ほかに誰がいる (幻冬舎文庫 あ 29-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1008
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344410770

感想・レビュー・書評

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  • ホラーに近い恋愛小説といえる。
    そこまでするか・・・!という気持ちが強いが、面白い。

  • ホームから走り去る電車の窓から目があった、
    賀集玲子に一目惚れしてしまった16歳の本城えり。
    憧れから始まった思いが どんどんエスカレートしていく様が
    なんとも恐ろしいのだけど、不思議と理解できるような気もした。彼女に近づき一つになりたいと願いながら行う 
    様々な儀式というか、おまじないも 怖いといえば怖いんだけど、乙女っぽくて嫌いじゃない。 
    どんどんと倒錯した世界に嵌り、破滅へと突き進む主人公に
    惹きつけられて、一気に読了。いやぁ、凄い世界でございました。

  • 主人公本城えりは電車の窓越しに見たある人物に一目惚れをしてしまう。
    その相手は同じ高校に通う同級生賀集玲子。
    彼女に憧れ、彼女の全てを手に入れたいと願うがその強すぎる執着心は自分を段々と壊してしまう。


    主人公は一見どこにでもいる女の子なのに彼女を破滅に導いたのは一心なる愛。

    主人公目線の小説ですがこれは怖い。
    まさに衝撃作。
    作者は朝倉かすみ。この本を読んで初めて知りましたがよく出来てるなぁと感じました。
    あらゆるページに無駄がなく、これが布石だったのかと最後まで読んでハッとさせられたホントに良くできた小説です。

  • 読み終わったあと大分引きずりました´`
    女の子の憧れる女の子っているよなぁ

  • えりは玲子に出会い近づき一つになりたいと願うのだが
    その強すぎる想いはえりを破滅に向かわせる・・・。

    究極に透明で真っ白な純粋すぎる狂気があった。

  • タイトルと冒頭文と装丁のセンスがとても好き。
    同性間の愛は、異性とのものとはまた性質が違っていて時により純粋であったり苦しかったり残酷なものなのかもしれない。
    「天鵞絨 」と少しずつ繋がりを持ち、近づいていく過程。異常なまでのストイックさ。「ひとつになりたい」という欲望。
    それらは怖ろしいけれど秘めやかな美しさがあって、文章に瑞々しさが感じられた。
    一方で周りの人間を巻き込んで破滅に向かってゆく後半は生々しく嫌悪感を覚える描写が続き、ラストも何とも言えない。
    不自然に捻じ込まれる非現実的な要素にも少し違和感があった。
    ただ、そういった展開も全て主人公の「天鵞絨 」への想いひとつが引き起こしていると考えると、後半に顕著な過激で極端な場面も必要なのかもしれないと思える。
    一途さ、純粋さを突き詰めたひとつの結末というか。当人はただ愛する人のことを想っているだけなのに、そこにはどうしても不気味さや異常性が付きまとう。
    何にせよすごい物語を知ってしまったなあ、と感じる。

  • 表紙が気に入って購入。
    ただの百合、ではなかった。
    女の子を好きになる気持ち、わかる。
    不安定な、それでいて怖い、そんな話。
    結構好きだった。

  •  自分ルール、あったなぁ……。
     前の本が読み難かった所為か、物凄くあっさり読み終わってしまった感が。
    まぁ面白かった。でも感想は特に……ふーん、という感じ。
    作者のあとがきが全てを語っているなぁと。

  • 最初の方読んで、ひいたとかじゃないけどしんどくなった。
    今の私にはこれを読むエネルギーがない。
    そういうわけであとは超ざっくり読みました。一応読了。

  • 主人公の女の子がどんどん狂っていくのが痛々しいし怖かった。
    同性を好きになる気持ちはわからないけど、表題にもなっている「ほかに誰がいる」のフレーズのくだりはピュアで苦しくてすごく切なかった。

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著者プロフィール

1960 年生まれ。北海道出身。04 年「肝、焼ける」で第72 回小説現代新人賞、09 年「田村はまだか」で第30 回吉川英治文学新人賞、19 年「平場の月」で第35 回山本周五郎賞受賞。

「2021年 『ぼくは朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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