- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492555989
感想・レビュー・書評
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『やわらかい頭の作り方』の筆者細谷功氏の書籍を検索。2007年刊行ベストセラーになった本『地頭力を鍛える』のことを知り、Amazonで即買い。
「フェルミ推定ってなに?」という超初心者レベルの私でも実に面白く、まずは一気に読了。そのあと、再度読み直して、頭の中を整理してみた。
明解な文章もさることながら、図表のわかりやすさ、具体例の的確さ、すべてに魅了される。安易に「その他」を作らないことや、KJ法の問題点など、目から鱗の指摘が満載。”なぜ流れ星が願いをかなえてくれるのか”に対する答えは、実に爽快!「神様」が突然目の前に現れてもいいように、日頃から”思い”を追求しておかねば。
「結論から」「全体から」「単純に」まずは、この3つのキーワードを頭に叩き込もう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ケツからウエからシンプルに
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◾️概要
地頭力の本質は「結論から」「全体から」「単純に」考えること。突き詰めると「離れて考えること」である。
フェルミ推定推定は、具体的な訓練のツールになり得る。地頭力は、結論から考える仮説思考力、全体から考えるフレームワーク思考力、単純に考える抽象化思考力からなる。このベースになるのは、論理思考力、直感力、知的好奇心である。
◾️所感
考える力のベースとなる「地頭力」を上げるため読みました。地頭力を鍛えるには、フェルミ推定が有効です。つかみどころのない物理量を短時間で概算することをフェルミ推定と呼びます。フェルミ推定の解答プロセスは問題解決一般のプロセスの縮図そのものであり、地頭力の3つの構成要素を駆使する必要があり、地頭力をフル動員することでトレーニングできます。考える力を持っていれば、知識や経験が陳腐化すること自体は少しも恐るるに足らないという言葉には納得感があったので、継続的に取り組みたいです。
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知識・思考力・コミュニケーション能力
結論から・単純に・全体から
論理的思考と直感力
直感力は経験と訓練
抽象化は要素を抜き出す
なぞかけ
自分だったらこうする
何の思考も大事だがなぜの思考
情報が無くても仮説を立てる
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今まで会社でも地頭の良い人を採用したいと思っていたが、地頭が良い人を定義できていなかった。
本書を読んで書きの通り定義できると学んだ。
「結論から考える」仮説思考力、「全体から考える」フレームワーク思考力、「単純に考える」抽象化思考力の3つから構成されるのが地頭力だ。
上司から言われたことでまとめると、「で、何が言いたいの?」・「フレームワークを使って考えろ」・「もっとシンプルに考えてみたら」ってことになるかな。 -
地頭力とはなにかと鍛える方法としてのフェルミ推定を紹介した本。
・枝葉を切り落として単純に考える
・具体例から一般性の高い本質を仮定しそれを全体に適用する
・思考の過程について好奇心を持つ
とくに好奇心の部分はなるほどと思った。
他人の仕事などでも自分ならこうやってみる、と積極的に、現存のものを疑い改良してやろうと前向きに考える。
これは仕事のできる同僚にあてはまる特徴だと思った。
日常の出来事をフェルミ推定する、物事を疑って考える習慣をつけたい。 -
この本を読む前の私は暗記型勉強のレガシー社会人でした。
知識を得るばかりで自分の頭で考え抜くことを怠っていました。
問題に対して単純に結論と全体から考えることを癖づけます。
ズームインの視点移動で考え、仮説思考は目的から考える。
【関連書籍】
地頭を鍛えるフェルミ推定ノート、リスキリング超入門 -
【感想】
目下の就活において、「フェルミ推定」対策ということで手に取った本であるが、フェルミ推定を抜きにして地頭力に関する説明と分析が面白かった。そこまでページ数があるわけではないが、全体の構成と各パートの濃ゆさが丁度良かった。
【引用&メモ】
2
大家壮一氏が「一億総白痴化」という言葉で、テレビの普及に対しての警鐘をならしたのはすでに五十年以上も前のことである。
→確かに、それ以前と以後であると「賢い」のタイプがまた別であったように思われる。
4
本質が「結論から」「全体から」「単純に」考えるという後述の三つの思考力を中心とする三層構造である
本書における定義は「考えるために基本となる力」
→地頭力に関して
具体的な訓練のツールとして「フェルミ推定」というものを紹介する。
すぐに伸びていくコンサルタントはこのフェルミ推定の「ツボ」(基本精神)をしっかりと押さえている。
30
山本五十六の「やってみせて 言って聞かせて やらせてみて ほめてやらねば 人は動かず」
38
第1章まとめ
1.人間の知的能力には三つある。知識・記憶力、対人感性力、そして地頭力である。
2.地頭力とは「考える力」の基礎となるものであり、三つの思考力(仮説思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考力)とベースとなる三つの力(論理的思考力、直観力、知的好奇心)から構成される。
3.仮説思考力とは「結論から」考える力、フレームワーク思考力とは「全体から」考える力、抽象化思考力とは「単純に」考える力である。
47
1.つかみどころのない物理量を短時間で概算することをフェルミ推定と呼ぶ。
2.フェルミ推定は物理学者のフェルミが得意であったことからこう命名された。
77
積上:先にある程度結論を想定してからデータを集めはじめた方が効率的じゃないのかな?
