掏摸（スリ）

著者 : 中村文則

• 河出書房新社 (2009年10月10日発売)

感想・レビュー・書評

[hiroki-musashinoさんの感想 · 2015年1月27日]

自己陶酔的な文体が、あまり好きになれない。

[chakibook さんの感想 · 2015年1月17日]

お前は、運命を信じるか?東京を仕事場にする天才スリ師。
彼のターゲットはわかりやすい裕福者たち。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。
男の名は木崎―かつて一度だけ、仕事を共にしたことのある、闇社会に生きる男。木崎はある仕事を依頼してきた。
「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。もし逃げれば…最近、お前が親しくしている子供を殺す」
その瞬間、木崎は彼にとって、絶対的な運命の支配者となった。

悪の快感に溺れた芥川賞作家が、圧倒的な緊迫感とディティールで描く、著者最高傑作にして驚愕の話題作。

[イトユリさんの感想 · 2014年11月19日]

スリを生業とする男はそのスキルをかわれてヤクザの世界にひっぱりこまれる。それをこの社会につなぎとめてくれるのが、数少ない関わりのある人たち。虐げられているこども。

[リトルさんの感想 · 2014年10月5日]

この作者では1番わかりやすく読みやすかった。
ただ全体的に格好つけてる雰囲気が合わない。

[mさんの感想 · 2014年10月3日]

以前『去年の冬、きみと別れ』を登録したときに、この作品が面白いとコメントで教えていただいたので読んでみた。

スリをしながら生きる男と絶対悪の男。

『去年の冬、きみと別れ』同様、全体的に漂う雰囲気は暗い。が、物語の雰囲気に入ることが出来たので、こちらの方が読みやすかった。あとラストシーンが好きだな。頭にふっと浮かぶようでした。
この人の作品の、どんよりとした暗さはどこから来るのかなあ、と思ってあとがきを読んだらなんだか納得した。
その本を好きになる理由が「希望があるから/ハッピーエンドで終わるから」というのはやはり単純で、どこまでも読み手でしかいられないのかなあ。深い。

[katoetuさんの感想 · 2014年9月9日]

なんとも言えない読後感。掏摸の掏摸をスリをする時の心の高揚感？理解できないモノだが、確かにそういう人もいるのだろう。

[でぶうささんの感想 · 2014年6月23日]

これは評価が分かれるだろうな。
個人的には、良い感じかな
ただもうちょっと深く人物像を書き込んでくれた方が良いかも。

[soarrさんの感想 · 2014年6月11日]

ほんとにこんな方法でスリできるのかな、と思った。

[miegorengさんの感想 · 2014年6月3日]

個人的にあわず、
読み切れなかった。
だるい。

[ちゃいなおやじさんの感想 · 2014年6月3日]

★2014年6月2日読了『掏摸（スリ） 』中村文則著　評価B
物語が暗い。東京で金持ちばかり狙って、財布をする天才。しかし、ある日最悪の男に弱みを握られ、彼の命令のまま犯罪を3つ犯し、その末に殺される。掏摸である彼は、どこかしら人間的な感情を持っていてそれが、最後弱みとなったのだ。
それにしても、救いようのない物語、裏社会に生きる人間の業の深さが描かれているといえば、そうなのだが、あまりにも暗く、辛い筋書きである。
次もこの中村氏の著作を借りているのだが、他の作品を読んで、気をとり直してから読もうと思う。正直、好きなタイプの作品ではないなあ。。。。

著者プロフィール

一九七七年愛知県生まれ。福島大学卒。二〇〇二年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。〇四年『遮光』で野間文芸新人賞、〇五年『土の中の子供』で芥川賞、一〇年『掏ス摸リ』で大江健三郎賞受賞など。作品は各国で翻訳され、一四年に米文学賞デイビッド・グディス賞を受賞。他の著書に『去年の冬、きみと別れ』『教団Ｘ』などがある。

「2022年 『逃亡者』 で使われていた紹介文から引用しています。」