殺意の対談 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.63
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本棚登録 : 498
感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041055960

感想・レビュー・書評

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  • 初めてこの著者の本を読んだけど、対談式になっていてさくさく読めるし、湊かなえさん風な感じ?イヤミス!
    オムニバスになってて、それぞれが少しずつリンクしてる所も良かったし、前のお話のその後が次のお話でさらっとわかるところも良かった。
    それに、芸能人や作家、サッカー選手などなど華やかな舞台の人たちがみんな平気で殺人してたりするシュールなところもおもしろいけど、やっぱり悪は全滅するのね~潔くて好き。

  • 短編集かと思いきや、ストーリーが地味にリンクしていて…

    人の心の裏まで見えてきてしまう感じ、癖になりそう。
    いや、実際怖いけど(笑)

    面白すぎて気づいたらどんどんページが進む作品。
    いやー、面白かった(笑)

  • 最後まで楽しめた。2点3転のどんでん返しは素晴らしい。

  • 会話と回想のみで構成されているという事で、どうなのかなと思ったが、読み易く纏っていた。ネジの外れた犯罪者同士の化かし合いが、シリアスでありながらもコミカルな掛け合いのようで楽しめた。

  • 雑誌の対談記事をベースに書かれた作品

    人は本音と建前を使い分けて生きていく。その建前を対談で口にして心の中では黒い本音を呟いている。
    人間関係結構ドロドロで、それでも読んでて楽しい一冊。

    対談風に名前:会話~~~(本音をぶちまける)という感じで進み途中に少し回想が入る感じ

    基本的には章ごとに完結だが、他の章で別の時に出てきたキャラの事にも触れられてるのでしっかりと相関図を把握して読むといいかもしれない。

  • 人気作家の山中怜子と人気女優の井出夏希。新作映画の原作作家と主演女優の2人は雑誌の対談を行う。表面上は和やかな雰囲気で進む対談。しかし、その腹の中ではどす黒い本音が隠されていた。同様に、同じJ1サッカーチームの日本代表の枠を争う先輩と後輩、男女混成の人気の若手バンド、ホームドラマの主演の俳優らの対談で「裏の顔」が暴露されていく中、恐るべき犯罪の全貌が明らかに…



    最初は小説家と若手女優の対談、サッカーチームの先輩と後輩と関係ない対談が行われ「さっきのはどうなったのだろう…」ともやもやしながら読んでいくと次の対談で後日談みたいのが出て「はーそうなったのか」と思っていた。
    しかし、どんどん読んでいくと全ての話は繋がっていて、あの人とあの人も繋がりがあったのね!と楽しくなってきた。


    だけど、最狂な女、りなたんが出てきたあたりで一気に話の風向きが変わり、そして私は真梨幸子の小説を読んでいるのだろうか…と思わずにはいられなかった。だが、そんなりなたんもあっという間に退場。それがあのりなたんらしくない退場で「えー!嘘でしょ、りなたん!!!」ってなった。りなたん、本当にあっけなかった。


    内容は面白くてすぐに読めちゃうんだけど、どこかご都合主義なところがあるんだよなぁ。まぁ、そこがいいのかもしれないけど。うーん。


    2020.1.4 読了

  • 65

    前作に引き続き登場人物がよく出てくるわ~
    インタビュー形式の小説で面白かったけど、
    インタビューにする必要はあったのか?とちょっと思った。まあインタビュアーが絡むから仕方ないけど。
    トリッキーだけど、わたしはもうちょいリアリティあるほうがすきだなぁ。

    印象には残る話!

    20190903

  • 対談の和やかな雰囲気とは対照的に、対談中の心の声は各々の憎悪が渦巻いている。殺人が殺人を呼ぶ。

  • 7編収録の連作短編集。冒頭に作者からの注意書きがあるように、「雑誌の対談記事+対談中の登場人物たちの心の声」という形式で書かれている変則ミステリ。要は、記事「大ファンです!(心の声:そんなにファンでもないけどね)」みたいな感じ。ユーモアミステリの空気のために初っ端からとんでもない裏側を持っている二人の対談から始まり、対談で仄めかされた結果が別の対談で話題になったり、登場人物が絡んできたりと、クライマックスの大活劇(?)へと突き進んで行く。そのセリフの裏側でそこまで心の声が言えるか、というツッコミは野暮だし、ご都合主義もここまで盛ってくれたら言うことなし。次から次へと意外な展開を叩き込む終盤は続きが気になってしょうがない。回りくどいミステリだと思わずに、ぜひ最後まで読むことをお薦め。短編としては、2編目のサッカー選手の対談がネタ的にも対談の中で心の声が行き交う設定としてもオチとしても秀逸。

  • デビュー作の『神様の裏の顔』に続き,これまたトリッキーなミステリー小説。ほぼ全編にわたって,雑誌の対談記事(ゴシック)と,その最中の語り手の心の声(明朝)が混在するというスタイル。口ではきれいなことを言いながらも,過去の犯罪的行為を独白したり,そこに伏線がちりばめられていたり。記事6篇はそれぞれ独立しているようでありながら,読み進めるうちに大きなつながりが見えてくる。登場人物一覧を自分で書きながら読まないとわけがわからなくなること請け合い。

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著者プロフィール

藤崎 翔(ふじさき・しょう)
1985年、茨城県生まれ。茨城県立竜ヶ崎第一高等学校卒業。高校卒業後、お笑いコンビ「セーフティ番頭」を結成。ネタ作りを担当。2010年にコンビを解消し、小説を執筆。、2014年、初めて書いた長編ミステリー「神様のもう一つの顔」(のちに「神様の裏の顔」に改題)で第34回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、小説家デビューする。著書に『私情対談』(のちに『殺意の対談』に改題)『こんにちは刑事ちゃん』『おしい刑事』『恋するおしい刑事』『お隣さんが殺し屋さん』がある。


「2018年 『時間を止めてみたんだが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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