、ある種の小気味よさがあった

    【気になった点】
    ●怖さ。いや、要所要所ではキチンと怖いのだが、どちらかというと”化け物との対決”という風合いが強いようにも思う。純粋な恐怖感を期待する読者には少し物足りないかもしれない。ただ、本作はミステリィの文脈で読み解くホラーという面白さがメインだと思うので、瑕疵には当たらないというのが最終評価。

    比嘉姉妹シリーズ第1作とのこと。個人的にはキャラ小説としても悪くない印象。
    まず間違いなく次も読む。だって『”ずうのめ”人形』だぜ(笑)

  • 読み始めると止まらない!そしてちゃんと怖い。普通に怖い。面白すぎたので続きも読もう

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著者プロフィール

1979年、大阪府生まれ。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂を敬愛する。2015年に「ぼぎわんが、来る」(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回ホラー小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。2019年、「学校は死の匂い」(角川ホラー文庫『などらきの首』所収)で、第72回日本推理作家協会賞【短編部門】受賞。他の著作に『ずうのめ人形』『などらきの首』『ひとんち』『予言の島』などがある。巧妙な語り口と物語構成が高く評価されており、新たなホラーブームを巻き起こす旗手として期待されている。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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