- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101117188
感想・レビュー・書評
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何かすごい読了感。
まるで映画を観終わったような疲労感。
たぶん実話ベースなんだろうけど、
その場所で生きていくためなんだろうけど、
怖いですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の風習のおもしろさと奇妙さを垣間見る作品。原因不明の病に村人が右往左往する様は、コロナウイルスの流行初期を思い出された。
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まずいまずいまずい、と、途中のあのシーンで呟いていた。
だめだめだめ、と思いながら読み進めていたら案の定。
辛いなぁ。救いと絶望がしっかりと絡まりあったラストだった。 -
4.3
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50281011
僻地の貧しい漁村に古くから伝わる、サバイバルのための過酷な風習“お船様”が招いた海辺の悲劇を描いて、著者の新境地を示す異色の長編小説。
(生命融合科学分野 大塚正人先生推薦) -
江戸時代の僻地の漁村というこれまで知ることのなかった舞台で、生きることを目的として生きるような生活が描かれる。生きるために働くことが最優先事項で、家族への愛(それもかなり控えめな)の描写はひとつまみ分くらいだったので逆に印象的だった。
村の習俗は非常に興味深かった。リアリティがあり、こうしたしきたりは実際にあったのだろうと思わせられる。
「お船様」の乗組員を殺すことに村人たちが殆ど罪悪感を抱かないのは、村があまりに隔絶されていて「お船様」を異世界のものとでも認識しているからか。祭りとしての色を濃くすることで罪悪感を薄めているからか。村でなによりも重んじられるしきたりで可とされているからか。
この小説のような(生きていても決して幸せとは言えないのではないかと思わせる)環境下でも、人間は生きるために必死に働き、共同体の存続を目指すものなのか…と思った -
厳しく辛いだけの暮らしにしか思えないこの村の生活。
それでも伊作は隣村の暮らしが自分の村とは異質と感じ、自分の村に戻った時にほっとする。ここは考えさせられる。
死んでしまった伊作の妹のてる、かね。幸せを感じたことはあったのだろうか。山追いを受け入れた村おさと村の人々はその後どうなったのか。(この時の村おさのリーダーシップは強かった)
「お船様」は史実に基づくのだろうか?
いろいろ考えさせられるけれど、仕事の都合で何度も間が空き一続きで読めなかったのが残念。 -
20220827027
お船様と赤い服、しきたりと行く末、人間の生について考えさせられる -
厳しい話だった
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本屋大賞、2022年発掘部門「超発掘本!」に選ばれたので、読んだ。
怖面白い!
漁村の村は、17戸。小さな村。
貧しくて厳しい生活をしている村。
貧困。
それが当たり前で、食べるために働く。
村の決まりは絶対的なもので、背くわけにはいかないというところが怖い。
主人公の伊作は9歳。小学3年生から働き始める。って考えると想像しやすい。
やっと父が帰ってくる3年後は小学5年生の歳。
まだまだ子供だけど大人と同じように働く。
米俵を背負うことが出来ず、
母から意気地なしとか力なしと呼ばれるのも仕方がない。
米俵って何キロ?調べたら60kg
無理じゃん。
お船様を呼ぶという風習。
よく考えてみたら海賊だよね。
中学生にも読みやすいと思う。