昆虫はすごい (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038137

感想・レビュー・書評

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  • ウミアメンボの仲間は、流木などの漂流物に産卵し、遠くの海や海中にも適応している【大航海】

    ガガンボモドキは、オスがメスに獲物を与える婚姻贈呈を行うが、その贈り物の量や質によって配偶相手が決まるという【贈り物作戦】

    トコジラミのオスは、メスの腹部の適当なところに陰茎を突き刺して精子を送り込む【異常な交尾】


    狩猟採集、農業、牧畜、建築。
    そのほかにも恋愛やコスプレ、カースト制や奴隷制、寄生や戦争や子育てに関する亜社会性…。

    まさに人間界の縮図のようです。昆虫界。

    「私たちのやっていることのほとんどは
    昆虫に先にやられてしまっている」

  • 課題図書として貸し与えられました。
    とりあえず、何かをすっごく好きな人がその好きな対象について語る時って凄い熱量で、語りが上手いとひきずり込まれる度合いが大きいよなーと思った。アリとその界隈の昆虫に語ってる章がノリノリすぎて面白かった。
    下手なエロ本も真っ青な昆虫世界のアレコレを知ると、人間の想像力なんてまだまだ甘いなぁ、と思ったりした。

  • おもろいねー
    アリが特に好きでね、メーテルリンクの『蟻の生活』もおすすめ

  • 昆虫はすごくておもしろい。生物はみんな必死で生きている。文中の写真が小さくて見にくい。

  • こ、ここまでとは!ビックリする昆虫の秘密がいっぱい。皆が知ってる擬態から 奴隷制や居候など 人間顔負けの昆虫の世界。

  • 昆虫学者 丸山宗利氏の著書、専門はアリやシロアリに寄生する好蟻牲昆虫の研究との事だが、本書では幅広く昆虫の魅力について語っている。

    特に社会性の強い昆虫の行動については、人間社会とよく似ていて非常に興味深いものがある。人間の世界では年頃の娘さんが父親を毛嫌いする光景はよく見られるが、これは実は昆虫の正解でも共通していて、近親交配を避けるため遺伝子に組み込まれた行動らしい。

    アリの種類によっては、敵の攻撃を防ぐために敵陣の巣穴の出入り口を埋めてしまったり、自分の体を破裂させて自爆テロを行う種もいるそうだ。また一番多く人間を殺している野生動物はライオンでもクマでもなく、マラリアなどの伝染病を媒介する蚊らしい。

    数々のエピソードがたくさんの口絵や写真とともに紹介されていて、あまり昆虫に興味がない自分でも楽しんで読むことが出来た。夏休みの自由研究の参考資料にピッタリの一冊ではないでしょうか。

  • 生物の生態はいまだ解明されていないことが多いようだが、本書で紹介されている昆虫の生態については、その殆どは知らなかった。例えば、アリとアリマキの関係などは、常識として共益関係にあるということは知っているが、本書では更に踏み込んだ内容になっていて、常識と思っていたことが覆されるような思いだった。ある種の昆虫によるかなり回りくどい寄生関係についても、いったいどうやってそのような関係を突き止めたのか、大変興味を持った。

  • 地球上で最も多種多様な生き物たちの生態に迫る
    私たち人間がやっている行動や、築いてきた社会・文明によって生じた物事 は、ほとんど昆虫が先にやっている。狩猟採集、農業、牧畜、建築、そして 戦争から奴隷制、共生まで、彼らはあらゆることを先取りしてきた。特に面白いのは 繁殖行動。相手と出会うためあの手この手を使い、贈り物、同性愛、貞操帯、 子殺し、クローン増殖と何でもアリだ。どうしても下に見がちな私たち の思考を覆す、小さな生物のあっぱれな生き方を気鋭の研究者が大公開!

  • 面白くはあったのだけど、あまりに広範に語っているため、一つ一つが物足りない。
    出版社側からの依頼で一般人に分かりやすく、刺激的な内容にせざるを得なかったのだろうけど、いちいち人に譬えるのは不快だ。
    『シロアリ 女王様、その手がありましたが』の著者のあとがきには、安易に人に譬えるのは危険だという名文があり、学者はこうあってほしいものだと大変感銘を受けたので、いくら出版社からの依頼でも、分かりやすいから、面白いからと言って、人に譬えるのはやめていただきたい。
    著者はまだ若いので、文章も深みに欠け、植物学者ではあるが、塚谷裕一や田中修のような味わいはない。
    著者の専門の好蟻性昆虫の話は面白いので、今度はそれで書いてほしい。でも、安易に人に譬えないでね。

  • 面白い.「ダーウィンが来た」的な自然の神秘を伝えてくれる良書である.参考文献も多数あり,研究者による本ということもよくわかる.

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著者プロフィール

1972年 静岡県藤枝市に生まれる

「2006年 『バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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