英国一家、日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)
- 亜紀書房 (2013年4月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750513041
感想・レビュー・書評
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冒頭からマイケル・ブース氏のイギリス人らしい?文章にはまってしまいました。日本の外から見た日本の食文化、面白かったです。「Japanese Cooking ~」も読んでみたいです。
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「限りなく完璧に近い人々 なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか?」を読んで、そういえばマイケル・ブースと言えばこの本だったなぁと思い立ち、さすがに題材が日本ともなるとより読みやすく、1日もかからず読了。
海外からのお客さまに、日本の文化について面白おかしく(ユーモアはイギリス流に少し辛辣な印象です)書いてもらえるというのは有難いことで、それが著者の母国イギリスをはじめとした海外で売れたというのもいち日本人として嬉しい限りです。
まずはストレートな読み方で「あぁ、あそこに行ったんだ」「服部さんも辻さんもSMAPも出てくるんだ!」「台風は大変だよねぇ。。」なんてだけでも楽しめます。
それだけではなく、同時に自分が持っている「和食、日本の料理に関する知識」の薄さ、少なさに愕然としてしまうのも事実。だしをちゃんととる等、改めて料理とはしっかり向き合わないといけないとも思わされました。
翻訳も素晴らしく、元が英文で出版されたとは思えないほど、京言葉なんかも含めて自然に書かれていました。録音でも聞いたのかな。この本に出てくる料理と同様、丁寧な手間かかっていて好感が持てました。
まぁ、普段そんな良いモノを食べられてる訳じゃないのですが、それでも自炊の時は丁寧な食事を、楽しみながら作れるようになりたいものです。
続編も読んでみようかな。 -
2017年8月21日読了
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こんなふうに食べものに向き合ったことはない。わたしよりよほど日本の料理や文化にくわしい。
「あの人は、料理で命を縮めています」、生きるためにごはんを食べるんだと思ってきたけど、ひとによっては命を賭けるものなんだって気づいたら、ちょっとぞっとした。 -
この英国人の方は食べるのが好きは前提として、ル・コルドンブルーで学んだ事もある料理に多大な興味・知識・基礎のある人だ。なので
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話題になる本はやはり面白い
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二年前、原書を新本なのに500円で手に入れた。
四章辺りまではそれを読んだのだけれど、面倒になって結局訳本を購入(^^;)
アスガー、エミルという小さな子を連れての取材ということで、割と誰でも出入りできるような所ばかりかと思っていたが、さにあらず。
札幌から沖縄までという、地理的なレンジの広さばかりではなく、紹介者がいなくては入れない高級料亭、今やなくなったビストロスマップの収録現場、調理師養成学校、味噌や酒、相撲部屋まで、なんと幅の広いこと!
沖縄の食文化は、ほかのメディアでも取り上げられるけれど、アイヌの食文化にも目配りしているのだ。
私よりはるかに日本の食文化についての経験をしている。
勉強になった、という感じだった。 -
YouTube でお気に入りのコンテンツの一つが、外国人が日本を訪れて日本食をおそるおそる食べたり、紹介したりする類の動画で、たとえば Anthony Bourdain の No Reservations 日本編とかが典型的。自分が普通だと思っている食べものに異常に驚かれたり、感動されたりするギャップが面白い。一方で、そのような風潮に対して行き過ぎた「日本礼賛ブーム」ではないかとして違和感を感じている人達もいる。
この本は、そんな日本食礼賛動画の活字版。2003年のベストセラーで、当時、横浜の有隣堂に大量に平積みされていたのを覚えているが、なんとなくブームに乗っただけの軽薄な印象があって手を出さなかった。しかし、今回読んでみてブッたまげた。著者の食に対するセンスの良さは、まあ、フードライターで食ってるんだから当たり前としても、英国人らしいシニカルなユーモア、外国人であることを逆手に取った行動力、可愛いらしい子供達の描写、日本の食文化に対する深い洞察はどれを取っても一級品。一冊の本としてのボリュームもほどよい。続編も読む。