→『ISSUEからはじめよ』とおんなじことを言ってる。
97
仮説思考とは「逆算する」こと
→ゼミ活動でも、GDにおいても、大学のグループ活動においても、この考え方をできていればおそらく無双できるであろう。段々とにと使えるイメージはできつつある。
108
人生設計を「自分の葬式」から考える
→『7つの習慣』の「目的を持って考える」の一例らしいが、人生設計の仮説を作り逆算する良い例。これを意識してみよう。
113
我々が日常直面する課題というのは、クイズのように明確な境界が定義されたものなどはほとんどやく、どこからどこまでが課題かわからないようはもの、さらに言えばそれが本当に課題なのかどうかもわからないようなものであり、実は課題を解決するために一番難易度が高いのがこの「課題を定義する」ということなのである。
130
コミュニケーションの上手な人というのは、意識的あるいは無意識的のうちにまず相手との座標系を合わせることを欠かさない。
141
切り口よ選択というのは公式があるわけではなく、経験や場数によって最適な選択ができていく
146
☆KJ法のデメリット、、、
これまでと違った切り口でのアイデア抽出や、視点の抜けもれのチェックがやりにくく、普段思っていることの延長のアイデアの域を出られないという限界がある。
153
最終結果の精度を決定するのは「一番精度が低い」部分であり、
→むちゃくちゃ分かる。(テストしかり、ゼミでの活動しかり)
174
「自分は特殊である」という思い込みを排除する
179
☆たとえ話の効用(温泉旅館)
→積極的に上手いたとえを常に言うようにしよう!
抽象化の練習として。
→芸人の「ノブ」むちゃくちゃ上手い。すなわち、人の話を上手く聞き、本質を掴めるということでもある。
183
人間の特性として「自分を必要以上に特殊視する」という反面で、「他者を必要以上に一般化する」ということがある。
必要なのは、過度に特殊化したり一般化するのではなく、事象の持つ性質を正確に見きわめて切り分けた上で共通の部分は共通として取り扱うとともに、相違する部分も正確に把握していくという姿勢なのだ。
190
比較論でいえば、企業としての守りをしっかりと固めるための施策、例えばコストダウン等の地道な改善活動にはサイエンスの部分が重要となり、攻めのための施策、例えば斬新な発想が必要なイノベーションや新製品開発等にはアートの部分が必要になる。
194
知的好奇心にも大きく分けて二種類ある。
問題解決に関する好奇心(why型)と知識に対する好奇心(what型)である。
→what型は「雑学博士」になりやすいという警告がある。自分はその嫌いがあるから気をつけよう!
200
「私には特別な才能などありません。ただ好奇心が激しく強いだけです。」by アインシュタイン
202
フェルミ推定を実践し、地頭力を鍛えるためのツールとして活用する最大の目的は「問題解決における基本動作の習得」にある。
212
☆「マジックナンバー3」についての話
筆者の感覚的な推測として「空間が三次元でできている」というのが何らかの形で影響しているのではないかと考えている。
→この本の趣旨ではないが、非常に腑に落ちたフレーズである。
216
「X軸で合理的に考えてY軸で感情に訴えて行動する」(Think Rationality,Act Emotionally)
☆人の悩みを聞いてアドバイスする際にも、
Y→X→Y
→これ、日常で意識しよう!
217
☆夏目漱石の『草枕』の冒頭
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。」
はいかにX,Yの使い分けが難しいかを表しているという。
221
本書の執筆に際して意識した本書ならではの独自性は以下の点である。
1.これまで「アート」と思われていた地頭の世界に「サイエンス」を持ち込んで、これを具体的な習得が可能な思考プロセスとしてわかりやすく解説すること
2.もともと知られていない、あるいは単なる概算テクニックと一般には思われているフェルミ推定のプロセスや問題解決ツールとしての奥の深さを解き明かすとともに、「地頭力」との関連を明確にし、トレーニングツールとして紹介すること
3.「地頭力」の実際の応用や有用性について、ビジネスや日常生活の経験を通じて具体例を豊富に示すこと
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2021年1月3日読了。
仮説思考、フレームワーク思考、抽象化思考を駆使し、フェルミ定理を参考とし、地頭力を鍛える。
「物知り」や「雑学博士」はインターネットの普及によってもう「頭の良い人」ではない。
一度読んだだけで身につかないので、再読が必要。
仮説思考では「ベクトルの逆転」をし、ゴールから逆算して物事を考え、それらを「フレームワーク思考」で全体を俯瞰し、「抽象化」でほかの知識からの知見を得、仮説を検証し、ゴールをめざす方法。
仮説思考では「タイムボックス」アプローチで、締め切りには絶対答えを出すということが大切。
よく、エレベータで偶然あった人にプレゼンやPRをすることも仮説思考やフレームワーク思考が長けた人ができること。
この本を再読するのは時間がかかるので、最近漫画で出ているらしいのでそちらを読んで復習することにする。