意識のリボン

著者 :
  • 集英社
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感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087711288

感想・レビュー・書評

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  • 読み進めていると、あれこれはエッセイだったかしら?と思わせるようなお話あり。

    「岩盤浴にて」
    これから冷水器?を見るたびにこの作品内の比喩を思い出してしまいそう。今まで一度だってそんな風に感じたことがなかったのに。紙コップで検査をしたことがないからだろうけど。

    「怒りの漂白剤」
    好きなものを好きすぎるのかな?
    とりあえず、まだ怒りを捨てたいとは思っていないから
    思ったらもう一度読んでみたいな。

    「意識のリボン」
    なんかそんなに好きではないかも。
    時々結局そういう想いにみんな行き着いてしまうものなのかなと思うとなんとも言えない心地になる。
    それ(そういう想いに行き着くこと)は良いことなんだろうけれど。

  • 綿矢りさ初読み。
    迷いながら、揺れながら、不器用に生きる女性たちへ贈る8編の物語・・・とあるけれど、途中まで「ん?これは小説?エッセイ?」というような内容。
    30歳くらいの女の子の頭の中をあ~だこ~だとつらつら書き連ねたような小編は、エッセイ嫌いで年齢層もかなり違う私にとっては、面倒くさかったり、退屈だったり。
    それでも最後までがんばって読んだら、8編目の標題作にやられたので、綿矢作品、少なくともあと1作、今度は長編を読んでみようかなという気にはなったかな~。

  • 2018 9/14

  • 可愛らしい装丁とは裏腹に、女性特有の感情にまみれた綿矢さんらしい内容。わたしがあまり腹を立てない性格だから、イライラしがちな女性の話はこんな人もいるんだなくらいにしか思わなかったし、死の瀬戸際に立ったことはないから、生死を彷徨った話は不思議な話だなとしか思わなかったけど、根も葉もない噂話を信じたり、他人の話を盗み聞きしてその人の人生を想像したりはあるある。「もしあのときの私の意識にリボンを結んだら、その水色のリボンはくるくると弧を描きながら、どこまでも空高く舞い上がっただろう」という表現が良いと思った。

  • ななめ読み。あまり好きな作風ではなかった。

  • 久しぶりの小説。

    育ちの良さと感性の鋭さ、
    若くから売れっ子作家をされているのに
    劣化していないのがスゴい。

  • エッセイなのか、小説なのか不思議な作品だった。
    ところどころのフレーズにはっとした。

  • 綿矢りささんの今のところ最新の短編集。
    最初の岩盤浴の話と最後の生死をさまよう女性の話がとても面白かった。もちろん他の話も、感情の切り抜き方というか、登場人物の心の動きのこの部分を描写するのか~とため息が出るような綿矢さんのテクニックを感じることが出来た。
    登場人物の言動を作者自身のものだと思わないで、といったことが書かれていた。それなのに綿矢さんの感情の描写はあまりにも現実的で読みながら、これはエッセイなのかな、と感じる短編もあった。
    この本もまたあとで読み返す一冊になると思う。綿矢さんと同じ時代に生きていてよかった。綿矢さんの新刊を待てる。

  • 死後の世界かひかりに祝福されているなら、怖くはないな。

  • ★3.0
    全8編が収録された短編集。いつもの如く、主人公の視点からのひとり語りではあるけれど、物語なのかエッセイなのか、その境界線が酷く曖昧。そして、そんな境界線に保険を掛けるような文章があるため、著者の術中にまんまと嵌められたような錯覚に陥る。が、軽く自意識過剰で拗らせていて、どちらかと言うと厄介な主人公たちでも、何故か不思議と憎めない。個人的には、「履歴の無い」シリーズ、都市伝説を彷彿させる「声の無い誰か」がお気に入り。あと、「怒りの漂白剤」もあれば良いのにな、と思ったりする。カバーの装丁も可愛い!

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著者プロフィール

小説家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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