意識のリボン

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087711288

感想・レビュー・書評

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  • 初めて綿矢りさの作品を読んだが良かった。他の著書も読みたいと思った。

  • 時間は有限だ。体力も気力も野望も十分にあってこそ挑戦できる、意識のない時間はもっと贅沢だ。寝るのも大切。

  • 初出 2014〜17年の「新潮」、「文學界」、「すばる」、「小説トリッパー」

    8作の短編集だが、その半ばは「こたつのUFO」の冒頭の文章がなければエッセイあるいは私小説かと思う作品。

    「怒りの漂白剤」は私自身が怒りをエネルギーにして生きていた時期があったので、怒りの心理を掘り下げている描写に「そうそう」と思わず苦笑いしてしまう。

    作者独特の、外へより自分の内側へ深く鋭く向けられる視線から生まれる物語は、共感する人が多いのだろうが、心を揺さぶられたい私には今ひとつ物足りない。

  • 最後の2つがとくに心に残った。
    かきたてられる恐怖の意識が引き起こす事件。集団心理の持つ恐ろしさを感じた。震災の時も似たようなことがあったなと思い出した。

  • 8つの短編集。今回は、膿というか心の底を吐き出しているって感じかな。年齢的に感じるものがあるのかしら。作品の中で、「意識のリボン」が、綺麗にできてる。面白く感じたのは「こたつUFO」。女は一生、自分にとっての本当の幸福なんて分からずに生きていく、なんて! 難しいなあこれは。 

  • いろんな鬱憤を撒き散らしたあとの表題作「意識のリボン」とてもよい。臨死体験を経て人生観が一変する、という単純な話......なのだけど、あっちの世界の眺めや意識の流れがつぶさに語られていて、VRのような臨場感で心が洗われる、ようだ。昏睡中には自分の名前が思い出せないから「呼んで」だとか、一線を踏み越えた感のある描写にはなんだかドキドキした。
    全編読めばデトックス効果が期待できる?(岩盤浴もいいけど。)

  • 新刊が出ると必ず買う作家の一人、綿矢りさ。女の抱える黒さを明け透けなく書いてくれるところが好きだ。あと、綿矢作品は総じて装丁が美しい。今回の装丁は私が大好きな鈴木久美さん。
    20代半ばまでは女性作家よりも男性作家を好んで読んでいたのだけど、30前後になってからは女性作家の作品を多く読むようになってきた。特に、自分より少し年上の女性作家の作品を好むようになってきた気がする。
    知らない人の話に耳をそばだてては、妄想をめぐらしたり、噂話に振り回されたり、こたつの中で自堕落な生活を送ったり、怒りと言う感情についての短編だったり……リアルな女の、すぐとなりにありそうな世界観がたまらなく好きだ。
    夢見る年頃を過ぎた女には、現実感があって、少し屈折した話がきっと合うのだろう、と感じる。
    ページ数は多くないが、読後感は大変満足。

  • 図書館本
    短編集
    表題作が、面白かった

  • 15冊目
    私の大好きな世界観
    ちょっと不気味で気持ち悪い
    けどそこがすき

  • 「履歴の無い女」の子供が重い病気にかかっている時に「自分は健康で幸せ」と感じてしまう話にざわざわした。

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著者プロフィール

小説家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

綿矢りさの作品

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