- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840205580
感想・レビュー・書評
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おまじないの効果はいかに?結果が気になる。
時間を跳躍する発想は面白かった。
・君に付き合う ・君と付き合う
・俺がそんな事を言うのか? ・「言った」のよ
時間がトリックのような使い方である。
主観的な時間を、相対的に論じるところに面白さがあるのではないか?
翔香にとっての時間の流れは一方向である。
和彦(=一般)の時間軸を基本にすると、翔香の時間の進み方が前後しているように感じる。
記憶と記録をうまく表現していると思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイムリープもの。確かに面白く、一気読みした。伏線の張り方も上手いと思う。青春小説としても楽しく読ませてくれる作品。
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高校2年生の翔香は昨日の記憶が飛んでいることに気付くが、それから無意識に時間移動するようになってしまう。唯一頼れるのは、まだ見ぬ月曜日の自分が日記に書き残した同級生の若松だけ……。何曜日から何曜日に移動して、今何曜日なのか最初は混乱しますが、読んでいるうちにどんどん引き込まれて来ます。意識と身体の時間が別々になっていると言うことで、タイムパラドックスが説明されているところも納得です。これははまります。いざ下巻へ。
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時間軸の話が読みたくて、図書館に言ったら目の前にそんな感じの題名じゃん。と思って手に取りました。
絵が古かったので、棚に戻そうとも思いましたが、その時借りたい本がなかったので、上下巻で借りました。
大当たりで、一気に読んでしまいました(笑)
こういう話が読みたかったの!!!
という感じです。 -
「タイムトラベルネタが好きならぜひ」と知人に薦められて読んだ本。絶版なのでのんびり探そうと思っていたら、友人がたまたま持ってたのでお借りした。
「90年代版時をかける少女」と評されたというが、読んでみて納得。レーベルはライトノベルだが、作品の印象は「時をかける少女」などのジュヴナイルに近い。
文体も平易で読みやすく、上下巻だがあっと言う間だった。ばらばらのパズルのピースを合わせて最後にひとつの絵を見せる構成は巧いなあ、のひと言。
寡作な作家だそうだが、別作品も機会があったら読んでみたい。
しかしこれ、若松君視点での物語を想像すると楽しい。さぞかし彼女の振る舞いが滑稽に見えるんだろうなあ。 -
(図書館)
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鹿島翔香。高校2年生の平凡な少女。
ある日、彼女は昨日の記憶を喪失している事に気づく。
そして、彼女の日記には、自分の筆跡で書かれた見覚えの無い文章があった。
“あなたは今、混乱している。若松くんに相談なさい・・・”
若松和彦。校内でもトップクラスの秀才。
クラスメイトの鹿島翔香に起こっている不可解な記憶の混乱を分析した彼は、翔香に告げた。
“タイプ・リープ―今の君は意識と身体が一致した時間の流れの中にいない・・・”
かなり前に話題になっていたのですが、タイムトラベルものは苦手なので敬遠しておりました。
もう10年以上前の作品になってましたかぁ。
この作品では同じ時を繰り返すことがなく、一週間の中で時を飛んでいます。
切り貼りしたフィルムをつなぎ合わせたようなもの?
そして混乱する翔香に対して常に冷静な若松という組み合わせで、まだ理解しやすかったです。
そして翔香がタイム・リープしだした原因にも説得力があり、とても綺麗にまとめてくれています。
犯人(?)はすぐにピンときましたが、ミステリではないのでまあよし。
とにかくこの整合性はとても美しい!
翔香とともに混乱しながら、先が気になって一気に読んでしまいました。
会話が多くて読みやすいということもあります。
文庫ですが、上下に分ける必要がないんじゃないかというくらい、すぐに読めてしまいました。 -
話の構成がしっかりしていて、主人公は同じ日を繰り返すことのない、というのが面白かったです。