令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法

著者 :
  • 集英社
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感想 : 121
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087718218

感想・レビュー・書評

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  • 新川さんの作品は読みつくしている私。
    こちらも例にもれず、きちんと読みました。

    私としては初の新川さんの短編集。
    正直にめちゃくちゃ面白い!というのはなかったのですが、
    発想がスゴイなと感心しまくりでした。

    未来に出てきそうな、今現在で叫ばれている色んなことを行き過ぎた感じで発展させた物語たち。
    だからか、すーっと入ってこなくて読むのに時間がかかりました。

    また違う短編集も出れば読みたいです。

  • もしもこんな法律ができたら何が起こる?を形にしたブラック短編6篇。(帯によると「リーガルSF」なる新境地らしい。)

    ・イヤミス!と思った編
    「動物裁判」
    ボノボ=平和的というイメージを覆すオチ。これって完全犯罪じゃない?何でも分かった”つもり”ってのが一番怖いよねーというか、彼女に新しい恋人ができたら、奴はまた手を回して駄目にしてしまいそう。スマホに聞いたらボノボの寿命40年くらいあるらしいので、割と悪質な守護霊というか呪縛霊に憑かれた感が拭えなくてそこもイヤミス。

    ・切ないなぁと思った編
    「健康なまま死んでくれ」。
    身も蓋もない本音タイトルと、善意に押されて制定された法律がおかしな運用されちゃう悲哀が切ない。(たぶん法律作る方もわざと抜け穴開けてあるんだろうね)。ギスギスした社内ヒエラルキーも、取り繕うことしか頭にない企業も、終わりの見えない介護生活も、聞いたことある話ばっかで辛い。「そろそろきみも自由になっていいんじゃないか」って台詞の意味が明かされるラストであちゃーと思ったけど、彼に中止する選択肢はないんだろうな、と思えてそれも切ない。

    <総評>
    虚実織り交ぜて「こんな法律できるかもね??」なレイワ世界を描いた所が面白かった。読まないと意味の分からない装丁も読んだ後だとこれはコレだな、と分かる所が面白い。(ヤマボンなんかまんまじゃんかと心配になるくらい)。
    反面、仮想世界の消失とか一番いい酒のオチとか、他所で読んだことのある話だな、と思わせる所がちょいちょいあった。もちろん誰も読んだことのない驚きを見せてくれ!とか大層なことは言わないけど、短編だしエッセンスを薄めて借りてきた感が頭によぎってちょっともったいなかった気もする。この作者は短~中編じゃなくて長編でミチミチに書きたいことを詰め込んだ方が活きるのかもしれない、と思った1作だった。

  • 読みにくかった。

  • 架空設定とはいえ、未来はひょっとしたらこの短編のような法律でどれかは実現しているかも?と思ったりしました。
    特に健康のまま死んでくれと接待麻雀士はリアルさを感じてしまいました。今までのリーガルミステリとは一味違う内容でした。

  • 1.こういう結末はちょっとな~
    2.いいです
    3.これもいい
    4.テーマが重い
    5.よくわからん
    6.これが一番好き

  • 4.2

  • 架空の日本や世界のパラレルワールドのような世界での、トンデモ法律によって浮かび上がる、法律に基づいた正しい社会でのお話し6話。どれも、ブラックでシュール、一つ間違うと本当にありそうな物語もあって恐ろしい。

  • Kindleで読んだ。
    家庭醸造が奨励される麗和6年。求められるがまま造酒に励む女たちが、苦悩の末、男たちに隠れて編み出した「秘策」とは…。架空の法律をめぐる、仕掛けだらけのリーガルSF短編集。
    初読みの作家さん。

    初っ端から動物が動物を訴えるという…現代とは異なる常識の世界。
    SF好きだわー!
    どれか一つくらい未来で起こりうるかもね。
    ちょっと後味悪い話が多めで好みだった。

  • 帆立という名前を覚えている。新聞の書評欄のインタビュー?に出てた。
    でも、読めねー。入ってこない。オムニバスなので2話ほど読みかけたが、どちらも続かんかった。

  • 2023.4.24

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著者プロフィール

一九九一年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第十九回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、二〇二一年に『元彼の遺言状』でデビュー。他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理』『競争の番人』『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』などがある。

「2023年 『帆立の詫び状 てんやわんや編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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