タテ社会の人間関係 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061155053

感想・レビュー・書評

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  • 1967年2月に初版が発行されているが、小生が大学1年の時だ.日本社会の形態を見事に描写している好著だと感じた.大学卒業後、会社生活を40年間過ごしたが、本書にある「タテ」社会は本当に実感するものだった.「ヨコ」「コントラクト」に関する記述もあったが、そのような形態をゴリ押しすると、必ず反発があったと記憶している.長い歴史が作り上げてきた組織構成なので、一朝一夕に変化させることはできないが、別の形態もあるのだという発想はぜひ持ち続けたいものだ.

  • この本が世に出たのが1967年ということにびっくり。その後、携帯電話、インターネットの普及、グローバル化が進み世界はきゅっと小さくなったが、違和感なく読み終えた。つまりこんなに時代が変わっても国民性はそんなに変わらないんだと思った。国民性には良いところと悪いところがあり、また個人に置き換えるとその国民性に合う部分もあれば合わない部分もあると思う。その中で自分を信じてやっていくしかない。リーダー論に関してはグローバル化が進んだ現代では日本人は確かに少し弱いところがあると思う。Skillで補える部分もあるので、自分は微妙だが・・、若い人にはチャレンジしてほしいなと思った。

  • 1967年の本だそうだが、今でも全く古びてないと思う。社会構造はそう変わらない訳だが、単一社会ではなくなりつつあるので、実は変化が起こりつつあるのかもしれない。

  • 小熊英二著「日本社会のしくみ」よりたどり着く。

    論文発表より50年以上も経っている為、当時と今では日本のタテ社会も様変わりしている部分がある。一方で根強く定着している部分も多い。ここは変わった、ここは変わらないと考えながら読み進めると面白い。

    タテ社会や単一社会だけではなく、多様性のある社会を考えたい人にオススメ。

    紀伊国屋書店堺北花田店にて購入。

  • NDC: 361.4

  • ワールドビジネスサテライトで紹介!
    「場」を強調し「ウチ」「ソト」を強く意識する日本的社会構造の条件とは。

  • 50年前に書かれた本とは思えないほど現代社会にも通じる良書。身分や職業などの「資格」を重視する社会と家や会社など「場」を重視する社会。日本は後者でそれ故よりエモーショナルな繋がりが深くなり、ウチとよそ者の境界が濃くなる。日本が多文化コミュニケーションや共生が苦手な理由もここにあるのだと思いながら読んだ。

  • 50年前の本とは思えない、今にも通じる日本人の特性をあぶり出して解説(勿論、海外で出会った日本人同士仲良くなったりしない、とか、細かな点で疑問に思う部分もあったのだけど)。

    資格よりも場を重視する、というのは、職業聞かれて会社名答える、ような部分からも納得。そして、「場」の中での細かな上下関係を意識する、というのもまさにその通り。そんなところが、他人と比べて焦ったり、劣等感を抱いたりするところにもつながるのかなと思う。私はそうなんだけれども、日本人に共通のことなのか?

    「この人のためなら頑張ろう」と思ってもらえるようになりたい、というのは私の中での理想だったのだけれども、その考え自体が日本人的なんだな、ということがわかった。そして自分自身の能力よりも自分のチームの能力をうまく発揮させるか、ということが重要なのも日本人的な組織であればこそ。この本が書かれてから50年も経った今、今もそのやり方でいいのか?自分自身の働き方を考えるためにも、ここはもうちょっと考える必要があるんだろうな、と思った。

  • 中根千枝 「 タテ社会の人間関係 」

    会社などの社会集団から日本社会の特徴を抽出した本。

    否定的な論調だが、会社に関しては、契約や論理より 感情や一体感を優先させる日本的集団の方が、明確な指揮命令や統率のとれた組織行動に 経営合理性があるように思う。


    日本的集団の問題点
    「序列で物事が決まり、個性が奪われ、法律が無視され、ウチとヨソモノの意識が強まり、ヨソモノ排除へ向かう」

    日本的集団の特徴
    *2つの集団の合併は、一方による乗っ取りでしかなく、序列により系列化しているだけ
    *提携は 表現であって、実態の構造を反映していない
    *リーダーは一人であり、リーダーの交代は困難
    *集団は 乗っ取りか 分裂 により破局する

  • 梅棹忠夫関連でAmazonか何かにおすすめされたので読んでみた。

    戦後の復興期はこういう「外国礼賛・日本はダメ」という論調が流行ったのだろうけど、今となってはもう古い。

    具体的な事例を挙げてくれるのはいいが、なぜそうなのか、文化的・歴史的背景にもう一歩踏み込んでほしかった。
    そしたら今でも読めたと思う。

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