- Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309015705
感想・レビュー・書評
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19歳で芥川賞に輝いた綿矢りささんのこの作品。なんとも透明感のある瑞々しい感覚は、等身大の高校生を描いたからなのかな。
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私が、受賞作品を信じなくなったきっかけの本。
最初、数ページに若者の「~って感じ」という空気感があふれていて、読むのがしんどかった。
クラスで浮いている二人の屈折した恋愛の話。
私は、好きな人をいじめたいという感情は分からないので、たとえ違う人に恋する相手を憎々しく思ったとしても。
青春の甘酸っぱさは確かにあるが、特に受賞に値するほどの目新しさのある作品だとは感じれなかった。
ただ、思っていたより、悪くはなかった。 -
ラノベ
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10代で、この表現力。女子高校生と、オタク男子の日常が、巧みに描れている。
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蹴りたい感じは共感できる…
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芥川賞受賞時に文芸誌で読んだので実質再読。綿矢りさの文章はところどころ感性に鋭角に刺さる。高校生の微妙な階層の違いを鋭い視点で紡いでいる。10代でこれだけのものを書いたというのはやはり凄い才能。2011/580
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どこにでもいそうで、いない高校生。
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ちょっと難しくてよくわからなかったけれど、高校生活がなんだかリアルでどきどきした。
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『インストール』と『勝手にふるえてろ』は既に読了していたので、本作はあまり期待していなかったのだが、読み始めて、「あれ、こんなに引き込まれる文章だったっけ」と違和感。続いて、比喩の表現なんかも上手くて驚いた。これが著者の真骨頂なのか……。
ストーリーに関しては、クラスに馴染めない(馴染もうとしない)ハツが、自分と同じように孤立しているにな川に思わず話しをかけ、次第に彼の為人を理解していく。ハツとにな川はクラスにおいて独りに違いはないのだが、二人は全く異なる理由でその結果に行き着いていることにハツは気付かない。しかし、次第に薄々とその存在を得始めた時、どうしようもない怒りが彼が背中に飛んだ。ハツ自身でさえ、動機が解らずいたが、終盤に差し掛かり、同じ住処にいる格下の存在だと思っていたにな川は、実は全然違う種で、仲間では無かったことに気づく。
本文最後の一文がどうしても飲み下せず、それでも気にせずレビューを書いていたら、上記の最後に記した「仲間では無かったことこと」にハツ自身が確信を持った瞬間なんじゃないかなと思い、勝手に解釈することにした。 -
らいばるはあいどる、なのかなぁ。
なんだか不思議な話だったけど共感できるようなポイントもあって楽しかったです。
蹴られたい背中。 -
うーん・・・あまり共感できなかったなぁ。
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こちらも妻が借りた本を斜め読みしたのですが、僕には、芥川賞受賞作を理解できる文学的スキルは全く不足しているようです。
僕には理解することは不能でした。
帯には、史上最年少19歳 第130回芥川賞受賞作
愛しいよりも、いじめたいよりも もっと乱暴な、この気持ち
と、あります。。 -
クラス内でほとんど完全に孤立した陸上部女子・長谷川初実と、同じくクラス内で孤立しているアイドルオタクな男子・にな川の話。
意図してのものではあるのだろうが、軽い文に耐えられなかった。ストーリーにもキャラクタにも惹かれず、そのキャラクタたちがもつ押し隠された繊細なあれこれにも惹かれなかった。私にはあわなかった作品。 -
イケてない女子がイケてない男子に興味を持ちながら、でも反感を隠せない複雑な思いが描かれています。
正直私にはどちらのきもちもわからない。
学生時代の友達関係や独特のヒエラルキーはとても残酷でいつの時代も生きづらい人たちはいるんだろうと思う。
下流にいる人でさえ、さらにその下を見下したり、同レベルの人を見つけると変に安心したりするのだ。
中流にいる人たちはそこから転がり落ちないように必死だし、上流の人たちだって安心しきってるわけじゃない。
顔色見ながら接するのではなく本音で話せる人が一人でもいるといい。 -
2013年6月13日
装幀/泉沢光雄
装画/佐々木こずえ -
ハツが本当に蹴りたいものは何なのか。
自分から見えるものしか信じない。親友の気づかいも跳ね返す。自分の澱みにしっかりと気付いているからいっそう、成長が止まって停滞しきっているにな川が自分と重なってもどかしい。
それだけににな川が進もうとすれば目を奪われる。心を動かして、思いっきり傷ついて、と願うのは切実だ。
にな川の挫折は自分の挫折。私たちは進まなきゃいけないんだね、どう生きていこうか。
ハツのような考え方をしてしまうことが多いだけに、背中になにかが突き刺さった。 -
モデルのオリチャン繋がりで、急に親しくなったにな川と長谷川。
どっちとも高校生。しかも同級生。
2人ともちょっと変わってる。
2人ともそれが自分、それが普通だと思ってるんだろうな~
まだ、この年齢、グループを作って楽しくしてる方が一般的。
いじめられてるわけじゃないのに、特に長谷川は考えすぎ。
絹代はそんな長谷川をちゃんと受け入れてる。
いい子じゃないか~絹代は。
不器用な高校生の複雑な心理。そして蹴りたくなっちゃうのかな~ -
これで芥川賞?ある意味凄いね。
芥川賞って、そんなもん?
全然印象に残らない本でした。
2013.02/12 読了。 -
楽しいことが多かったけど、それだけではない高校生の時の感情をよく表していると思いました。
印象に残った言葉がいくつかありました。 -
遅れてきた中二病と思春期って感じがする。
読んでいると汗の匂いがしてくる。 -
中途半端に9割方を読んで、2週間くらい空けて残りを読んだから
なんとレビューすればいいのやら。
でもまぁ、印象が残っていないということは、それだけ中身が
ハッとしないものだったということか。
フレーズだったら、ところどころハッとするものはあったのだけれど。
高校生になってから、中学生時代の女子特有のグループ関係に疲れた主人公は
どのグループにも属さないことを「選んで」学校生活を送っていた。
彼女のクラスにはもうひとりどのグループにも「属せない」にな川という
男子がいたのだが、とあるきっかけで主人公はにな川の憧れのモデル
「オリちゃん」という接点からにな川と交流を持っていく。
にな川のオリちゃんへの執着はすさまじいものがあるのに
喋っている感じとか、ラストの自己への客観的な眼差しから
なんとなく普通の男子とそう変わらないように見えてしまうのが不思議。
でも、主人公の「彼をいたぶりたい」という気持ちがなんなのか
ハッキリしなさすぎて、もやもやしたかなぁ。 -
自分の学生時代を思い出す。いたたまれなくなる。
あの年頃の自分の感情を冷静に表現できる著者のすごさを、あらためて感じた。 -
芥川賞とは意外。
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高校入試の練習問題として この本の
一部が 抜粋 されていました 。
みんなから嫌われているわけじゃないけど
なんだか空しい。他者と関わるのが、少し
苦痛であるこの主人公の気持ちは
分からないでもないです。
最後の終わり方が、「ここで終わるの?」
って感じでした。もうちょっと主人公の
心情の変化とかが明確に現れていたらな
って思いました。
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素直な感性で好きかも。
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高校生の日常生活を淡々と描いてる。さらっと読める文章。