- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102071052
感想・レビュー・書評
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カフカの手紙とそのエピソード背景をパラグラフサイズで紹介した本
Ms.Negativeを自称する自分は絶対読まなければと思ったが、絶望のベクトルが独特であった。
少し病んでいるのがちょうどいい、という感じ。
健康だと病への不安で落ち着かないのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
絶望しちゃった♪( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
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・君は君の不幸の中で幸福なのだ。
・将来に向かってつまずくこと、倒れたままでいること。
・孤独さが足りない、さびしさが足りない。
・虚弱だと思い込む。
・私は彼を知ったというよりは、むしろ彼の不安を知ったのです。
・父親との反りの合わなさ。
・罪なき罰という幼時体験。
・ぼくは文学以外のなにものでもない。
・ぼくは彼女なしで生きることはできない。しかし彼女とともに生きることもできないだろう。
・いつだったか足を骨折したことがある。生涯でもっとも美しい体験であった。
右ページにカフカの言葉、左ページに頭木さんの解説。
「これこれに絶望した!」という(絶望先生的な)章立ての構成がよい。
序盤は引きこもりやぼやき、中盤で父親の影をとらえ、人生観に言及し、最後には病という幸福にたどり着く。
構成がカフカの人生をなぞっている。
そしてあとがきにおいて、マックス・ブロート、フェリーツェ、ミレナ、ドーラ等々カフカの身近な人々が、彼の手紙を「守り抜いてきた」と気づかせてくれる。
いや、いいね。 -
「ぼくはしばしば考えました。閉ざされた地下室のいちばん奥の部屋にいることが、ぼくにとっていちばんいい生活だろうと。」---将来に、世の中に、自分の身体に、心の弱さに、親に、仕事に、夢に、人づきあいに!絶望しまくっているのは『変身』の作家、カフカです。とことん後ろ向きな弱音に共感したり笑ったり。不思議と元気になれる名言集。
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「ぼくの人生は、自殺したいという願望を払いのけることだけに、費やされてしまった。」
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「いつだったか足を骨折したことがある。生涯でもっとも美しい体験であった。」
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「ぼくは終末である。それとも始まりであろうか」 -
カフカという人を詳しく知らなかったので、そうなんだ〜ってかんじで読んだ。確かにかなりネガティブ。。
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著者が導くひとつのカフカ像として面白い。読みやすいのもあるのでこれでカフカに興味、親しみを持って小説へというのもありだと思う。親しみを持てるきっかけにいい感じのテキスト。
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絶望するのも悪くない。
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面白かったです。将来に向かって倒れたままでいることがいちばん上手にできるようになりたいかも、と思えました。